百足(むかで)は東京都出身のラッパーです。
高校生ラップ選手権第15回大会では初出場ながら優勝という輝かしい成績を収め、その名を全国に轟かせました。
圧倒的なボキャブラリーとサンプリングスキルを合わせ持ち、名実ともにスキルフルなラッパーとして知られています。
「00世代」と呼ばれる中でも実力派No.1の彼のプロフィールやおすすめ楽曲をまとめました。
百足のプロフィール
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— 百足(mukade) (@mukade_0212) June 1, 2022
出生名 | 風間龍一(かざま りゅういち) |
アーティスト名 | 百足(むかで) |
年齢 | 2001年2月12日(現在22歳) |
身長 | 180cm |
血液型 | 非公開 |
出身地 | 東京都品川区 |
事務所 | |
レーベル | BTB |
公式サイト | https://ototoy.jp/_/default/a/594230 |
3歳の頃から水泳を習っていた。
母親の影響で、パンクロックやメロコアなどの音楽に触れる。
友人の誘いで高校生ラップ選手権のオーディションを受ける。
iTunes Storeヒップホップ / ラップ トップアルバム1位を獲得するなど話題となる。
百足は東京都品川区に生まれました。
彼は3歳の頃から水泳をずっとやっていて、中学生の時には全国中学校競技大会に出場するほどの実力でした。
しかしスランプに陥ってしまい、水泳は辞めてしまったといいます。
母親の影響で音楽を聴くようになっていた彼は、友達に誘われてラップの世界に入りました。
友人とカラオケルームなどでサイファーを楽しみ、HIP HOPの世界にのめりこんでいきます。
百足
もともと熱中すると1つのことしか見えなくなる性格も手伝い、ラップにハマったことがきっかけで彼は高校を中退します。
その後、友人に誘われ参加した高校生ラップ選手権の本選に出場し、第15回大会では初出場ながら優勝を果たします。
決勝戦の藤KooSとのバトルは、今もファンの間で語り草となっています。
第16回大会も出場しましたが、現役高校生のS-kaineに延長戦の末、負けてしまう結果となりました。
高校世代を卒業後、百足は「これからバトルにはあまり参加しない」と語っており、音源制作に集中しています。
百足
2019年5月には「FREEDOM」という曲でデビューを果たし、YouTubeでは100万再生を超えるなど若手のデビュー曲では異例のヒットを飛ばしています。
百足は才能豊かな「00世代」の代表的存在であり、さらなる活躍が期待できる若手ラッパーです。
百足の読み方と名前の由来
- 虫のムカデは気持ち悪いから覚えやすい
- 漢字で書いた時に書きやすい
- 「百に足」と書く漢字の面白さ
百足の名前の由来はいくつかあります。
地元・武蔵小山のサイファーで、虫の名前を漢字にしたものをMCネームにしている人達が多く、それに憧れて名前を「百足」にしたことが由来です。
また、ムカデという虫は一般的に気持ち悪がられることが多く、だから覚えられやすいだろうという意味もあります。
「百」に「足」と書く簡単でユニークなところも気に入っていると話しています。
ちなみに、最初の頃はバトルに出ると「ムカデ」とは読まれず「ひゃくそく」と呼ばれることが多かったといいます。
百足の彼女は?好きなタイプは沢尻エリカ
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百足はかなり整った顔立ちをしており、高身長でルックスも抜群なため、女性ファンもたくさんいます。
百足の彼女について調べてみると、過去に彼女がいるようなツイートをしていたようですが、現在彼女がいるかどうかは不明です。
ちなみに、好きな女性のタイプには沢尻エリカと答えています。
理由はバイクの後ろに乗せてくれそうで、ヘルメットを取ったらサラサラヘアーを靡かせてくれそうなかっこいい系のお姉さんが好きだからと語っていました。
百足が逮捕?高校生ラップ選手権に出場しなかった理由
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百足は00世代として知名度を上げていて、第13・第14回高校生ラップ選手権はかなり期待されていました。
しかし残念ながらオーディションに落ちてしまい、13回選手権では、オーディションに受かっていたにも関わらず出場することができませんでした。
ファンの間では「百足が落ちるなんておかしい」と話題になり、そして噂になったのが「逮捕されていたから出場できなかった」というウワサまででました。
高校生ラップ選手権はただのバトルイベントではなくテレビカメラも入るメディアの番組なので、捕まった百足を出すことを躊躇したのではないか?という話が広まっていました。
ただ逮捕されたという事実はどこにもなく、あくまで噂として囁かれているだけです。
百足自身は2019年に行なわれたインタビューで、
百足
有名で期待されていたから、意図的に落選させられたのではないかと語っています。
逮捕の噂に対してはっきりと否定しているわけではありませんが、運営側に諸事情があり出場できなかったという理由が濃厚です。
しかし、第15回高校生ラップ選手権では初出場ながら優勝というリベンジを果たし、ラッパー百足の名をさらに挙げています。
百足の愛用ファッションブランド
CYPRUS 兄が東京戻ってきたぞ!!!!
日本いる間にたくさん曲作ってやる🥺😌😌😌 pic.twitter.com/I80wRrd1Q4— 百足(mukade) (@mukade_0212) March 21, 2022
百足は自身のラップで「ファッションもおしゃれなニューヤンキー」というバースを蹴っています。
SNSでは彼のファッションスナップにファンから多くのコメントが寄せられるなど、自他共に認めるファッショニスタです。
🐈⬛❤️🔥❤️🔥 pic.twitter.com/iQd3mlLdKW
— 百足(mukade) (@mukade_0212) March 12, 2022
百足のファッションは、流行りのブランドからマニアックなアイテムなどをうまく取り入れ、若年層のファッションアイコンのお手本のようなスタイルが魅力的です。
個性的なスタイルのコーデが多いですが、百足の端正ないでたちに非常にマッチしています。
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彼がよく着用していてモデルも務めているブランド、9090(ナインティーナインティー)は、90年代のレトロな雰囲気と個性的なデザインが特徴の超人気ストリートブランドです。
百足プロデュースブランド「BIONIC MILL Collection」
百足はそのファッションセンスを生かして、自身のブランドBIONIC MILL COLLECTION(バイオニック・ミル・コレクション)をプロデュースしています。
ファンのひとりから連絡をもらったことがきっかけで、共にブランドを立ち上げたといいます。
メタルバンドのデザインをオマージュしたTシャツや、レトロでマッドなデザインが可愛いスウェットなどを展開しています。
百足のラップスタイル
😭😭🙏ありがとうございます https://t.co/0DJ8zbxT9H
— 百足(mukade) (@mukade_0212) January 4, 2021
- オートチューンを使用したチルな歌声
- トラップやポップス、ロックテイストなどを取り入れたボーダレスなフロウと楽曲
百足のラップスタイルは、情熱的に早口でまくしたてるバトルフロウとは対照的に、チルでエモいフロウを展開しています。
楽曲では、「バトルラッパーのイメージを強く残したくない」と話していた彼の強い思いを感じさせます。
ゴリゴリのラップスタイルだけではなく、ポップスやロックの要素を盛り込んだ楽曲は、思わず口ずさみたくなるような魅力があります。
またオートチューンを使用した彼のチルでどこか哀愁のあるボイスも評価が高く、若い世代を中心に人気を誇っています。
百足がラップを始めたきっかけ
高校の時、休み時間になったら全部の教室にラップ一緒にやってくれるやついないか探してたクソガキ!!お前は4年後バトルでアリーナに立ってるぞ!
— 百足(mukade) (@mukade_0212) February 24, 2021
百足がラップを始めたのは、地元の友人たちと遊びで始めたサイファーがきっかけでした。
友人同士と有名なラッパーのバースを蹴って遊んでいたのが最初でしたが、地元のサイファーに参加するようになり、本格的にラップ活動を開始します。
百足
高校生の時は、休み時間になると毎回他クラスの教室を回り、一緒にラップをやってくれる仲間を探していたほどののめり込みっぷりだったといいます。
彼が全国的に名前を轟かせた高校生ラップ選手権に出場することになったきっかけは、友達から選手権のオーディションに参加したいけど1人じゃ怖いから一緒に応募しようと言われたことからでした。
百足のミュージックルーツはHi-STANDARD
Hi-STANDARD(ハイスタンダード)は、ギターの横山健を中心として活躍している日本のパンクロックバンドです。
デビューアルバム「GROWING UP」は70万枚を超える売り上げを記録し、日本のパンクロック・シーンを築き上げた伝説的なバンドです。
百足が音楽に触れたきっかけは、母親の音楽好きの影響でした。
中学2年生のときにHi-STANDARDを聴いたことがきっかけで、メロコアやパンクロックにはまっていったといいます。
他にもGreen Dayなども好んで聴いていて、本当はメロコアバンドをやりたかったと話しています。
百足
そんな彼のミュージックルーツは、HIP HOPだけにとらわれない多彩な音楽性に反映されています。
百足のリスペクトするラッパー
百足がラップを始めた頃に特に愛聴していたラッパーは、AKLOでした。
AKLOのバースを丸々コピーしてビートに乗せ、「これフリースタイル」と嘘を付き自慢していたというエピソードがあります。
また、品川区に住んでいた百足は、BAD HOPを聴き「多摩川超えるだけでこんなにダーティーな世界があるのか」と衝撃を受けたと話しています。
彼の住む地元には不良がいなかったため、そういったワルいラップに憧れを持っていたといいます。
カラオケで何を歌うのか?というファンからの質問には、J-POPを歌いつつ、SALUの楽曲も定番で歌うと話しています。
百足のデビュー曲は「FREEDOM」
百足のデビュー曲は2019年5月にリリースされた「FREEDOM」です。
エレキギターのリフから始まり、ロックを感じさせるサウンドは、まさに百足らしいジャンルレスな楽曲に仕上がっています。
トラックメイカーはタイプライターです。
楽曲のジャケットもパンクロックテイストなジャケットに仕上がっていて、彼のルーツが詰め込まれている一枚です。
YouTubeでは2021年現在230万回を超える再生数を叩きだしていて、人気の曲となっています。
コメント欄には「普通に良い曲」「HIPHOPとか何かみたいなのに縛られるより、自分の好きな音楽やる方が素直にかっこいいと思う」といった声もあり、高評価も3万を超えています。
次世代の「自由な」ラップシーンを象徴するような曲です。
百足のおすすめ楽曲厳選5選
- 誰のせいに
- 君のまま
- Movie Star
- Drop Out
- まわりみち
百足は2021年現在、2枚のアルバム・3枚のシングルをリリースしています。
2021年2月に行われた凱旋MC Battleを最後にフリースタイルバトルには出ないと宣言し、楽曲制作にさらに力を入れている彼の今後に期待が持てます。
HIP HOPだけにとらわれない彼の自由な音楽センスで紡がれるおすすめ楽曲5曲を紹介します。
百足 & 韻マン / 誰のせいに
2022年8月にリリースされた、百足&韻マンの配信シングルです。
2023年1月現在では19万回再生を叩き出しています。
時代が生んだスター性のある2人だからこそ、妬みや僻みゆえのヘイトを喰らってしまうことも多いですが、それを跳ね除けるような力強いリリックが印象的な楽曲です。
百足&韻マン
同じ星で生まれたみんな
だけど俺らは人と違うな
まるで別の惑星いるみたい他はダッセェ
違う環境違うbackboneなのに
出来ないスターになれない
自分のことは棚に上げて次は誰のせいに
お前は誰のせいに 俺は俺の正義
百足&韻マン / 君のまま
2022年12月25日に、韻マンと百足による「君のままで」のMVがYouTubeに公開されました。
フリースタイルバトルで若年層に人気の2人のタッグによるこの楽曲は、アップロードから2週間で170万回近い再生数を叩き出しています。
TikTokなどでも爆発的な人気を誇り、多くの若者から支持されている曲です。
百足
簡単に愛してごめん
無責任なままで
最後に言ってよね
俺しかいないよって
この楽曲のトラックは、2022年2月に公開されたO.A.KLAY「Cinema feat. Memento Mori & 武蔵」のリミックスです。
百足 / Movie Star
2019年に発表されたアルバム「ERROR」に収録されている曲です。
ファンの間では「隠れた名曲」と言われています。
百足流のラブソングです。
百足
もうめんどいこととか今日置いといて
I don’t care I don’t care
遠くなる距離 俺らのlong way ならもう平気
dreamならbig size
百足 / Drop Out
2019年にリリースされたアルバム「19」に収録されています。
LIL’ OGIプロデュースのチルでロマンティックなトラックに、百足の独特なトラップフロウが中毒性を生む一曲です。
百足
過ぎれば遠くて 夢を見て 抜け出した あの日のlonely boy
現実はとうに 愛想つかし 盲目のStory
I don’t need your love but 1人じゃ 生きていけはしねぇ
だからそう 生きるため 声をからすだけ
百足 / まわりみち
アルバム「19」に収録されている、本アルバムのリード曲です。
プロデュースはタイプライターです。
百足の知られざる過去やこれからの想いが切々とスピットされた壮大なスケールの楽曲に仕上がっています。
百足
百足のラップバトルスタイル
- トラップではめていく抜群のリズム感
- 豊富なサンプリングを多用した即興
百足はバトルイベントに出場するようになってから、すぐに話題になりました。
その理由のひとつは、彼がラップを始めた当時ではまだ比較的新しいジャンルだった「トラップ」を取り入れたフロウを披露していたことです。
2021年現在ではトラップ系のラッパーが数多く存在しますが、当時はまだ耳馴染みの少ないジャンルだったといえます。
百足は当時最先端のジャンルだったトラップを上手く使いこなし、バトルヘッズから大きな人気を得ました。
また、サンプリングの豊富さも百足のバトルスタイルの特徴です。
彼はラップミュージックの知識やテクニックなど、新世代のラッパーの中でも一際高いラップスキルを誇っています。
百足ラップバトルのまとめ
第15回高校生ラップ選手権で初登場優勝を果たした百足のバトルは、数多くのバトルヘッズを魅了しています。
2021年には、凱旋MC battle Specialアリーナノ陣にも出場するなどその戦歴を評価されていることがわかります。
百足のラップバトルは下記の記事で詳しくまとめています。

百足のパンチライン人気投票ランキング
百足と仲の良いラッパー
怨念JAPはラッパーでありながらオーガナイザーもしています。
百足のバックDJやマネージャーも務めていて、デビュー曲である「FREEDOM」ではドラムを担当しています。
今日は怨念と派遣とズキ子とミステリオ君とディズニーシー✈️✈️
— 百足(mukade) (@mukade_0212) November 3, 2019
怨念JAPやズキ子などとディズニーシーに行くというツイートをしていて、プライベートでも仲が良いということが分かります。
韻マンとはバトルでも度々戦う戦友であり、YouTubeなどでも一緒に企画をしたりしています。
占いでは百足と韻マンは兄弟みたいな性格だと診断されています。
同年代の018は、百足が無名の時から共にラップをやってきた盟友です。
018
百足のカリスマ性に惹かれ仲良くなったと話していて、リスペクトし合う仲だということが伝わってきます。

百足と他のアーティストとのコラボ
2019年にラッパーのLEMと共演した「SCREAM」は百足の代表的なコラボ曲です。
1st Album「ERROR」に収録されています。
百足とLEMは地元が一緒で、中学2年生のころに出会い、それ以来ずっとラップをやってきた仲です。
2人の抜群のコンビネーションが楽曲にも反映されていて、心地よい一曲となっています。