違法ドラッグが規制される理由は、危険な副作用や依存性などです。
違法薬物には深刻な健康被害がある一方、CBDには数多くのメリットが認められつつあります。
以下に示すのは、2022年時点でCBDに寄せられる可能性です。
- リラックス効果、ストレス軽減
- 睡眠改善効果
- 抗炎症作用
- 抗腫瘍作用
- 疼痛緩和
- 認知症の進行抑制
本記事では、CBDについて違法・合法薬物と比較しながら解説します。
違法薬物の危険性や、合法薬物の中でのCBDの優位性が分かるので最後まで読んで正しい知識を身につけて下さい。
目次
違法ドラッグ・薬物には依存性がある
多くの違法ドラッグ・薬物を規制対象たらしめるのが”依存性”です。
生体には、内部環境を一定の状態に保とうとする働き(ホメオスタシス)があります。
薬物を使用すると、生体が一時的に快楽を覚え、その快楽は最後には消失します。
その後、快楽の消失に対応しようとするのが、ホメオスタシスです。
薬物による快楽が強いほど、薬物がない状態では不快な気分や危険な症状が出ます。
こうして、ホメオスタシスによって生じた”不快な気分”が精神的依存、”危険な症状”が身体的依存です。
精神的依存の例
簡単に言えば、精神的依存は薬物を止められない精神状態のことです。
前述のホメオスタシスが、薬物使用を促す目的で、不快な気分を覚えさせます。
代表例は喫煙者であり、タバコを吸えないままでいると、次第にイライラしてきます。
極めて強い不快感・薬物への欲求が生じるものが、違法薬物です。
違法薬物への強い精神的依存が、何としてでも薬物を手に入れようとさせます。
こうして、違法薬物使用者はさらなる犯罪に手を染めるのです。
身体的依存の例
身体的依存では、薬物が足りないときに、不快・危険な身体症状が出ます。
例えば、アルコール依存症では、患者は素面になると手が震えます。
いわゆる、禁断症状(脱離症状)です。
違法薬物のヘロインの禁断症状は、きわめて強い症状が出ると知られています。
ヘロインの禁断症状は、想像を絶するような激痛、尿・便の失禁、嘔吐などです。
最悪の場合は死に至ります。
法的な規制、薬物乱用とは
薬物乱用とは、薬物を不適切な目的とか方法で使用すること、あるいは禁止されている薬物を使用する事です。
日本では薬物乱用の防止に向けて、様々な法律で危険な薬物使用を取り締まっています。
危険ドラッグが社会に与える影響は非常に大きなもので、蔓延すれば国家が崩壊しかねません。
歴史を振り返れば、”あへん”という薬物を巡って、インドとイギリスが戦争したこともあります(アヘン戦争)。
薬物乱用の取り締まりは、国家の大きな仕事の1つです。
- 麻薬及び向精神薬取締法
- 覚せい剤取締法
- 大麻取締法
- あへん法
- 毒物及び劇物取締法
- 医薬品医療機器等法
本来と違う目的で使えば乱用
どんな薬物でも、本来の目的と違う目的で使えば乱用に当たります。
シンナーやライターオイル、医薬品等は我々の生活を支える有用で合法な薬物です。
しかし、酩酊体験を求めて吸引したりすれば、薬物乱用として違法行為に該当します。
必ず、説明書や医師の指示に従った方法で使用しましょう。
一度だけの使用でも乱用
乱用と言う言葉には、何度も何度も使うイメージがありますが、回数は関係ありません。
たった1回だけでも薬物乱用とみなされ、法律違反となることがあります。
また、自身で使用せずとも、他人に渡すことも乱用にあたる場合があります。
善意の下でも、処方箋医薬品を他人に渡すのは、乱用に該当するおそれがあるのを心得ておきましょう。
不当な使用・所持・譲渡・譲受は乱用です。
合法なモノ
お酒とタバコは日本国内でも合法な嗜好品薬物です。
海外の一部の地域では、大麻も合法です。
2022年現在では、CBDやHHCなどのカンナビノイドも合法な嗜好品薬物として注目されています。
HHCは指定薬物に指定されました。本記事は規制前に執筆した記事です。
厚生労働大臣は、中枢神経系への作用を有する蓋然性が高く、人の身体に使用された場合に保健衛生上の危害が発生するおそれのある物を「指定薬物」として指定する(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第2条第15項)。指定薬物は、製造、輸入、販売、所持、使用等が禁止されている(罰則:3年以下の懲役または300万円以下の罰金。業としての場合は5年以下の懲役または500万円以下の罰金)
参考 危険ドラッグの成分6物質を新たに指定薬物に指定厚生労働省ただし、注意すべきは、合法な薬物が必ずしも健康に良いわけではないと言うことです。
タバコは重大な呼吸器疾患のリスクですし、アルコールも毎年のように浮かれた大学生を殺しています。
- COPD
- 気管支喘息
- がん
- 高血圧
- 糖尿病
- 急性・慢性膵炎
- 脂肪肝・肝炎・肝硬変
- 脳梗塞
- 心筋梗塞
お酒 | タバコ | CBD | HCC | |
効果 | 酩酊、リラックス | 気分転換 | リラックス、不安軽減 | リラックス |
健康へのデメリット | 肥満、発がんリスク上昇など | 発がんリスク上昇、循環器疾患リスク上昇など | 比較的少ないとされる | 不明 |
健康へのメリット | 血行改善 | ほぼない | 抗炎症作用、腫瘍抑制作用など | 抗炎症作用、腫瘍抑制作用があるとされる(詳細不明) |
依存性 | ある | ある | ない可能性が高い | ない可能性が高い |
CBDとは?
CBDとは大麻由来の成分の1種であり嗜好品としてのリラックス効果などが期待されています。
規制対象である大麻成分のTHCと比べて安全性が高いとされ、日本国内でも合法です。
依存性も今のところ確認されておらず、精神的な有害事象も軽いとされています。
日本国内でも、CBDを含んだオイルを使用したマッサージを体験できるサロンが増えました。
CBDの使用は、危険薬物や酒・タバコよりも、はるかに健全な選択です。
参考 A Review of Human Studies Assessing Cannabidiol's (CBD) Therapeutic Actions and PotentialThe Journal of Clinical PharmacologyCBDの効果は?使うとどんな感じ?
CBDには嗜好品としてのリラックス効果や睡眠改善効果が期待されています。
医療では、不安神経症の治療に有効であると報告が挙げられました。
さらに、抗腫瘍効果や抗炎症作用など様々な効果が認められつつあります。
用法用量については一定の見解はありません。
個人差や求める効果に合わせて、適量を見つけて下さい。
CBDの副作用
CBDの副作用は比較的少ないとされています。
ただし、CBDの作用部位は全身に存在するため、予想される副作用の種類は多岐に渡ります。
また、副作用だけでなく、副作用によって生じうる事故にも注意が必要です。
CBDは眠気を引き起こす可能性があるため、車の運転や高所作業はダメです。
- 便秘
- 下痢
- 眠気
- 食欲増進作用による肥満
- 風邪など感染症
- 精神疾患
CBDは日本国内でも合法
CBDはその安全性の高さから、法的な規制の対象にはなっていません。
2022年まで、大麻取締法は”THCは大麻の規制部位が原料であることを否定できない”と解釈されています。
このため、同じ大麻成分でもTHCのみが規制対象とされるのです。
この解釈が変わったときにCBDが規制対象となるかどうかは不明です。
違法ドラックの種類(使用方法によって違法になるものも含む)
違法ドラッグと一口に言っても、様々な種類があります。
ただし、それらのすべてに”違法”の所以となる、副作用・依存性があります。
脳を破壊して感覚を変えたり、臓器の機能を障害して命の危機をもたらすものなど、極めて危険です。
脱離症状(禁断症状)も強い苦痛を伴い、”地獄”とも表現されます。
薬物・成分 | 感覚・気分への作用 | 副作用 | 依存性 | 法律 |
---|---|---|---|---|
大麻 | 品種によって様々 | 精神神経疾患など | ある | 大麻取締法 |
CBD | リラックス | ほぼない | ない | 日本国内で合法 |
LSD | 幻覚(神秘体験) | バッドトリップなど | 長期のフラッシュバック | 麻薬及び向精神薬取締法 |
ヘロイン | 多幸感 | 極めて強く、多彩 | 極めて強い | 麻薬及び向精神薬取締法(ジアセチルモルヒネとしての規制 |
コカイン | 爽快感 | 強く、多彩 | 強い | 麻薬及び向精神薬取締法 |
メタンフェタミン | 覚醒、集中力向上 | とても強く、多彩 | 強い | 覚醒剤取締法 |
ケタミン | 幻覚(臨死体験) | 中枢神経抑制など | 離脱症状が報告された。 | 麻薬及び向精神薬取締法 |
MDMA | 酩酊、脱抑制など | 死ぬこともある | 強い | 麻薬および向精神薬取締法 |
アンフェタミン | 覚醒、興奮など | 死ぬこともある | 強い | 覚醒剤取締法 |
ヘロイン | 酩酊など | 死ぬこともある | 地獄 | 麻薬および向精神薬取締法 |
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