ralph(ラルフ)は、神奈川県横浜市出身のラッパーです。
UKグライムやドリルといったスタイルの珍しいスタイルの実力派ラッパーとして、突如日本のラップシーンに名乗りを上げました。
ラップスタア誕生4代目の王者となり、ニート東京にも出演するなど、そのスタイルと風格あるビジュアルで人気を博している、2020年現在最も注目度の高いラッパーです。
目次
ralphのプロフィール
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出生名 | 非公開 |
アーティスト名 | ralph(ラルフ) |
年齢 | 1998年(現在25歳) |
身長 | 非公開 |
血液型 | 非公開 |
出身地 | 神奈川県横浜市 |
事務所 | |
レーベル | |
公式サイト | https://twitter.com/ralph_ganesh |
ralphは、1998年に神奈川県横浜市で生まれました。
インド人のハーフということで周りからいじめられ、友達も作らず1人で過ごしていたといいます。
いじめをはねのけるために格闘技を習い始め、そこでHIP HOPと出会い、ラップをはじめます。
小さい頃から日本語ラップを聴いていてヘッズでもあった彼ですが、Tohjiが主催していたイベント「Platina Ade」にてライブをやった時に、オーディエンスの反応が思いがけずよかったため本気でラップをやっていこうと思い始めました。
グラフィックライターであり親友のGUCCIMAZEとの出会いがきっかけで、Double Clapperzとも出会い、彼のラッパー人生は大きく拓けていきます。
2017年に「斜に構える」をリリースし話題となってから様々なラッパーにフックアップされ、2020年にはラップスタア選手権シーズン4で見事優勝を飾るなど破竹の勢いでシーンを躍動するralphは、今最も活躍が期待されるラッパーとなっています。
ralphはインドネシアに住んでいた
ralphは小さい頃、少しだけインドネシアに住んでいました。
彼の右腕に彫られているガネーシャも、インドネシア生活体験の中で自分のなかで印象深く残った存在だったといいます。
ralph
ralphがガネーシャに関する好きなエピソードが、父親のシヴァに、弟に地球を3周して競争してこいと命じられる時の話です。
ガネーシャの乗り物はネズミで、弟は孔雀です。
どう考えても孔雀のほうが早いと考えたガネーシャは、両親の周りを3周回り、弟を驚かせます。
弟が「なぜ競争しないんだ?」との問いに「私にとって両親こそが世界だから」と答えます。
この一見屁理屈な言葉やエピソードも、ralphのスタンスを大きく色づけているといいます。
両親と一緒に泊まったホテルの近くでバリ島爆弾テロが起きたことがあったりなど、インドネシアでの生活は、現在の彼自身を規定しています。
ralphの趣味はサバゲー
おす🥋 pic.twitter.com/YXriusX2bN
— ॐ (@ralph_ganesh) September 29, 2020
ralphはサバイバルゲームが趣味で、Twitterにその時の様子の写真を投稿しています。
かなり本格的にのめりこんでいるようで、自分ですべて装備を揃え、仲間達とサバイバルゲームを楽しんでいる姿が報告されています。
友達でモデルやDJで活躍している浅井なつみにも、インタビューの際に「最近サバゲー用の銃を買いまくっている」と暴露されるなどのハマりっぷりを見せています。
また、ralphは小学生の頃、ガスガンやエアガンの密売を小学校の頃にしいて、その地域で有名な銃の密売人になっていたと話しています。
ralphのファッション
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ralphのファッションは、黒を基調としたストリートでギャング感のあるコーディネートが特徴的です。
また目出し帽のような黒いフェイスマスクをかぶっていることも多く、彼の唯一無二のスタイルが確立されています。
全身黒いコーデを基本としていますが、歯には金のグリルズを入れたり、シルバーのウォレットチェーンを着用するなど高級感のあるアクセサリーがアクセントとなっています。
彼はカラーでも黒が好きと話しています。
ralph
ralphは服がもともと好きで、10代の頃はアパレルの販売員もやっていました。
ralphのタトゥー
- 首筋・・「麻神」
- 右腕・・ガネーシャ
- 左腕・・自分の好きな英文をデザインしてもらったタトゥー
ralphは確認できるところだけでも、右腕・左腕・首筋など至る所にタトゥーを彫っています。
右腕にはヒンドゥー教の神の一柱でもある「ガネーシャ」を彫っています。
彼はインドネシアに住んでいたこともあり、ガネーシャに対して深い思い入れを抱いていて、SNSのアカウント名などにも「ganesh」を用いるなどしています。
一番彼にとって意味深いタトゥーは、左腕の英文字のタトゥーです。
この英文字は仲間のグラフィックライター・GUCCIMAZEに気に入った英文をデザインしてもらいそれを彫ったものです。
このレタリングタトゥーが何と書いてあるかは誰にも教えたくないらしく、
ralph
と話しています。
ralphのラップスタイル
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- UKグライム・ドリルサウンドをベースとしたタイトなラップ
- 自分の出自を誇示することのないクールなリリック
ralphのラップスタイルは、トラップが流行している現在の日本のラップシーンにとって衝撃となる、UKグライム・ドリルサウンドをベースとしたタイトなラップが特徴的です。
早口でキレのあるライミングと彼のダークな世界観を醸し出すリリックは、唯一無二のスタイルとして話題となっています。
幼少期からずっとラップをやっていて、スキルも折り紙付きの実力を備えています。
また団地暮らしで貧しい、いわゆるゲトーな暮らしをしていたのにも関わらず、そのことをリリックにはあまり表現していません。
ralph
ralphがラップを始めたきっかけ
小さい頃に外見上の理由で理不尽ないじめを受けていたralphは、強くなるために格闘技を習っていたと言います。
そこで知り合った人にHIP HOPを教えてもらったことがきっかけで彼は自らもラップを始めます。
12歳のときにANARCHYのMV「Fate」を観て、自分の中の気持ちが明確に言語化されたと語っています。
ralph
日本語ラップもずっと聴いていて、それに刺激を受けた彼は、自分の気持ちをリリックに書き起こしスピットしラップとして昇華していきました。
ralphがラップを本気で始めたきっかけはTohji
ralphが本気でラップをやっていこうという意識が芽生えたきっかけは、Tohjiが主催していたイベントに出演しライブをしたことでした。
彼らは共通のトラックメイカーの知り合いを通して出会いました。
特に知り合ってから一緒に遊ぶということもなかったのですが、ある日突然、ralphのSNSにTohjiからDMがきました。
そのMV撮影の日に、はじめて彼らは出会いました。
それからTohjiの主催する「Platina Ade」というイベントにralphが出演した時に、当時一番無名だったにも関わらず観客が盛り上がってくれたことが彼のラップ人生のターニングポイントになりました。
ralph
UKグライムとドリルサウンドについて
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ralphのラップスタイルとして挙げられるUKグライムは、2000年代初頭にロンドンで発祥した音楽ジャンルです。
ハウス系のクラブミュージックにラップやレゲエなどのエッセンスが加わった音楽で、BPMが早めのトラックにシンセベース、早口のラップが乗ったサウンドが特徴です。
ドリルとはシカゴで発祥した凶悪なビートの上に暴力的なリリックが乗ったダーティなラップスタイルが特徴のジャンルです。
それがロンドンに飛び火し、グライムなどとの融合により、UKドリルシーンが形成されたといいます。
ralph自身は自身のことを「グライムやドリルを代表するMCだと思っていないし、そこから影響を受けたわけでもない」と語っていて、そう言われるのはDouble Clapperzがほとんどの曲を作っているからだとしています。
ralph
ralphとグラフィックライターGUCCIMAZE
GUCCIMAZE(グッチメイズ)は、1989年生まれのグラフィックライターです。
2018年に独立し、フェテイ・ワップやポスト・マローンへグラフィックを提供していたり、ニッキー・ミナージュのアルバムジャケットのタイポグラフィーのデザインを手掛けるなど、国内外問わず活躍しています。
ralphが10代のころ、洋服屋の店員をやっている時に出会い、意気投合してからの盟友です。
Tohjiと出会うきっかけを作っていたのも、同じHIP HOP好きのGUCCIMAZEでした。
彼らは同じクルーに属していて、ralphの左腕のレタリングタトゥーをデザインしているのも彼です。
ralphとトラックメイカーDouble Clapperz
DoubleClapperz(ダブルクラッパーズ)は、UKDとSintaの2人組のグライムプロデューサー・DJユニットです。
2人はクラブで会い、グライムやダブステップから影響を受けていた彼らはお互いに意気投合し、2012年から活動しています。
トラックがBBC RadioやRince FMなどに取り上げられたことがきっかけで、世界中から注目を浴び、現在では日本のグライムプロデューサーとしての立場を確立しています。
もともとralphは、友人から「DoubleClapperzは聴いた方がいい」と勧められたのがきっかけで彼らにハマっていたといいます。
その後、Double Clapperzから「斜に構える」のリミックスをさせてほしいと連絡があり、それ以来ralphの制作活動にとって要となっているチームです。
ラップスタア誕生で優勝したralph
勝ってから言おうと思って告知して来なかったけど、ABEMA TVのラップスタア誕生に出て優勝しました。
特になんも変わりません。控えてるリリースもあるので今後ともご贔屓に🙏 pic.twitter.com/sUd9MbH3Sk
— ॐ (@ralph_ganesh) October 29, 2020
スタジオ録音での勝負で、1対1で同じビートで曲を作り、どっちがイケてるかで勝負する。
- SATORU VS noma
- week dudus VS TOFU
- Itaq VS ralph
- Yarch VS 麻凛亜女
数多くのラッパーを輩出してきたラップスタア誕生という企画ですが、ralphが優勝した第4回目の大会は、なんと1416名もの応募者がいました。
過去にはTohji・WILYWNKA・Leon Fanourakis・¥ellow Bucksといったスターを輩出してきた実力派な企画だけに、優勝者のレベルの高さが伺えます。
ファイナルステージでは無観客ながらも5人が熱いステージングを魅せ、熾烈な戦いの末ralphが見事優勝を勝ち取りました。
優勝賞金300万の使い道を聴かれたralphは
ralph
と答え、優しさをのぞかせました。
ralphのデビュー曲「EGL-Sha Ni Kamaeru(斜に構える)feat.ralph」
この曲は2017年にSoundCloud上で発表された曲です。
オリジナルトラックはEGLが担当し、その曲を聴いてDouble Clapperzがリミックスをしたいと連絡してきたのがきっかけで実現しました。
ralphが客演という形で参加していますが、実際はralphのデビュー曲としてレコードでリリースされています。
このリミックスが、ralphがグライムサウンドを知るきっかけになった曲でした。
ralphのおすすめ楽曲厳選3選
- Selfish
- No flex man
- piece of cake
ralphは2020年現在、2枚のシングル、1枚のEPを発表しています。
貧困やいじめの中から這い上がってきた孤高のラッパーが様々な仲間にフックアップされ、ラップスタア選手権で優勝しプロップスを得るなど、実力と名声がますます高まっていくであろう期待の新時代ラッパー、ralphのおすすめ楽曲3曲を紹介します。
ralph / Selfish
Double Clapperzがプロデュースした、2020年2月に発表された曲です。
この曲はralphの存在を大きく知らしめるものとなり、グライムサウンドに載せた流暢でタイトなライミングが魅力的な曲です。
ralph
ralph / No flex man
こちらもDouble Clapperzのトラックです。
2019年に発表された曲です。
再生回数は17万回と知名度のわりには少ないですが、コメント欄には「日本で一番過小評価されているラッパー」など、コアなヘッズから熱烈な支持を受けているのがわかります。
ralph
餌待ってる飼いならされた犬のくせposer
先輩から買ったグラム8000でstoner
馴れ馴れしくタメ口 何様? 地元でやりな
気安く触んなeasyなビッチに興味ない
ralph / piece of cake
2019年12月に公開されたMVです。
ralphの曲のほとんどはDouble Clapperzがプロデュースしています。
早口でタイトなラップが炸裂するralphの真骨頂が垣間見える曲です。
piece of cakeとは「楽勝だぜ」という意味のスラングです。
ralph
朝起きて隣にはBitch
ホテルならビジネス
鳴ってるPHONEならプリペイド
ここなら男子も禁制
明日も明後日もWEEK END
ralphと仲の良いラッパー
T-Walk @_tohji_ pic.twitter.com/tEx6UDw7o7
— ॐ (@ralph_ganesh) October 26, 2020
- Leon Fanourakis
- Tohji
- GUCCIMAZE
- Double Clapperz
- 浅井なつみ
Tohjiとは共通の友人を介して知り合い、Tohji率いるMall boyzのMVに参加したことがきっかけで交流が始まりました。
Tohjiの企画でライブをやったことがralphが本気でラップに取り組むきっかけになっていて、ラッパーralphの存在の重要なキーマンとなっています。
Leon Fanourakisは地元が同じことから交流があるようで、ラップスタア選手権でralphが優勝した際、Twitter上で祝福のコメントを贈っています。
hideyoshi君の曲にLeonと客演しました
フック無しでシバキあってますので是非https://t.co/lN1zuaurwt— ॐ (@ralph_ganesh) October 14, 2020
2020年10月にはHideyoshiの曲にLeon Fanourakisと客演するなど、公私ともにラッパーとしてお互い高め合っていることがわかります。