YZERR × RYKEYビーフの経緯
YZERR(BAD HOP)とRYKEY(現RYKEY DADDY DIRTY)のビーフは、2019年3月26日、RYKEYがインスタライブでYZERRの楽曲の類似性を指摘したことから始まった。SNS上で互いに呼び出し合う展開になったが直接の対決には至らず、阿修羅MICの仲裁を経て、双方が楽曲で応酬する形に落ち着いた。ただしこの対立は完全には終わっておらず、2023年に別の形で再燃している。本記事では、確認できた事実だけを時系列で整理する。
この記事でわかること
- 発端となった2019年3月26日のインスタライブで、何が指摘されたのか
- SNS上での呼び出し合いが、なぜ直接対決にならなかったのか
- 阿修羅MICがどのように仲裁に入り、どう決着したのか
- 応酬として発表された2曲と、それぞれの位置づけ
- 2023年にこの対立が再燃した経緯と、巻き込まれた関係者
- BAD HOP解散とRYKEYの改名を経た、現時点での状況
よくある疑問と、短い答え
検索して真っ先に確認したい項目だけを、1行ずつ先に置いておく。根拠と詳細は、それぞれ対応する章で扱う。
| 疑問 | 短い答え | 補足 |
|---|---|---|
| いつ起きた? | 2019年3月26日のインスタライブが発端 | SNSでの応酬は同年3月末に集中 |
| 原因は? | YZERRの楽曲が海外楽曲に似ているとRYKEYが指摘したこと | 該当章で詳述 |
| 直接対決はあった? | なし、互いに呼び出したが日程が合わなかった | 双方が別会場でのライブを提示 |
| 誰が仲裁した? | 阿修羅MIC | 曲で返すという形を提案したと報じられている |
| どう決着した? | 双方が楽曲を発表する形に | You Can Get Again/Foreign |
| 今も続いている? | 2023年9月と10月に別のトラブルとして再燃 | 該当章で詳述 |
| BAD HOPは今も活動してる? | 2024年2月19日の東京ドーム公演をもって解散 | 該当章で詳述 |
| RYKEYの現在の名義は? | RYKEY DADDY DIRTY | 2021年頃から使用 |
※上表は2026年8月時点で確認した内容です。楽曲の類似性については当編集部は判断を示しません。指摘があったという事実のみを記載しています。
CHAPTER 01 / SECTION 01YZERRとRYKEYのビーフとは|何が起きたのかの要約
この一件は、RYKEYがYZERRの楽曲を海外楽曲に似ていると公の場で指摘し、そこから両者がSNS上で応酬した出来事である。2019年3月に集中して起き、直接の対決には至らないまま、楽曲での応酬という形に落ち着いた。まず全体像を先に置く。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 発生 | 2019年3月26日、RYKEYのインスタライブ |
| 争点 | YZERRの楽曲と海外楽曲の類似性についての指摘 |
| 応酬の場 | インスタライブとSNS、双方のライブ会場での呼びかけ |
| 直接対決 | 行われていない、日程が合わなかったと報じられている |
| 仲裁 | 阿修羅MICが入り、曲で返す形を提案したと報じられている |
| 着地 | 双方が楽曲を発表、SNS上の応酬は沈静化 |
| その後 | 2023年9月と10月に別のトラブルとして再燃 |
表のとおり、この件は「言い合いが曲に戻った」という形で一度は収まっている。ヒップホップのビーフとしては定型的な着地だが、そこで完全に終わらなかった点が、この件の特徴である。
この記事で使う用語|ビーフ・ディス・アンサー・サンプリング
本文で繰り返し出てくる4語を先に定義しておく。いずれもヒップホップの文脈で意味が変わる語である。
サンプリングとは、既存の楽曲の一部を素材として引用し、新しい楽曲に組み込む制作手法を指す。ヒップホップの根幹をなす技法である一方、無断使用や盗作との線引きが議論になることも多い。
4語のうち後半2語が、この件の核心にあたる。何をもって盗作とし、何を作法の範囲とするかという線引きが、そのまま争点になった。
CHAPTER 01 / SECTION 02当事者の関係|BAD HOPのYZERRと八王子のRYKEY
YZERRとRYKEYのあいだに、この件以前の共演歴は確認できていない。拠点も世代も異なる2人であり、接点のないところから始まった対立である。前提として、双方の立ち位置を整理する。
| 項目 | YZERR | RYKEY |
|---|---|---|
| 所属 | BAD HOP(神奈川・川崎の8人組) | レーベルに所属しない独立した活動 |
| 立ち位置 | グループの中心人物、双子の兄はT-Pablow | ソロラッパー、東京都八王子市出身 |
| 当時の状況 | 2019年3月にソロEPを発表し、チャートで上位 | 同時期に複数のラッパーへ発信を行っていた |
| この件以前の接点 | 確認できていない | 同上 |
| 現在の名義 | YZERR | RYKEY DADDY DIRTY(2021年頃から) |
争いの構図として押さえておきたいのは、当時のBAD HOPが商業的に大きく伸びていた時期にあたる点である。その位置にいる相手に対して、独立して活動するラッパーが盗作を指摘したという形になっている。
CHAPTER 02 / SECTION 03発端|2019年3月26日のインスタライブでの指摘
発端は、2019年3月26日にRYKEYが行ったインスタライブである。そこでRYKEYは、YZERRの楽曲「Back Stage feat. Tiji Jojo」が海外の楽曲「Project Dreams」に似ていると指摘したと報じられている。
指摘の対象になったのは、YZERRのソロEPからの楽曲である。実際の音源を並べて置く。
指摘された楽曲|Back Stageと Project Dreams
指摘を受けたのが、こちらのYZERRの楽曲である。2019年3月に発表されたソロEPに収録されており、同時期にチャートで上位に入っていたと報じられている。
RYKEYが比較対象として挙げたのが、こちらの海外楽曲である。インスタライブでは実際に両方の音源を流しながら、30分近くにわたって指摘が続いたと報じられている。あわせて、人の曲を真似て稼ぐことへの批判が述べられた。
この件を書くうえで最も注意が要るのが、盗作の是非に踏み込まないことである。記事として最も読まれるのは「本当に似ているのか」という部分だが、権利者からの申し立ても法的な認定も確認できていない以上、編集部が判定を書けば、それは一方への加担になる。書けるのは、指摘があったという事実と、双方が何をしたかという行動の記録だけだ。もう一点、この件は2019年で終わっていない。2023年の再燃まで書かずに「ほとぼりが冷めた」で締めると、記事が事実と食い違う。ビーフ記事は続報の追跡を止めた時点で誤情報になる。
CHAPTER 02 / SECTION 04時系列|インスタライブから応酬曲まで
SNS上での応酬は、2019年3月末のごく短い期間に集中している。その後は楽曲での応酬に移り、2023年まで表立った動きはなかった。確認できた出来事を時系列で並べる。
年表で目を引くのは、2019年の応酬がわずか数日で山を越えている点である。楽曲での応酬に移った後、次に表面化するまでには4年以上の間隔がある。この間、RYKEY側には逮捕・服役と改名という大きな変化があった。
CHAPTER 03 / SECTION 05双方の主張|呼び出し合いが噛み合わなかった経緯
両者の主張は、それぞれ別の土俵を指定するという形ですれ違った。RYKEYは対面での決着を求め、YZERRはSNSでの口論を拒んで自分のライブ会場を指定した。要約して並べる。
| 論点 | RYKEY側の主張 | YZERR側の主張 | 裏付けの状況 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| 楽曲について | 海外楽曲に似ており、真似て稼いでいるという指摘 | 直接の反論は確認できていない | 権利者の申し立ても法的認定も未確認 | 音源を自分で聴いて判断したい人 |
| 決着の場 | 対面での決着を求めた | SNSでの口論はしないとし、自分のライブ会場を指定 | 双方の発信として確認できる | 当事者の姿勢の違いを見たい人 |
| 相手の位置づけ | 真似で稼ぐ相手として批判 | 関心の対象ではないという趣旨の発言が報じられている | 報道ベースで確認できる | 力関係の構図を知りたい人 |
| 提示した会場 | 神戸でのライブ | 横浜でのライブ | 双方の発信として確認できる | なぜ会えなかったのかを知りたい人 |
| 結果 | 直接対決は成立せず | 同上 | 報道ベースで確認できる | 決着の形だけ押さえたい人 |
RYKEY側の呼びかけは、本人アカウントの投稿として残っている。当時の文面は次のとおりである。
神戸に今日来なかったらおまえはただのカスになるぜ?
文句あんなら来いって言ったべ?
俺も今日神戸でライブなんだわ。
snsでアンサーしてねぇで
神戸来いよ。
バッタもんがよ。
それともあれか?
俺が神戸にいんの知ってていきがってんなら許してやるぜ?
カスは、ガキどもに守ってもらえ
パクリが
双方が同日に別の都市でライブを控えていたため、この呼び出しは物理的に成立しなかった。報じられているところによれば、その後もスケジュールが合わず、直接会うことのないまま応酬はSNS上で終わっている。
阿修羅MICの仲裁|曲で返すという着地
やり取りが長引くなかで仲裁に入ったのが阿修羅MICである。RYKEYのインスタライブに登場し、言いたいことは曲で返すべきだという趣旨の提案を行ったと報じられている。
この提案は、ビーフをヒップホップの作法の内側に戻すものだった。結果として双方が楽曲を発表し、SNS上での直接的な応酬は収束している。次章で、その2曲を扱う。
CHAPTER 03 / SECTION 06応酬になった楽曲|You Can Get AgainとForeign
この一件は、双方が楽曲を発表することで一区切りとなった。RYKEY側が「You Can Get Again」を、BAD HOP側が「Foreign feat. YZERR & Tiji Jojo」を発表している。
RYKEY / You Can Get Again
この一件をテーマにした楽曲として発表された。舐達麻のBADSAIKUSHが客演として参加している。この参加は、後年の2023年の騒動でYZERR側が言及することになる要素でもある。
BAD HOP / Foreign feat. YZERR & Tiji Jojo
BAD HOP側からのアンサーとされる楽曲である。当編集部は、両曲の歌詞について特定の人物への言及だと断定できる根拠を確認できていないため、内容の解釈は行わない。2曲が発表された時期と文脈から、応酬として受け取られたという事実のみを記載する。
CHAPTER 04 / SECTION 072023年の再燃|フェスのアフターパーティで起きたトラブル
2019年に楽曲での応酬に落ち着いたこの対立は、4年後の2023年に別の形で表面化した。きっかけは、ヒップホップフェスのアフターパーティで起きたトラブルである。
| 時期 | 報じられている内容 |
|---|---|
| 2023.09.23 | ヒップホップフェス「THE HOPE 2023」のアフターパーティで、YZERRとRYKEY DADDY DIRTYのあいだに争いが起きた |
| 2023.10 | フェス「AH1」で乱闘騒動が発生し、舐達麻が巻き込まれる形になった |
| 同月 | BAD HOPが同フェスへの出演をキャンセル |
| 2023.10.24 | YZERRがインスタライブで経緯を説明し、観客と主催者への謝罪を行った |
| 2023.12.01 | 舐達麻がBAD HOPへのディス曲を発表 |
| 2023.12.06 | RYKEY DADDY DIRTYが舐達麻へのディス曲を発表 |
YZERRの説明によれば、10月の乱闘の際にBADSAIKUSHへ向かった理由の一つとして、2019年の「You Can Get Again」への客演参加があったと述べている。4年前の応酬が、この時点でも当事者の認識に残っていたことになる。
この結果、対立の構図はYZERR・RYKEY DADDY DIRTY・舐達麻の三者に広がった。2019年の二者間のビーフとしては、ここで枠組みが変わっている。なお当編集部は、乱闘の詳細な経過について当事者双方の説明を確認できていないため、個別の行為の記述は行わない。
CHAPTER 04 / SECTION 08現在の状況|BAD HOP解散とRYKEYの改名
2026年8月時点で、両者のあいだに新たな動きは確認できていない。一方で、当事者を取り巻く状況は2019年から大きく変わっている。確認できている範囲を整理する。
| 項目 | 確認できている状況 |
|---|---|
| BAD HOP | 2024年2月19日の東京ドーム公演をもって解散、日本のヒップホップとして初のドーム単独公演 |
| YZERR | 解散後は個人での活動に移行、音楽以外の事業にも取り組んでいると報じられている |
| RYKEY | 2021年頃からRYKEY DADDY DIRTY名義で活動、2022年に出所後のアルバムを発表したと報じられている |
| 両者の関係 | 2023年12月以降、直接のやり取りは確認できていない |
| 和解の有無 | 和解の発表は確認できていない |
| 楽曲での応酬 | 2023年12月以降、この2者間での新たな応酬曲は確認できていない |
2019年当時に存在したBAD HOPというグループは、すでに解散している。そのため、グループ対個人という当時の構図はそのままの形では残っていない。RYKEY側も改名と服役を経ており、双方の立ち位置は当時と大きく異なる。
この項目は状況が変わりうるため、確認日を明記して運用している。最終確認は2026年8月13日である。新たな発表があった場合は追記する。
CHAPTER 05 / SECTION 09本記事で扱わないこと
この件については、裏付けの取れない情報がネット上に多く流通している。当編集部が意図的に扱わないものを、理由とともに明示する。
| 扱わない事項 | 理由 |
|---|---|
| 楽曲が盗作にあたるかどうかの判定 | 権利者からの申し立ても法的な認定も確認できていないため |
| どちらが勝ったかという評価 | 一方への加担になるため、編集部は勝敗を判定しない |
| 自宅が荒らされたとされる件 | 一次情報が確認できず、自作自演説を含めて裏付けが取れないため |
| 関係者やファンによる証言 | 匿名の書き込みやまとめサイトは出典として扱わないため |
| 歌詞の逐語引用と、特定人物への言及の断定 | 著作権および名誉毀損の観点から、要約にとどめる |
| 逮捕・係争の詳細な経過 | 報じられた事実のみを伝聞形で記載し、それ以上には踏み込まない |
表の6項目に共通するのは、いずれも検索需要が大きい一方で、確認できる一次情報が存在しないという点である。読み物として面白い部分ほど裏付けがないというのが、この件の構造である。
この記事が向いていないケース|どちらが正しいかを知りたい人
どちらの主張が正しかったのかという結論を求めている人には、この記事は向かない。当編集部はその判定を行わず、確認できた事実の記録に徹しているためである。
また、双方の楽曲の歌詞を細かく解釈したい人にも物足りない内容になる。歌詞の逐語引用は著作権上の制約があり、特定の人物への言及だと断定することには名誉毀損のリスクがあるためである。その場合は、実際の音源を自分で聴いて判断するほうが確実である。
CHAPTER 05 / SECTION 10YZERRとRYKEYのビーフに関するよくある質問(FAQ)
この件への検索で繰り返し現れる疑問は、発端の事実関係、直接対決の有無、そして現在も続いているかの3方向に集中している。確認できている範囲で回答する。
CHAPTER 05 / SECTION 11まとめ|曲に戻ったはずのビーフが、また外へ出た
2019年3月26日、RYKEYがインスタライブでYZERRの楽曲の類似性を指摘した。SNS上で互いに会場を指定して呼び出し合ったが、双方が同日に別の都市でライブを控えており、直接の対決は成立しなかった。
阿修羅MICが仲裁に入り、言いたいことは曲で返すという形に落ち着いた。RYKEY側は「You Can Get Again」を、BAD HOP側は「Foreign」を発表し、SNS上の応酬は収束している。ここまでは、ヒップホップのビーフとして定型的な着地である。
ただし、この件はそこで終わっていない。2023年、フェスのアフターパーティで起きたトラブルをきっかけに対立は再燃し、舐達麻を巻き込む三者の構図へ広がった。2024年にBAD HOPが解散し、2026年8月時点で新たな動きは確認できていないが、和解が発表されたわけでもない。
この記事の要点
- 発端は2019年3月26日、RYKEYのインスタライブでの楽曲の類似性の指摘
- 指摘の対象はYZERRの「Back Stage feat. Tiji Jojo」、比較されたのは「Project Dreams」
- 双方がSNSで会場を指定して呼び出し合ったが、同日に別都市でライブがあり直接対決は不成立
- 阿修羅MICが仲裁に入り、曲で返す形へ、RYKEYは「You Can Get Again」、BAD HOPは「Foreign」を発表
- 2023年9月と10月のフェス関連のトラブルで再燃し、舐達麻を含む三者の対立に発展
- BAD HOPは2024年2月19日の東京ドーム公演をもって解散、RYKEYは2021年頃からRYKEY DADDY DIRTY名義
- 2026年8月13日時点で、両者の和解も新たな応酬も確認できていない
— Djtube 編集部 / 2026.08
※本記事は、当事者が公開アカウントおよびインスタライブで発信した内容と、それを報じた音楽メディアの記事で確認できた事実のみを記載しています。逮捕・係争に関する記述は伝聞形とし、有罪が確定するまで犯罪者と断定していません。楽曲の類似性および勝敗について、当編集部は判断を示しません。確認日:2026年8月13日。


