Fuji Taito(フジタイト)は、群馬県出身のラッパーです。
少年期からハードでダーティーな環境に身を置いていた彼は、高校生の時に高校生ラップ選手権に出場します。
HIP HOPクルー「Briza Yavaisz Daze」の中心メンバーとしても活動しています。
2021年にはラップスタア誕生に出場しファイナリストになるなど、新時代のラッパーとして注目を集めています。
Fuji Taitoのプロフィール
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出生名 | 谷井英樹(たにいひでき) |
アーティスト名 | Fuji Taito(フジタイト) |
年齢 | 1997年(現在26歳) |
身長 | 非公開 |
血液型 | 非公開 |
出身地 | 群馬県邑楽郡大泉町 |
事務所 | |
レーベル | |
公式サイト | https://twitter.com/fujitaito |
家族は、両親・弟がいます。
この頃にHIP HOPを聴き始めます。
高校生ラップ選手権の存在を知り、出場しますが1回戦で大敗します。
Fuji Taitoは、群馬県邑楽郡大泉町に生まれました。
両親は2人ともブラジル人で、彼は移民2世として群馬県に住むこととなります。
そんなFuji Taitoの人生がハードになったのは中学生の時でした。
彼はとある喧嘩で、相手に瀕死の重傷を負わせてしまいます。
しかしそれがきっかけで、相手の知り合いがFuji Taitoを気に入り、脱法ドラッグのビジネスの実働部隊に加わることとなります。
Fuji Taito
彼とHIP HOPの出会いは、ラジオから流れてきたGucci Maneでした。
母親は地元でアパレルショップを営んでいて、そこでHIP HOPミュージックを流していることもあり、彼は母親から50 centや2pacなどを教えてもらい、次第にHIP HOPにハマっていきました。
彼がラッパーの道へ進んだきっかけは、脱法ドラッグビジネスを一緒にやっていた先輩の死です。
高校に入り、偶然見つけた「高校生ラップ選手権」に参加し、大敗を喫した彼は改めてラップを本格的に始めることを決意します。
地元の友人と結成したクルー・UMAを率いて上京しますが、ラップに身が入らず遊び呆け、次第に仲間がバラバラになってしまいます。
このままではやばいと焦った彼が初めて2017年にFuji Taito名義で出したEP「BANGAZ」が、ネット上で話題となりました。
その後、地元・大泉に戻り、UMAはBrizaと改名し、以後群馬県を拠点に精力的に活動しています。
2021年にはラップスタア誕生のファイナリストに登り詰め、バイラルヒットを飛ばすなど、今一番熱い若手ラッパーのひとりです。
地元は群馬県大泉町
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Fuji Taitoが生まれ育った群馬県邑楽郡大泉町は、ブラジル人口の割合が日本で最も多い街です。
彼自身もブラジル移民2世です。
Fuji Taito
小さい頃から月に1回は銃声が鳴り響き、街中ではニュースにならない事件が数多く語られています。
悪いビジネスも、日本のヤクザが仕切るのではなく、ブラジル人同士の組織で動いているという独特の街だといいます。
また、大泉町は第二次産業が盛んで、工場や車文化の発展が著しい地帯です。
Fuji Taitoとドラッグビジネス
Fuji Taitoは、小さい頃からドラッグのビジネスを手伝っていました。
彼の尊敬する先輩に誘われて、脱法ドラッグのビジネスに関わることとなります。
彼が12歳の時、喧嘩で相手の頭を落ちていた鉄パイプで殴ってしまいました。
その相手が先輩の知り合いだったことがきっかけで、Fuji Taitoはビジネスの実働部隊にスカウトされます。
当時の少年法では、少年院に収容できる年齢は14歳以上だったため、彼はその年齢と「ちびんないガキ」として先輩のドラッグビジネスに参入します。
Fuji Taito
Fuji Taitoの先輩「フジタイト」
Fuji Taitoの人生を大きく動かしているのは、兄のように慕っていた先輩「フジタイト」の存在です。
彼とFuji Taitoの出会いは、先ほども述べたように先輩の知り合いに重傷の怪我を負わせてしまったことが逆に気に入られ、先輩のストリートビジネスに誘われたことでした。
それから起きている間は常にその先輩と一緒に過ごし、学校には寝に行っていたと話しています。
Fuji Taito
しかし、彼が14歳の時に先輩はビジネスに失敗し、亡くなってしまいます。
皮肉なことに敬愛していた先輩の死がきっかけで、Fuji Taitoはそのハードな環境から抜け出し、ラッパーとしての道を歩んでいきます。
Fuji Taitoのファッション
ガレージから出てきた pic.twitter.com/EBJCaM4MN6
— フジタイト (@fujitaito) September 23, 2019
- Champion
- STARTER
- SURRENDERS×TRAVS
- LAST NEST
Fuji Taitoのファッションは、サイバーパンクなスタイルが多く見られます。
他のラッパーのスタイルとは一線を画している彼のファッションは、彼のハードな人生を投影しているかのようにマッチしています。
メディアに度々素肌にネックレスを着け、赤いジャケットを羽織って登場している彼は、まるで漫画「AKIRA」の世界観をそのまま切り取ったような個性的なスタイルだと注目を集めています。
初の熊本でパーティー🙏🔥 pic.twitter.com/nFOad3TYiA
— フジタイト (@fujitaito) June 12, 2022
SURRENDERS×TRAVSは、クリエイティブチーム・SURRENDERSとストリートブランド・TRAVSのコラボブランドです。
ラップシーンに深く関わりのあるSURRENDERSと、「逆行する日常を我が身でいるために」と言うコンセプトを掲げているTRAVSのパーカーを着用している姿も見られます。
Fuji Taitoのラップスタイル
- シャウトからメロディアスなフロウまでこなす変幻自在なスタイル
- ポエティックで内省的なリリック
Fuji Taitoのラップスタイルは、ラップスタイルにとらわれない変幻自在なフロウが最大の武器です。
現在知られている彼の楽曲はポップでメロディアスなスタイルのものも多いですが、Fuji Taito名義で初めて出した楽曲「Bangarang」では、シャウトも交えたかなりダーティなスタイルを見せています。
Fuji Taito
また、彼のハードな生い立ちからは意外とも思えるような、詩的なリリックも彼の魅力のひとつです。
Fuji Taito
未だ曇天の上は雨が
降らないことを貴方は知らない
覚えているよ縞麗な金を
鷲掴みしてみても手は汚い
どこかアンニュイで、ロマンティックな彼のリリックには中毒性があり、ファンの心を掴んで離しません。
先輩のすすめでラップを始める
Fuji Taitoがラップを始めたきっかけは、彼が慕っていた先輩に勧められたことでした。
先輩にフリースタイルをやってみてよと言われ、度々お遊び程度でラップを披露していたといいます。
Fuji Taito
その後先輩は亡くなってしまい、やりたいことを見つけたかった彼は、15歳の頃に先輩の言葉をきっかけにラップを始めます。
たまたまTwitterのタイムラインで第一回高校生ラップ選手権が開催されることを知った彼は、バトルにエントリーし、本格的にラッパーへの道に進んで行きました。
Fuji TaitoがリスペクトしているのはANARCHY
Fuji Taitoは、ANARCHYをリスペクトしています。
彼がHIP HOPに本当の意味で食らったきっかけは、ANARCHYでした。
Fuji Taitoには、同じ地元・大泉で育ったある友人がいました。
Fuji Taito
何事にも動じず、まるで「機械みたいだった」友人が、ANARCHYの楽曲を聴いて泣いていたことに彼は衝撃を受けたといいます。
ANARCHYのハードなバックボーンに共感し、こんなゲトーにいても人の心を動かすことができる「音楽」という存在を自分でもやりたいと言う気持ちが芽生え、彼はラップを始めます。
第1回高校生ラップ選手権に出場していたFuji Taito
Fuji Taitoは、高校生ラップ選手権にCoRoN(コロン)と言うMCネームで参加していた過去があります。
今や押しも押されぬラップスター・T-Pablow(当時はK-九)が優勝し、その名前が全国区に轟いたのが、第1回高校生ラップ選手権でした。
Fuji Taitoは、初戦でなんとT-Pablowと当たり、大敗北を喫します。
Fuji Taito
T-Pablowに完膚なきまでに叩きのめされたことで、彼のラップに対する思いは大きく燃え上がります。
その後第4回高校生ラップ選手権で再びT-Pablowが王者に返り咲いた時、Fuji Taitoは自分もまた彼とは違うやり方で「いちばん」になろうと思いを固めたと話しています。
ラップスタア誕生2021でFinal Stage進出
「ラップスタア誕生2021」は、ラップスター発掘オーディション番組です。
過去最多2546人が参加したこの大会で、Fuji Taitoはファイナリストまで登り詰めました。
他の参加者と違い知名度もラッパーとしての評価もある彼がこの参加した理由の一つに、審査員に宿命のライバル・T-Pablowの存在がありました。
Fuji Taito
第1回高校生ラップ選手権の巡り合いから、違うルートで同じHIP HOPカルチャーを上げられることが楽しみだと語っていました。
4th Stageでは対戦相手のSkaaiに、同じ場所で対戦楽曲のリリックを書こうと提案し、彼のHIP HOPカルチャーに対する真摯で熱い想いが感じ取れます。
残念ながら優勝は逃してしまいましたが、楽屋裏ではT-Pablowと一緒に曲を作ろうと約束するなど、今後の新たな展開と爪痕を残していきました。
LDHのオーディションではファイナリスト
Fuji TaitoはLDHの「VOCAL BATTLE AUDITION」を受け、ファイナリストまで残った実績があります。
EXILEが主催するこのオーディションは、夢を持ったボーカリストを発掘するために開催され、過去には10万人以上の参加者がいる登竜門的なイベントです。
彼が参加したオーディションは、パフォーマー集団「FANTATICS」のボーカリストを決める大きな大会でした。
彼は本名の「谷井英樹」で出場し、ラッパー部門のファイナリスト9名まで残りました。
結果は落選してしまいましたが、もしこのオーディションに落選したらリリースしようと決めていたFuji Taito名義でリリースしたEP「BANGAZ」は、多くのリスナーの心を掴みました。
Fuji Taitoのおすすめ楽曲【厳選3選】
Fuji Taito @ YOUNG PRO pic.twitter.com/vhXAU7Xm8l
— FNMNL (フェノメナル) (@fnmnltv) February 20, 2020
Fuji Taitoは、2022年現在2枚のシングルをリリースしています。
所属しているクルーBriza Yavaisz Dazeでは4枚のEPをリリースし、LEX・AKLO・JP THE WAVYなど数々の気鋭ラッパーと客演も果たしています。
そんな彼のおすすめ楽曲を紹介します。
Fuji Taito / Top Freestyle
2019年8月に、Fuji Taitoが所属するクルーBriza Yavaisz Dazeがリリースした「BRIZA Ⅰ」に収録されています。
この曲はラッパーのSKY−HI・編集者の二宮慶介がリリックやトラックを高く評価するなど、業界からも注目が集まっている楽曲です。
Fuji Taito
売れなくても死なないが
死んだやつらが許すと思うか?
なあ 仲間は神風だった
ほら 涙の五月雨が
Fuji Taito / OCEAN
2020年1月にリリースされた、「BRIZAⅢ」収録曲です。
中毒性のある神秘的なトラックに、彼の叙情的なリリックが乗った密かな名曲となっています。
Fuji Taito
煌めくこのOceanの中 沈んでく
行くあてすらなく 行くあてすら
行くあてすらも無いんだよ
All Night Long
Fuji Taito & Zot on the wave / crayon
元々この楽曲はラップスタア誕生2021の時に、Fuji Taitoが披露した曲です。
実力派ビートメイカー / プロデューサーとして有名なZOT on the WAVEがトラックを提供しています。
TikTokで爆発的に人気となり、バイラルヒットを飛ばしました。
Fuji Taito
真っ暗な路地裏で拾った一本のクレヨン
例え何回落ち込んだって上に行くだけよ
最初で最後の日 まるで最初で最後の日
死ぬときは死ぬなら生きる時は生き切ろう
Fuji Taitoが所属しているクルー「Briza Yavaisz Daze」
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Fuji Taitoは地元・大泉で結成したクルー「Briza Yavaisz Daze」(ブリーザヤバイッスダゼ)の中心メンバーとして活動しています。
高校生の時に結成したHIP HOP集団・UMAが前身クルーです。
地元の劇場でラップ・ダンス・グラフティー・DJなどHIP HOPの要素を全て網羅したイベントを開催していました。
Fuji Taito
その後、メンバーと東京に進出します。
アパートで一緒に暮らし、制作に打ち込んでいましたが、遊びにハマってしまい堕落し、地元や故郷に帰ってしまうメンバーもいました。
Fuji Taito
その後地元に戻りUMAからBrizaに改名し、2022年現在4枚のアルバムをリリースし、精力的に活動しています。
Fuji Taitoと仲の良いラッパー
— フジタイト (@fujitaito) July 2, 2018
Fuji Taitoは同年代の個性派ラッパーと仲が良いです。
gummy boyとTohjiは、同世代で同じような感覚を持つアーティストはいるか?と言うインタビューに対し「Fuji Taito」と答えています。
彼らは2018年にTohji「flu feat. Fuji Taito」で客演を果たしています。
当時はそれほど親交も深くなく、ライブで会ううちに遊ぶようになって仲良くなりました。
2019年1月には、お互いのクルーMall BoyzとBrizaでもコラボライブを行なっていて、公私共にリスペクトしている仲だということがわかります。
KENSEIは、Fuji Taitoと同じクルーのメンバーです。
2人の出会いは、KENSEIの楽曲「Revenge」のリミックスを作ろうと客演のラッパーを探していたところ、たまたまInstagramのおすすめユーザーにFuji Taitoが出てきたことからでした。
KENSEIは「BANGAZ」を聴いてFuji Taitoに食らい、彼の出演しているライブに遊びにいきラブコールをし、コラボが実現しました。
彼らは東京と群馬に住んでいますが、月に2・3回は会って遊ぶと話していて、非常に仲が良いことがわかります。