¥ellow Bucksプロフィール
¥ellow Bucks(イエローバックス)は、岐阜県高山市で育ち、名古屋を拠点に活動するラッパーだ。本名は坂口和。2019年の「ラップスタア誕生!」シーズン3で優勝し、「ヤングトウカイテイオー」の名とともに知られるようになった。高校時代は仲間とチケットを売ってイベントを開き、2026年には若手を集めた「Player’s Tuesday」を主宰。本名を冠した4thアルバム「Wataru」と初の東京ワンマンにも、その地元とのつながりが表れている。
| 疑問 | 短い答え | 補足 |
|---|---|---|
| 本名は | 坂口 和 | さかぐち わたる |
| 年齢は | 30歳 | 1996年8月6日生まれ |
| 出身は | 岐阜県高山市 | 活動拠点は名古屋 |
| 身長は | 175cm | |
| 読み方は | イエローバックス | 主な公式表記は¥ellow Bucks |
| 逮捕はどうなったのか | 2021年の件は不起訴 | 2023年の件は後述の確認範囲を参照 |
| 代表作は | Wataru | 2026年1月の4thアルバム |
| MBTIは | ESFP(編集部推定) | 本人公表の診断結果ではない |
新作・公演情報の確認日:2026年10月19日。MBTIは公開された言動からの編集部の推定であり、本人の診断結果ではありません。
¥ellow Bucksのプロフィールと名前の由来
¥ellow Bucksは、岐阜県高山市出身のラッパーで、本名は坂口和、1996年8月6日生まれである。名古屋を拠点に活動し、東海のヒップホップを背負う存在として名前が挙がることが多い。
MCニガリやBAD HOPのTiji Jojoと同年代にあたり、2010年代後半に頭角を現した世代の一人である。
公式サイトでは主に「¥ellow Bucks」と表記され、先頭に円記号を使う。告知や配信クレジットには「¥ELLOW BUCKS」「YELLOW BUCKS」などの表記もある。
名前に込められた3つの意味
「¥ellow Bucks」という名義には、本人が語る3つの由来がある。
- 以前のグループ「ヤングバスタ」の頭文字「YB」を引き継いだもの
- 「¥ELLOW」は黄色人種を指す
- 「BUCKS」はスラングで金銭を意味する
ヤングバスタは高校時代に組んでいたクルーの名前で、頭文字を取って「YB」と呼ばれていた。そのイニシャルを消したくないという理由から、同じ2文字で始まる現在の名義にたどり着いている。
To The Top Gang(TTTG)は2019年に始動したクルーで、2025年4月に解散を発表した。過去作品に残るレーベル表記と、現在の所属は分けて捉えたい。
¥ellow Bucksの生い立ち|高山の仲間から名古屋へ
¥ellow Bucksのキャリアを理解するうえで欠かせないのが、当時の高山市のヒップホップシーンである。本人はインタビューで、自分が高校生だった頃の高山は非常に盛り上がっていたと振り返っている。
もともとは野球をやっていたが、活躍できずにいた時期にヒップホップと出会い、そこで進路が定まった。中学の頃にはすでにラップを書いており、当時は携帯電話がガラケーだったため、仲間とメールでリリックを送り合っていた。時間をかけると応酬にならないので、5分以内に返すという取り決めをしていたという。
ラッパーの多い高校を選んだ
高山にはヒップホップとレゲエをセットで扱うセレクトショップがあり、中学生の頃からそこに出入りしていた。進学先を決めるとき、ラッパーとDJが多く在籍する高校があることを知り、そこを選んでいる。
当時の高山には世代ごとにクルーが存在した。2学年上に「ダーティグローバルクルー(DGC)」、1学年上に7〜8人編成のクルーがあり、¥ellow Bucksたちは同級生とラッパーだけのクルー「Young Busta(ヤングバスタ)」を組んだ。3MCとするプロフィールがある一方、2024年のLIFTEDの本人インタビューでは4MCと振り返っている。
高1の夏に初ステージ、そして初レコーディング
1学年上のクルーが初めて開いたイベントに出してもらったのが、最初のステージである。当時はレコーディングをする環境がなく、YouTubeから引いてきたビートを流し、音源なしでそのまま歌ったという。
このステージが評価され、DGCのボスからリミックスに参加したいと声がかかった。そのボスがレコーディングスタジオへ連れて行ってくれたことで、高校1年の夏に初めてのレコーディングを経験している。
当時の高山では、高校生になったら自分たちでイベントを打つという風潮があった。フライヤーを作り、チケットを刷り、授業の合間に隣のクラスへ売りに行く。出演者にも封筒でチケットを渡して売ってもらう。ラップだけでなく興行の実務を高校生のうちに一通り経験したことが、後の活動の下地になっている。
名古屋を選んだ理由
ヤングバスタはメンバーが抜けて解散し、¥ellow Bucksは1人になる。19歳から20代前半にかけて単身で渡米し、現地のラッパーにDMを送って活動範囲を広げた。
帰国後、地元を出ることを決めたとき、行き先は東京と名古屋で迷ったという。最終的に名古屋を選び、2026年のインタビューでも名古屋を拠点とする理由を語っている。理由として本人が挙げるのは、友人がそこにいることと、単純に居心地がよいことである。
高校を選んだ理由は本人の取材で語られているが、学校名や卒業・中退の状況は確認できていない。音楽を始めた年齢は公式プロフィールで16歳とされている。
¥ellow Bucksの人物像|書道、服装、地元との関係
¥ellow Bucksの言動には、その場で来た機会に飛び込む傾向が一貫して現れている。公開されている発言と行動から人物像を整理する。
特技は硬筆と毛筆
ラップを始める前の特技が書道である。小学校時代に硬筆で六段、毛筆で七段を取得していた。中学時代には、八段まで進めば小学生に教えられると聞いていたという。
もうちょっとやっておけば良かった。
¥ellow Bucksインタビューではこのように語り、特技を活かしきれなかった後悔を口にしている。ただしこの技術は無関係に終わっていない。背中には「和」の一文字が大きく彫られており、この字は本人が書いたものを彫り師が彫っている。
ファッションの傾向
HIPHOP脳のファッション解説映像は、「Yessir」「My Resort」「We Know It」のMVで着用した服に注目している。音楽だけでなく、ドレッドヘアや衣装が作る印象をたどる参考になる。
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ドリブルXドレッドヘアが基本のスタイルで、帽子とスタジャンの組み合わせが多い。愛用しているブランドは次の5つである。
- STARTER BLACK LABEL
- Daily Paper
- DLSM
- Mitchell & Ness
- FILA
ラップスタア誕生のファイナルステージではSTARTER BLACK LABELのスタジャンを着用していた。Instagramでは Mitchell & Ness がお気に入りだと公表しており、名義と同じ「Bucks」の入ったスタジャンを着た写真も投稿している。
地元と家族への向き合い方
高山で始めた水の事業は、初めてのレコーディングに連れて行ってくれた先輩から引き継いだものである。事業がうまくいかなくなった際に、自ら引き取って継続を申し出ている。母親に車を贈っていることもインタビューで触れられている。
活動の起点にいた人や身近な相手との関係が、そのまま現在の判断に反映されている点が、この人物の一貫した特徴といえる。
MBTIはESFPと推定される
推定の根拠になるのは、本人のインタビュー発言と公開されている活動記録から拾える次の5点である。いずれも公開されている言動に限っている。
| 観察された言動 | 対応する傾向 | 出所の種類 |
|---|---|---|
| 着地点を決めず成り行きで進むと自認 | 計画より状況への適応を優先 | 本人のインタビュー発言 |
| 告知を見て即座に連絡しFabolous客演を実現 | 目の前の機会に反射的に動く | 本人のインタビュー発言 |
| ラップ・DJ・イベント・プロデュース・物販を並行 | 関心が具体的な活動へ広がる | 公式リリース、本人発言 |
| 拠点を名古屋から動かさず友人の存在を理由に挙げる | 人との結びつきを判断基準にする | 本人のインタビュー発言 |
| リリックを直前に全て書き換える | その場の納得を優先する | 番組内の取材映像 |
計画を立てて逆算するより、その場の判断と人の縁で動く傾向が強い点が、この推定の中心にある。
ESTPとも読める理由(対立仮説)
一方でESTPと読む見方も成り立つ。稼いだ金をすべて娯楽に使うのではなく、次にやりたいことへ投資して回していくという考え方を語っており、水の事業を引き継いだ経緯もその実践にあたる。将来的にクラブを経営し、ビルを持ちたいという展望も具体的である。
ただし、人との縁を重視することがF型、投資をすることがT型の証明になるわけではない。公開された仕事上の姿だけでは日常の判断傾向まで分からないため、ESFPは人物像を読むための仮説にとどめる。
¥ellow Bucksの活動歴|ラップスタアから東京ワンマンへ
¥ellow Bucksの名前が全国に知られたのは、2019年のオーディション番組優勝がきっかけである。活動開始から2026年の東京ワンマンまでの流れを、年表で先に押さえておく。
この年表のうち、キャリアの向きを変えた局面が3つある。順に掘り下げていく。
ラップスタア誕生での優勝
2019年、ABEMAのオーディション番組「ラップスタア誕生!」シーズン3のファイナルステージに進出し、優勝を果たしている。予選から審査員の評価が高く、ANARCHYからは「全問正解感がある」というコメントでリリックを評価された。ファイナルステージでも「かましていた」「しゃべりのオチが最高」「これぞMCという感じ」といった講評が並んでいる。
優勝賞金の300万円は、ファイナルステージの出場者全員との楽曲制作に使われた。もともと出場者で曲を作る構想を持っていたといい、実際にコラボしたメンバーを集めてライブを行うこともあった。
2026年「Wataru」と初の東京ワンマン
2026年1月21日、4作目となるアルバム「Wataru」を配信リリースした。タイトルは本名の「和」を読んだものである。本人によれば、アルバムの最後に収録した曲で祖母のボイスメッセージを使っており、祖母が「わたる」と呼ぶ声が、タイトルを決めるきっかけになったという。
参加アーティストの顔ぶれが大きく変わったのもこの作品である。USからFabolousとYG、国内からはYvng Patra、CFN Malik、LANA、Candee、eyden、Watsonらが名を連ねた。
Fabolousとの実現の経緯は偶然に近い。渋谷でFabolousがライブをすると知り、その機会に連絡を取ったところ話が進んだ。楽曲自体は2023年に完成していたが、権利関係の都合で長く発表できずにいたという。YGについても、知人がInstagramのストーリーの隅に載せていた募集に反応したことがきっかけだった。
2026年4月10日には、TOYOTA ARENA TOKYOでキャリア初となる東京でのワンマンライブ「Who I Am」を開催した。名古屋や地元の高山では何度か行っていたが、東京は初めてだった。ゲストにはCFN Malik、eyden、Watson、Candee、Yvng Patra、LANA、Benjazzy、Eric.B.Jr、Kaneee、そしてAIが名を連ねている。
若手を集めるコンピレーションの主宰
2026年5月13日には、自身が主宰するコンピレーションアルバム「¥ellow Bucks Presents: Player’s Tuesday」をリリースした。lonelow、Andre、OWG、PAPADOC、RENCH、STACK THE PINK、B.monkeyら、名古屋・東海エリアの若手15人が参加している。
全12曲をDJ RYOWとSPACE DUST CLUBがプロデュースし、1・5・10・12曲目にはUPNORTHも共同で参加している。誰にどのビートを振るかを本人が決め、テーマを設定してレコーディングにも立ち会ったという。将来的にはプロデュース業やクラブ経営にも取り組みたいと語っており、この作品はその方向の実践にあたる。
2026年秋の活動と12月のZeppツアー
2026年夏には「Garage Cypher 3」「Ma Boyz(Remix)」「Slide Up(WYFL Freestyle)」へ参加。7月15日発売の「Ma Boyz(Remix)」は10月にMVも公開された。発売日と映像公開日は別で、10月の新曲として発表されたわけではない。
9月には「RAPSTAR 2026」の審査員就任が発表された。優勝者として知られた番組で、今度は次の才能を選ぶ側に回る。12月は6日にZepp Osaka Bayside、11日にZepp Nagoya、13日にZepp Fukuoka、19日にZepp Hanedaで公演を行う予定だ。
DJ RYOW、DJ BOW、DJ FOOTARZとのつながり
¥ellow Bucksの人間関係は、年代を問わず広い。その中心にいるのがDJ RYOWである。
DJ RYOWを通じた繋がりが特に多く、なかでもDJ BOWとDJ FOOTARZとは親交が深い。地元を盛り上げることをコンセプトにしたイベントの開催や、Mixの制作などを一緒に行っている。
東海地方に限らず、定期的にニューヨークへ渡ることで人脈を広げてきた。2026年のアルバムでFabolousとYGの客演が実現した背景には、こうした行動の積み重ねがある。
近年は自身が上の立場として若手と関わる機会も増えた。2026年のコンピレーションでは、名古屋の若手にビートを振り分け、テーマを決め、レコーディングにも立ち会っている。
¥ellow Bucksのラップスタイルと制作へのこだわり
¥ellow Bucksの評価の中心にあるのは、リリックへの徹底したこだわりである。ラップスタア誕生ではレコーディングの様子が取材されている。
ラッパーやDJが共同で活動する集団のこと。地域や世代を単位に組まれることが多い
その日のレコーディング直前のインタビューで、本人は書き上げていたリリックについてこう漏らしている。
ちょっと面白いパンチライン並べただけのような感じがして
¥ellow Bucksそして直前にすべて書き換えるという判断を下した。完成度ではなく納得を優先する姿勢が、そのまま評価につながっている。
TOKONA-XとAK-69から受けた影響
東海地方のヒップホップを聴いて育っており、そのルーツは姉の影響で聴いていた名古屋のヒップホップにある。初めて聴いたヒップホップの曲はAK-69の「Ding Ding Dong」だという。
なかでもTOKONA-Xの存在は大きい。TOKONA-Xの1stアルバムのタイトルをサンプリングし、自らを「ヤングトウカイテイオー」と名乗っている。
TOKONA-Xを超えるラッパーを見たくね?
¥ellow Bucksラップスタア誕生でのこの発言は、観客を大きく沸かせた。
和のサウンドを選ぶ理由
近年の作品では和のテイストを持つトラックが目立つ。本人はこれを、高山が京都に似た街並みを持つ土地であることと結びつけて説明している。地元の風景と結びついた音として、以前から取り組んできたものだという。
「Wataru」でこの方向性が固まったきっかけは、収録曲「Kabukimono」だった。アルバムで最初に完成した曲であり、この1曲の方向性でアルバム全体を出してみようという判断につながっている。プロデュースを手掛けたZen Masutaはテキサス出身のトラックメイカーで、愛知県刈谷市に住んでいた時期に共通の知人を介して知り合っている。
意識しているのは届くかどうか
自身の音楽で意識している点について、本人はヒップホップとしての濃さと、日本の聴き手に届くかどうかのバランスを挙げている。ゴリゴリにやりすぎず、わかりやすさとキャッチーさを保つという判断である。
海外アーティストとの共演が続いた後も、活動の軸足を日本に置く方針を明言している。日本で聴いてくれる人をどこまで楽しませられるかを中心に据え、そのうえで海外のアーティストとも組んでいくのが良いという考え方である。
MCバトルへの距離感とMU-TONとの一戦
¥ellow BucksはMCバトルを好まないと公言している。技術を否定しているわけではなく、形式そのものへの違和感である。
フリースタイルをするラッパーの技術はリスペクトしたうえで、結局は悪口の言い合いに見えてしまう点が引っかかるのだという。バトルをするくらいなら、音源を作ってライブをやり、バックグラウンドもある形のほうがかっこいいと語っている。
背景には地元の環境がある。高山はレゲエ色が強く、そこで親しんでいたのは「ラバダブ」だった。
ラッパー同士が即興のラップで技量を競う形式のこと。判定は観客の反応か審査員によって下される
サウンドセレクターが流す音に乗せて、フリースタイルや持ち曲を披露しながらマイクを回していくレゲエの遊び方
勝敗を決めるのではなく回していく形式に馴染んでいたことが、バトルへの距離感につながっている。楽曲そのものへのこだわりも、この経験と地続きにある。
凱旋アリーナでのMU-TON戦
上の映像はMU-TON対ベル戦で、¥ellow Bucks本人との対戦映像ではない。この試合でのMU-TONの言及が、その後のエキシビションの発端になった。
そのバトル嫌いが例外的にマイクを握ったのが、2022年5月15日の「凱旋MCBATTLE in さいたまスーパーアリーナ」である。ベスト8のMU-TON対CHEHON戦でMU-TONがビートに入り損ね一時中断していたところへ、¥ellow Bucksがステージに現れた。
MU-TON、さっきディスしてくれたからバトルしようぜ。
¥ellow Bucks発端はベスト16のMU-TON対ベル戦で、MU-TONが¥ellow Bucksをディスしたことだった。イベント前にライブをしていた¥ellow Bucksに対し、MU-TONがステージ上で言及していた。
¥ellow Bucksというやつライブ、クソダサかったよな。
MU-TONMU-TONは後の対戦中、舞台を降りた後に周囲から声をかけられたとラップした。このラインは対戦中の本人の主張であり、舞台裏の出来事を別に裏付けたものではない。
エキシビションマッチの応酬
対戦相手のCHEHONと主催の怨念JAPが快諾したことで、進行表にないエキシビションマッチが始まった。
What’s up ムートン お前クソガキ ほんで俺のライブがクソらしい それも何?言わされただけで お前自分自身の言葉じゃねぇだろ?
¥ellow Bucks「俺自身の言葉じゃねぇ」って馬鹿言うんじゃねぇ お前のライブがクソダセぇから「ダセぇ」って言ったんだよ さっき降りたら取り巻きが来たよな 「なぁムートン、お前文句あんのか?」って お前仲間も使わねぇと喧嘩できねぇのか雑魚が
MU-TON先行を取った¥ellow Bucksが会場を掌握する一方、MU-TONは舞台裏でのやり取りに言及するラインで観客を沸かせた。
喧嘩ができねぇってラッパーだ だからこのステージに来たんだ 分かったか
俺はラッパー、別に「フリースタイルができねぇ」なんて言わねぇ ここに来てやるだけ
¥ellow Bucks
ここはフリースタイル、お前は音源 まぁ確かにカッコいいかもな 長野でライブ一回見たあん時ヤバかったけど 今日マジでダサかった
MU-TON¥ellow Bucksはあくまでヒップホップ的にバトルをしに来たのだと主張し、MU-TONもディスに至った経緯をラップに乗せながらリスペクトを見せた。
こんな感じ これでラストバースなんて言わせねぇ 俺はこのバトル 傷跡を残すだけだぜ これがラッパー 覚えとけ 俺が¥ellow Bucksだ 分かったか凱旋
¥ellow Bucksは?Yessirイエッサー 笑えねえや Yessir お前が帰るのは家だぜ 東京 まだ新幹線 まだ間に合うからよ 仲間と仲良く帰りなチンカスが Blahh
MU-TONエキシビションのため勝敗はつかなかったが、普段バトルをしない¥ellow Bucksのフリースタイルに会場は大きく沸いた。最後は両者が笑顔で握手を交わし、その場の対戦を終えている。
暴力ではなく、フリースタイル・バトルで決着をつけた¥ellow Bucksにリスペクト、一番わかってる気がした。
ドリブルXラップだけでなく、DJやブレイクダンスにも技量を競うバトルがある。この一戦で注目したいのは、普段は音源とライブを重視する¥ellow Bucksが、即興の場でも自分の立場を言葉にしたことだ。
¥ellow Bucksの代表曲と2026年の参加作
¥ellow Bucksの曲は、時期によって手触りが違う。ラップスタア誕生で知られるきっかけになった曲、東海の先輩や同世代との共作、2026年のソロと客演を順に聴くと、活動の広がりがつかみやすい。
| 曲名 | 時期 | 向いている人 |
|---|---|---|
| ヤングトウカイテイオー | 2019年 | 全国区になった頃を知りたい人 |
| Trust in Bucks | 2019年 | 余裕の奥にある言葉を知りたい人 |
| Kabukimono | 2026年 | 本名を冠したアルバムから入りたい人 |
ヤングトウカイテイオー
初のソロEP「To The Top」に収録された曲で、ラップスタア誕生で披露された。番組に懸ける思いを歌い、SNSでも名乗ってきた「ヤングトウカイテイオー」という名前を、自分の立場として押し出している。
番組名でもある「ラップスタア」を、選ばれるのを待つ肩書きではなく、すでに自分がそうであるという宣言に変えている。TOKONA-Xから受け継ぐ呼び名と合わせ、誰なのかを一曲で伝える名刺になっている。
Trust in Bucks
「Trust in Bucks」もラップスタア誕生で披露した曲だ。KOWICHIらへの楽曲提供で知られるZot on the Waveがトラックを担当。オーディションという場でも余裕を感じさせるパフォーマンスが印象に残る。
余裕のある態度だけでなく、自分に自信を持てと言い聞かせる言葉がある。「来世」に先送りできないから、今の自分を信じて進む。その励ましを読むと、曲名のTrustが他人への要求だけではないと分かる。
WHO ARE U? 2022
DJ RYOWが2022年11月22日、TOKONA-Xの命日に発表した共演曲。トウカイテイオーと呼ばれたTOKONA-Xと、その名を継ぐ「ヤングトウカイテイオー」が、一つの曲で並ぶ。
誰なのかを問う曲名に対して、まず名乗ることを「礼儀」とする。名前を売り込む行為が、先輩や聴き手への挨拶にもなるところに、この組み合わせらしさがある。
TOKONA-Xの没後も、DJ RYOWは「WHO ARE U?」のリミックスを発表してきた。「E」qualとAKIRA、AK-69、MACCHO、RYUZO、Masta Simon、ANARCHY、般若、紅桜とT-Pablowらが参加した系譜に、¥ellow Bucksも加わった。
初期から共作を重ねた相手には、KIKUMARU、Shurkn Pap、Jua、Joseph Blackwell、Flight-A、SANTAWORLDVIEWがいる。先輩への客演と、同じオーディションで出会った仲間との制作は、ソロとは違う側面を見せる。
MAZE
Shurkn Papとの「MAZE」は、2019年の2nd EP「Excuse Me」に収録された曲。NARISKがプロデュースした公式MVで、二人の共作を聴くことができる。これまでの曲とは違う、ミステリアスな空気を持つ一曲だ。
正解が決まっていない世界を、自由な場所ではなく迷路にも見立てる。決まった道がないからこそ自分で進まなければならない、という曲の迷いがこの言葉に表れている。自信だけでは割り切れない心境も、共作の中に残されている。
Grow Up
「Grow Up」は、ラップスタア誕生シーズン3のファイナリストが集まった曲。優勝賞金を仲間との制作に使い、それぞれの世界観を一つの作品に持ち寄った。勝者一人の記念曲ではなく、同じ舞台を経た5人の共演になっている。
「We」と複数形で前進を告げる短句は、ソロの成功を競った番組の後に、仲間と一緒に進む曲を作った背景と重なる。5人が名を連ねた曲だからこそ、仲間ごと上へ進もうとする呼びかけとして響く。
Up & Up
KIKUMARUとの「Up & Up」は2019年3月22日のシングルで、EP「Chain Reaction 2」にも収録された。グルーヴのあるビートと¥ellow Bucksの低く渋い声が合わさる。ラップスタア誕生の決勝前日に録音したという制作の逸話もある。
We Runnin
「We Runnin」は、同じ東海を拠点にするDJ RYOWとの共作。DJ RYOWは「ビートモクソモネェカラキキナ」やTOKONA-X関連の作品でも知られるDJで、この曲のビートはSPACE DUST CLUBが手掛けている。
ラップで得るお金を、借りたものを返す行為に結びつける。成功を誇るだけでなく、過去の自分から抜け出す手段としてラップを描く一節だ。歌詞の語りを、そのまま私生活の借金の証明とは捉えない。
Kabukimono
「Kabukimono」は2026年1月21日発売の「Wataru」に収録されたZen Masutaプロデュース曲。アルバムで最初に完成し、全体の方向性を決めるきっかけになった。地元の風景と結びつけてきた和のサウンドを、作品の中心に置く一曲だ。
「盆地」と「凡人」の近い音を使い、生まれ育った土地と、平凡では終わらないという意思をつなぐ。高山という具体的な出発点を持つからこそ、単なる強がりではなく、地元からどう進むかという宣言に聞こえる。
Ma Boyz (Remix)
2026年7月15日発売の「Ma Boyz (Remix)」は、Kohjiya、ShowyVICTOR、eyden、¥ellow Bucksの4人が並ぶ共演曲。10月にはMVも公開された。ソロの「Wataru」とは別に、同世代や後輩と一緒に制作を続ける姿が見える。
「火曜日」と「ガレージ」が、仲間との関係を抽象的な絆ではなく、集まって曲を作る習慣として描いている。「Player’s Tuesday」を主宰する活動とも重なる言葉だ。曲中の仲間意識を、日々の制作という具体的な行動に結びつける一節になっている。
Slide Up (WYFL Freestyle)
「Slide Up (WYFL Freestyle)」は2026年7月17日配信のC6ixとの共演曲。Apple MusicではModern Dancehallに分類され、DJ Mac Music/Crash Dummyのクレジットが付く。ソロアルバムに収まらない、別の名義・制作陣との接点をたどれる作品だ。8月21日公開の「IN THE TANK」第1回では、この共演曲を披露している。
「Slide Up (WYFL Freestyle)」を公式配信で聴く
ディスコグラフィ|ソロと共作を分けてたどる
2020年の「Jungle」から2026年の「Wataru」まで、ソロのフルアルバムは4作。AK-69との「Flying To The Top」は共同名義の作品であり、ソロ作とは分けて数える。
- EPTo The Top / ¥ellow Bucks
- EPExcuse Me / ¥ellow Bucks
- ALBUMJungle / ¥ellow Bucks
- ALBUMRide 4 Life / ¥ellow Bucks
- EPSurvive / ¥ellow Bucks
- ALBUMJungle 2 / ¥ellow Bucks
- ALBUMFlying To The Top / AK-69 & ¥ellow Bucks
- SINGLEICON / ¥ellow Bucks
- SINGLE8UP feat. Yvng Patra / ¥ellow Bucks
- SINGLEWho I Am / ¥ellow Bucks
- ALBUMWataru / ¥ellow Bucks
- COMPILATION¥ellow Bucks Presents: Player’s Tuesday / Various Artists
- SINGLEGarage Cypher 3 / Player’s Tuesday参加者による共演
- SINGLEMa Boyz (Remix) / Kohjiya, ShowyVICTOR, eyden & ¥ellow Bucks
- SINGLESlide Up (WYFL Freestyle) / ¥ellow Bucks & C6ix
¥ellow Bucksの逮捕報道と、その後の経過
¥ellow Bucksは2021年と2023年の2度、大麻取締法違反の疑いで逮捕されている。逮捕の事実と、その後の処分は別の情報だ。ここでは報道で確認できた事実と処分だけを記す。
2件の経過を先に並べておく。逮捕された時期と、その後どういう処分になったのかを混同しないよう、表の形で整理する。
| 時期 | 内容 | 処分の結果 |
|---|---|---|
| 2021年11月17日 | 自宅で乾燥大麻を所持した疑いで現行犯逮捕 | 2021年12月28日に不起訴を公表 |
| 2023年2月8日 | 自宅で乾燥大麻約0.888グラムを所持した疑いで逮捕 | 本記事では処分・判決の原資料を確認できていない |
以下、それぞれの経過を順に見ていく。
2021年11月の逮捕は不起訴処分で終わっている
2021年11月17日、愛知県警は自宅で大麻を所持したとして¥ellow Bucksを含む男女5人を大麻取締法違反(所持)の疑いで現行犯逮捕した。
2021年12月28日、当時所属していたTo The Top Gangが不起訴処分になったことを公表している。関係者へ迷惑をかけたことを謝罪したうえで、変わらず活動を続けていく旨を伝えた。
2023年2月の逮捕と出演キャンセル
2023年2月8日、愛知県警は自宅のマンションで乾燥大麻約0.888グラムを所持したとして、¥ellow Bucksを大麻取締法違反(所持)の疑いで逮捕した。
本人はこの時点で容疑を否認していた。
納得がいかない
¥ellow Bucksこの逮捕を受け、ヘッドライナーを務める予定だった「POP YOURS 2023」への出演はキャンセルとなった。運営は、報道を受けて協議した結果、現時点では出演可否の判断が難しいためと説明している。
その後、2023年3月2日に本人がSNSを更新し、活動を再開したことを報告した。本記事では、その後の処分・判決の原資料を確認できていない。活動再開を不起訴の根拠にはできず、「処分が公表されていない」とも断定しない。
本人が語る2度の逮捕の受け止め
本人は2026年3月のGOLDNRUSH PODCASTで、2度の逮捕を振り返り、活動の中断を損失として語っている。
活動面の制約も具体的に挙げている。会場によっては自身名義での使用を断られることがあり、客演として招かれた公演にも出られなかったことがあるという。
そのうえで、逮捕がなければ音楽を作れないという考え方自体に否定的な見解を示している。何もなくても良い作品を作り、良い状態でいられることのほうが強いのではないか、という趣旨である。「ラッパーは捕まってから」という言い回しについても、よくないとはっきり述べている。
¥ellow Bucksについてよくある質問
検索でよく見られる疑問に、公表されている範囲で答える。確認できない事項は、未確認としている。
まとめ|¥ellow Bucksが地元から広げてきた活動
¥ellow Bucksは、拠点を動かさずに活動の範囲だけを広げてきたラッパーである。その形は、キャリアの初期から一貫している。
高校生のときにフライヤーを作ってチケットを売っていた街の記憶が、2026年に若手15人を集めたコンピレーションの主宰につながっている。作り手であると同時に場を作る側でもあるという立ち位置は、高山で身につけたものだった。
本人は2026年3月のインタビューで、逮捕による活動の中断や会場利用の制約を損失として語った。逮捕がなければ良い音楽を作れないという考え方自体を否定している。
そして2026年、本名を冠したアルバムでUSのラッパーを迎え、キャリア14年目にして初めて東京でワンマンを立てた。祖母の声で終わるアルバムのタイトルが本名だったことは、この人物の活動の性格をよく表している。
新作・公演情報の確認日:2026年10月19日。公演予定は変更される場合があります。
この記事の要点
- 本名は坂口和、1996年8月6日生まれ、岐阜県高山市出身で身長175cm
- 2019年にラップスタア誕生シーズン3で優勝、賞金300万円はファイナリストとの楽曲制作に使用
- 2021年の件は12月28日に不起訴を公表。2023年の件は、本記事では処分・判決の原資料を確認できていない
- 2026年1月21日に4thアルバム「Wataru」を配信、FabolousとYGが参加
- 2026年4月10日にTOYOTA ARENA TOKYOでキャリア初の東京ワンマンを開催
- MBTIはESFPと推定、ただし本人公表は未確認でESTPとも読める
— Djtube 編集部 / 2026.10
