チプルソは大阪府出身のラッパーです。
「服部緑地公園レペゼン」「傷だらけのB-BOY」を自称し、壮絶な過去を背景にした深みのある世界観を投影したリリックが魅力です。
また、バックDJを付けずに、一人でクラシックギター、MPC、ヒューマンビートボックスを操る「NO DJ ONE MC」スタイルを武器にしたライブパフォーマンスにも定評があります。
かつて同じ大阪でR-指定と両翼をなす存在としてMCバトルシーンで活躍したチプルソは、バトルシーンから退いた今でも名前が上がるほどの爪痕を残しました。
「一人宇宙」と評される独特の世界観とクリープハイプやZAZEN BOYSなどのロックバンドとも共演するジャンルレスな音楽性は、多くのリスナーを魅了し続けています。
目次
チプルソのプロフィール
この投稿をInstagramで見る
出生名 | 非公開 |
アーティスト名 | チプルソ |
年齢 | 1986年 |
身長 | 170cm |
血液型 | 非公開 |
出身地 | 大阪府 |
事務所 | – |
レーベル | – |
公式サイト | http://tipleso.blog3.fc2.com/ |
1986年に大阪府で生まれました。
学校に馴染めないことが理由で、小学校3年生から引きこもりになります。
中学校、高校には通わず、引きこもってクラシックギターやゲーム、小説を読む生活を送ります。
チプルソは大阪府出身のラッパーです。
MCネームは「マルチプルパーソナリティ(多重人格)」に由来します。
小学校3年生から学校に馴染めないことが理由で不登校となり、引きこもりながらクラシックギターや小説、ゲームをするなど、暗い幼少期を過ごします。
チプルソ
20歳になるまで引きこもっていましたが、成人式終わりに無理やり同級生が外に連れ出し、ヒップホップを教えてくれたことでラッパー・チプルソのキャリアがスタートしました。
毎日6時間にも及ぶ猛練習で培ったスキルで、2011年に彗星のごとくシーンに登場すると、UMBを始めとするMCバトルで好成績を収めます。
R-指定と両翼を担う大阪の雄として全国で名前が知れ渡りますが、2014年頃に突如バトルシーンから姿を消します。
その後は音源、ライブ活動に重きを置き活躍しますが、今もなお「最強のMC」と語り継がれ、バトル復帰が熱望されるラッパーです。
小学校時代は不登校だった
ライブ映像を見ても思うけどチプルソの内面を強く意識させるスタイル好きだな、本人も内面と深く向き合ったことがあるのがよく伝わってくる。彼のブログに小学校3年くらいから登校拒否児だったと書いていたしそういう生き方も強く影響してるんだろう。 http://t.co/HgVrMgANA7
— オナホナビ (@onahonavi) April 5, 2013
チプルソは小学校3年生の頃から、登校拒否をして不登校でした。
学校に馴染めないことが不登校の理由でした。
チプルソ
引きこもり生活を送る最中、テレビ番組「LOVE LOVE あいしてる」で吉田拓郎がKinKi Kidsにギターを教える場面を目にしたことをきっかけに、クラシックギターを始めました。
影響を受けたカルチャー
【#インタビュー】-Highlighter Vol.056-「チプルソ」
どんな音楽・カルチャーに触れてきたか、人となりを探るINTERVIEWシリーズ「#Highlighter」
本日リリースの一服track「I think feat.チプルソ 奇妙礼太郎 Sundayカミデ」から #チプルソ に迫る🔗https://t.co/QoLSWtFUlR#SENSA
— SENSA (@sensajp) February 10, 2021
- 森博嗣
- 小島秀夫
チプルソは小説家の森博嗣、ゲームクリエイターの小島秀夫に影響を受けています。
チプルソ
森博嗣は「すべてがFになる」「スカイ・クロラ」など、小島秀夫は「メタルギア」シリーズが代表作品です。
引きこもり生活を送っていたチプルソにとって、森博嗣と小島秀夫は憧れの存在でした。
森博嗣と小島秀夫はチプルソの暗い引きこもり生活に光を与え、ラッパー・チプルソのリリック、世界観のルーツになりました。
チプルソのファッション
COCOLO BLANDオープンしました!チプルソさん着用、YOU BOB氏が手がけたCOCOLO BLANDコラボアイテムTシャツ、パーカーも店頭、オンラインショップにて発売中です♪https://t.co/X8aRlhj0St pic.twitter.com/Ab6kn3H61n
— COCOLO BLAND (@COCOLOSCHOOL) August 25, 2016
- COCOLO BLAND
- seek:let
- Dickies
- asics
チプルソのファッションは、ラフなストリートファッションです。
Tシャツにハーフパンツ、スニーカーを合わせるチルな雰囲気のコーディネートが多いです。
特に頻繁に着用しているブランドは大阪発のストリートブランド・COCOLO BLANDで、COCOLO BLANDのレーベルからアナログ盤をリリースするなど、COCOLO BLAND側もチプルソをサポートしています。
また、ロングのドレッドヘアー、丸い眼鏡、サングラスがチプルソのトレードマークです。
チプルソのラップスタイル
- チルで自由なフロー
- 文学的なリリック
- 自らクラシックギターやMPC、ビートボックスを操って作るトラック
チプルソのラップスタイルは、チルなフローと文学的なリリックが特徴です。
音源もまるでフリースタイルかのような自由で耳障りの良いフローに、小説から影響を受けている文学的なリリックが絶妙にマッチしています。
また、バックDJを付けずに、自らクラシックギターやMPC、ビートボックスを自在に操りトラックを制作しています。
チプルソが自らの手で作り上げる濃い世界観は、一聴すれば引き込まれる魅力があります。
チプルソがラップを始めたきっかけ
思い出す。成人式の話、恋人ができた話、自分を見捨てなかった友達の話。彼のライブをあそこに行って見ることができて、ほんとうに幸せだった。最高のライブだった。絶景ももう一度聴きたいなあ。【I LOVE ME_チプルソ】ワンマンライブ@ばんまい http://t.co/y3jm1Ewz
— 猿川西瓜 (@CUBE_sarukawa) September 2, 2012
クラシック音楽、クラシックギターに傾倒していたチプルソですが、20歳になる頃まで引きこもり生活を続けていました。
そんなチプルソを成人式を終えた同級生が無理やり外へ連れ出してフリースタイル、ヒップホップを教えたことがラップを始めたきっかけです。
チプルソ
ラップを始めた頃は、毎日6時間ほどラップを猛練習をしていました。
影響を受けたアーティストはDJ KRUSH
チプルソが影響を公言しているアーティストは、国内外から高い評価を得ている東京出身のDJ KRUSHです。
成人式の日にチプルソを無理やり連れ出してくれた友達に借りたCDの中に、DJ KRUSHのアルバム「寂-jaku-」がありました。
チプルソ
DJ KRUSHのアルバム「寂-jaku-」がチプルソのピップホップの原体験となり、大きな衝撃を受けました。
DJ KRUSH
DJ KRUSHは、東京都出身のDJ、プロデューサーです。
日本初のターンデーブルを扱うアーティストとして、ヒップホップ黎明期から活躍しているパイオニアです。
国内外で高い評価を得ていて、映画やドラマ、CMなどを手がけるなど、マルチに活動しています。
チプルソのバトルスタイル
- 手数が多い押韻
- トリッキーなフロー
- 不思議な雰囲気のキャラクター
チプルソは、硬い押韻の連打とトリッキーなフローを併せ持ったバトルスタイルです。
韻に関してはとにかく手数が多く、しっかりとアンサーを返しつつ、相手を押韻の連打で追い詰める攻撃性の高さが魅力です。
貫禄のある佇まいと不思議な雰囲気のキャラクターも魅力で、チプルソのキャラクターとトリッキーなフローは晋平太も絶賛しています。
バトル引退の真相
戦極20章、正直期待外れ
一ヶ月前くらいに正社員さんのインスタライブで質問した時にチプルソ、R指定、GADOROなどはオファーしても断られたって言ってたからある程度期待値は下がっていたけど流石にこのレベルはあんだけ期待させといて豊洲pitでやっといてありえないと思う— Taku3 (@NAMENNAYO_1121) August 10, 2019
チプルソは2014年頃を境に、MCバトルには一切出場していません。
チプルソ自体、オフィシャルにバトル引退を公言しているわけではないのですが、事実上、引退に近い状態です。
MC正社員
戦極MC BATTLEをオーガナイズしているMC正社員が、チプルソにバトルのオファーを出すものの断られていることから、今後もMCバトルへ出場する可能性は希薄です。
ベストバウト
チプルソの硬い押韻とトリッキーなフローを堪能できるベストバウトを紹介、解説します。
チプルソ vs SIMON JAP / 戦極MC BATTLE 第5章
戦極MC BATTLE 第5章で、元引きこもりのチプルソとギャングスターのSIMON JAPという漫画のようなカードが実現しました。
チプルソ
先攻のSIMON JAPはまるで煽るかのような不敵な笑みでラップしましたが、後攻のチプルソのラップが始まると、その笑顔も真剣な表情へ変わりました。
チプルソ
SIMON JAPはチプルソのラップを「韻だけ」「中身がない」と強烈なディスをかましますが、チプルソはあえてディスられた押韻を重ねてアンサーを返します。
チプルソ
SIMON JAPはチプルソの押韻について「ネタの披露会」と有効打を重ねますが、チプルソのSIMON JAPと同じ名前のラッパー・SIMONを引き合いに出したディスで会場を沸かせます。
チプルソ
最終的に半端じゃないバイブスのぶつかり合いとなり、SIMON JAPが1バース目に「残そうぜBEST BOUT」と発言した通りの名バトルになりました。
チプルソ vs 黄猿 / 戦極MC BATTLE 第一章
西と東のフロー巧者同士のぶつかり合いとなった、戦極MC BATTLE 第一章の黄猿戦を解説します。
チプルソ
黄猿
お互いに得意のフローを全面に押し出しつつも、的確に有効打を与えるディスに会場が沸きます。
チプルソ
黄猿
熱くなり距離を詰める黄猿に対し、チプルソは「近い近いウザイウザイ」と軽くあしらいつつも、攻撃的な姿勢で黄猿を攻め続けます。
チプルソ
黄猿
チプルソは黄猿をオカマと比喩してバカにしたラインで盛り上げますが、黄猿も負けずに同じ母音で韻を踏み続けてアンサーを返します。
チプルソ
黄猿
最後まで有効的な押韻、パンチラインで攻め続けたチプルソですが、黄猿も負けじと得意のフローだけでなく、手数の多い押韻とパンチラインで返し、延長戦までもつれ込みました。
チプルソのおすすめの楽曲【厳選3選】
チプルソの濃厚な世界観を感じることのできる、おすすめの楽曲を厳選して3曲紹介します。
綴り
クラシックギターを全面的に押し出したトラックに、チプルソのポエトリーなリリックが乗る楽曲です。
詩的でありながら普遍的なリリックが魅力で、チプルソがリリシストであることを再認識させられます。
チプルソ
絶景
自らの経験、そして誰もが経験するであろう日常を「絶景」と捉えた楽曲です。
クラシックギターのみのトラックの上で感情的に、ときに優しく語りかけるような言葉に、是非耳を傾けてください。
チプルソ
心模様
ジャジーなトラックの上で、歌うようなチプルソのフローが気持ちいい楽曲です。
チプルソは「音楽は哲学」と語っていますが、そんなチプルソの哲学が詰まった、チプルソの心模様を写したかのようなリリックは必聴です。
チプルソ
バブルソとは?
- チプルソ
- KazBubble
バブルソはチプルソと、同じ大阪を拠点に活動するクルー・WARAJIに所属するトラックメイカー・KazBubbleとのユニットです。
チプルソ
音楽において「一人でする」というスタンスにこだわって活動してきたチプルソにとって、初めて組んだクルーです。
チプルソが一人宇宙を抜け出し、KazBubbleと組むことによって更に深みを増した楽曲は、ラッパー・チプルソの新たな魅力を発見できます。
チプルソと仲の良いラッパー
チプルソはバトル界隈のラッパーと非常に仲が良いですが、特に仲の良いラッパーは晋平太です。
UMB2011 GRAND CHAMPIONSHIPでは後世に語り継がれる熱戦を繰り広げた2人ですが、実はこのバトル以前から交流がありました。
東京で開催される戦極MC BATTLEに出場するたびに、チプルソは晋平太の家に泊まりに行くほどの関係です。
現在では表立って交流をしていない2人ですが、今後また音源やMCバトルで共演が熱望されています。
クリープハイプ
この投稿をInstagramで見る
ラッパーではありませんが、尾崎世界観がボーカルを務めるロックバンド・クリープハイプと交流があります。
クリープハイプの2016年リリースのアルバム「世界観」の収録曲「TRUE LOVE」と2020年に配信限定でリリースされた「愛す(チプルソRemix)」で共演もしています。
チプルソ
ライブでも共演していて、ジャンルを越えて高め合う関係です。
R-指定
同じく大阪出身で、UMB 大阪予選で幾多の名勝負を繰り広げてきたR-指定とは、戦友のような関係です。
年齢はチプルソの方が年上で、R-指定は後輩にあたります。
チプルソ
チプルソとR-指定がライブで沖縄を訪れた際、一緒にクラブに行ったり、風俗に行ったりするなど親密な関係です。