急成長しているCBD市場についてまとめました。
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目次
世界のCBD市場の現状と予測
世界のCBD市場は右肩上がりで成長しています。
Global Market Insights Inc.のレポートによると2019年のCBD市場は約2,952億円だったのに対し、2026年には9兆4200億円にものぼるという予測を立てています。
この要因は2018年の農業法改正によって、ヘンプ(産業用大麻)の規制緩和が進んだことが強く影響していると考えられています。
特に北アメリカを中心にマーケットが確立していて、世界の60%程度のシェアを持っています。
それに続いてラテンアメリカやアジア太平洋地域、ヨーロッパがそれぞれ10%程度のシェアを持っています。
参考 Cannabidiol (CBD) Market Size By ProductGlobal Market Insights Inc 参考 CBD Consumer Health Market Size, Share & Trends Analysis Report By ProductGrand View Research, Inc.日本のCBD市場の現状と予測
世界のCBD市場の流れはもちろん日本にも波及していますが、国内の規制の影響で、日本のCBD市場は他国と比べると未だに小さく発展途上です。
しかし、大麻合法化の流れやタバコ税増税がなされ、今後CBDが日本国内でも認知されるようになっていくと考えられます。
そうなれば、国内のCBD市場が活性化していき、日本のCBD企業も力を付けていくことが予測できます。
特に日本では化学的な合成により生成したCBDも認められているため、技術力向上による企業の台頭も視野に入れることができます。
既に化学合成CBDに着目したスキンケア商品のメーカーも稼働していて、注目が集まっています。
参考 たばこ税増税等に伴うたばこの小売定価改定の認可申請について日本たばこ産業株式会社 参考 【独自】日本で完全合法、化学合成CBDを使った「ウェルネスブランド」を立ち上げたワケDIAMOND SIGNALアメリカのCBD市場の現状と予測
Find more statistics at Statista
アメリカに関しては医療用大麻や嗜好用大麻が認められている州もあり、世界で最もCBDを消費している国として知られています。
2014年時点でのアメリカのCBD市場規模は約113億8200万円の市場規模でした。
しかし、2022年時点で約2021億4700万円まで市場規模が拡大されると予測されていて、アメリカのCBD市場は未だ拡大傾向にあります。
参考 U.S. CBD sales 2014-2022Statistaアメリカと日本のCBDの違い
- 含有成分
- 製品の価格
日本国内において国産のCBD製品もありますが、輸入製品も多数存在しています。
特にアメリカから輸入されている製品が多くありますが、アメリカと日本のCBDには大きく2つの違いがあります。
1つ目が含有成分、2つ目が製品の価格です。
含有成分
アメリカと日本のCBD製品の含有成分の大部分は同じで、特にCBDのみが含まれているアイソレートの製品であれば、ほとんど差がありません。
しかし、アメリカと日本では大麻の使える部位が異なり、大麻でも部位ごとに含まれている成分が異なってきます。
例えば日本で認可されている大麻の成熟した茎や種子はTHCの含有量が極めて少ないという特徴を持っています。
そのため、フルスペクトラムやブロードスペクトラムといった原材料の成分を複数含むCBD製品の場合は含有成分が異なってくる可能性があります。
製品の価格
CBD製品価格の直接的な統計は出ていませんが、大麻に関して言うと、2018年時点のABCDの調査で東京は世界で1番高い値段で取引されています。
3位には京都がランクインし、アメリカは最も高い値段の都市のワシントンD.C.でも11位です。
それぞれの価格を比較すると、東京とワシントンD.C.で約1.80倍、京都とワシントンD.C.で約1.63倍の値段で日本の都市の方が高く取引されています。
どちらが安全なの?
安全性に関してはアメリカ製の方が高いと考えられます。
その理由としてはアメリカのほうが市場が成熟していて、企業も技術やノウハウを培っていたり、企業規模も大きくなっているからです。
逆に日本はCBDの市場が未熟で、会社も小さい規模で運営しています。
また、ほとんどの企業がOEMで製造していて、日本に拠点は置いているけれども、生産は海外で行っている場合が多く、製造ラインまで直接的に関わっていない場合があります。
そもそもCBDは安全?
潜在的なリスク | 肝障害を引き起こす可能性 |
服用している他の薬の働きに影響を及ぼし、深刻な副作用を引き起こす可能性 | |
アルコールや脳の活動を抑制する薬CBDを併用した時に鎮静作用や誘眠作用により怪我につながる可能性 | |
顕在化するリスク | 動物の研究では雄の生殖能力への毒性や損傷が報告されている |
胃や腸内の環境悪化 | |
イライラや興奮と言った気分の変化 |
CBDの安全性に関して高い評判を得ている反面で、疑問視する考えも少なくありません。
アメリカ食品医薬品局(FDA)によるとFDAの公聴会等を介して得られたCBDに関するデータからCBDのリスクがあるとしています。
それぞれ、潜在的で感じ取れないリスクや顕在化して感じ取ることができるリスクがあり、未だに解明できていない点についても多いと発表しています。
日本で販売されている海外のCBDメーカーのまとめ
本拠地 | |
CBDfx(CBDエフエックス) | アメリカ |
MEDTERRA(メディテラ) | |
AZTEC(アステカ) | イギリス |
ENDOCA(エンドカ) | オランダ |
PharmaHemp(ファーマヘンプ) | スロベニア |
日本で販売されているCBD製品には海外製のものも多くあり、メーカーも様々ですが、その中でも主要なCBDメーカーは上記の通りです。
特にアメリカのメーカーが多く、日本で流通している海外製のCBD製品の多くはアメリカのメーカーによって作られたものです。
CBDfx(CBDエフエックス)
会社名 | CBDfx |
創業年 | 2014年 |
拠点 | アメリカ合衆国 カリフォルニア州 |
収益 | 約12億3,100万円(親会社NEWHERE Inc.の2020年の収益) |
展開国数 | 61か国 |
CBDfxは、2014年にアメリカのカリフォルニア州ロサンゼルスで生まれました。
CBDfxはアメリカやヨーロッパを中心として世界61か国で親しまれています。
CBDfxの製品ラインナップの中でもCBDグミが特に有名で、美味しさ・品質と共に高い評価を得ています。
収益に関してはCBDfx自体のものは公表されていないものの、親会社のNEWHERE Inc.の2020年の収益は約12億3,100万円と安定した基盤を作りつつあります。
MEDTERRA(メディテラ)
会社名 | MEDTERRA Cbd, LLC |
創業年 | 2017年 |
拠点 | アメリカ合衆国 カリフォルニア州 |
収益 | 約7億円(2020年) |
展開国数 |
MEDTERRAはアメリカのカリフォルニア州で生まれたCBDブランドで、アスリートを中心に世界的に支持されています。
元々は大きなメーカーではありませんでしたが、次第に勢力を伸ばし、2020年の年間収益は約7億円の見込みとなっています。
MEDTERRAはCBDオイルやCBDカプセルが有名で、特にコストパフォーマンスの高さが評価されています。
また、オーガニックで品質管理されたヘンプを使用しているため安全性も高く、THCフリーなので安心して利用することができます。
AZTEC(アステカ)
参考 AZTECについてAZTEC CBD JAPAN 参考 About UsAZTEC CBDAZTECはイギリスのCBDメーカーで、2016年から生産を開始して以来、世界中で人気を博しています。
製品ラインナップとしてはCBDリキッドやCBDオイル、CBDワックスが主力の製品で、特にCBDワックスに関してはその効果の高さから高い評価を得ています。
また、日本市場向けにAZTEC CBD JAPANを発足し、日本の法律に則った製品を特別生産しているため、日本のメーカーのような安全性を確保しています。
ENDOCA(エンドカ)
会社名 | ENDOCA |
創業年 | 2013年 |
拠点 | オランダ |
収益 | 約7億3,700万円(2020年) |
展開国数 |
ENDOCAはデンマークで設立され、現在オランダに拠点を置くCBDメーカーです。
比較的創業したのが早く、2020年時点の収益は約7億3,700万円の見込みとなっています。
創業者のヘンリー・ヴィンセンティはコペンハーゲン大学でバイオテクノロジーと遺伝学を先行していた研究者で化学的な素養を持っています。
それゆえにENDOCAの製品の品質・効果の高さが特徴的で、CBDオイルやCBDカプセル、CBDクリームの3種類を主力製品としています。
PharmaHemp(ファーマヘンプ)
会社名 | PHARMAHEMP D.O.O. |
創業年 | 1965年 |
拠点 | スロベニア リュブリャナ |
収益 | 約20億6,047万円(2019年) |
展開国数 | 65か国 |
PharmaHempは1965年に麻を活用した化粧品会社として設立され、1995年にCBD製品事業に参入した歴史のあるメーカーです。
今回紹介したメーカーの中で最も収益が高く、2019年時点で約20億6947万円の収益となっています。
製品ラインナップとしてはプレミアムブラックというシリーズが特に人気で、CBDリキッドやCBDオイルを主力製品としています。
2020年には製品の安全性と品質を証明するGMP認証を取得し、安全面でもさらなる飛躍を見せています。
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