漢 a.k.a. GAMI× KNZZ
2016年、ラッパーの漢 a.k.a. GAMIとKNZZの間で、楽曲とSNSとイベントを横断する対立が起きた。7月31日に東京・R Loungeで開かれたイベントでは、両者の間で身体的な衝突に至っている。この対立は同年11月、漢の配信番組で両者が共演する形で収束した。本記事では、確認できた経緯を時系列で整理する。当編集部は、どちらが正しかったかという判断を行わない。
この記事でわかること
- 対立の発端となった楽曲と、その内容
- 2016年7月31日に何が起きたのか
- その前後に両者が取った行動の時系列
- 2016年11月の収束と、その形
- 2026年時点での両者の状況
- 本記事が扱わないこととその理由
よくある疑問と、短い答え
検索して真っ先に確認したい項目だけを、1行ずつ先に置いておく。根拠と詳細は、それぞれ対応する章で扱う。
| 疑問 | 短い答え | 補足 |
|---|---|---|
| いつの出来事? | 2016年 | 衝突は7月31日 |
| どこで起きた? | 東京・R Lounge | イベント「TOKYO NIGGAZ」 |
| 発端は? | 楽曲内でのディス | KNZZ「THIS IS DIS! feat. 敵刺」 |
| 和解した? | した | 2016年11月、漢の配信番組で共演 |
| どちらが勝った? | 判定しない | 理由は該当章で詳述 |
| 売名だったの? | 確認できていない | 理由は該当章で詳述 |
| いまの関係は? | 確認できる範囲では対立していない | 2025年にKNZZが漢について寄稿 |
※上表は2026年8月時点で当編集部が確認した内容です。状況が変わった場合は、確認日とあわせて更新します。
CHAPTER 01 / SECTION 01先に結論|2016年に始まり、2016年に終わった
この対立は、2016年のうちに始まり、2016年のうちに収束している。期間はおよそ半年である。
| 時点 | 出来事 |
|---|---|
| 2016年前半 | KNZZが楽曲「THIS IS DIS! feat. 敵刺」でMSCに言及 |
| 2016年5月18日 | 漢が自身のSNSに投稿 |
| 2016年5月20日 | KNZZが自身のSNSに投稿 |
| 2016年7月31日 | 東京・R Loungeのイベント「TOKYO NIGGAZ」で衝突 |
| 2016年8月14日 | 漢がアンサー曲「って事だよね?」を発表 |
| 2016年11月 | 漢の配信番組「漢たちとおさんぽ」で両者が共演、和解 |
旧版は結末を「その後、仲直りしているようです」とだけ書いていた。当編集部が確認したところ、和解は2016年11月、FRESH LIVEで配信された漢の番組「漢たちとおさんぽ」で、漢がKNZZを呼び出す形で行われたと報じられている。
この記事の改訂では、旧版の記述を2種類に分けて扱った。ひとつは、暴行の場面に添えられていた、殴られても仕方がないという趣旨の一文である。これは編集部が暴力を正当化する記述にあたるため削除し、何が起きたかの記載に置き換えた。もうひとつは、この対立を売名目的と結論づけていた記述である。こちらは削除していない。売名という見方は実際にシーンで語られてきたものであり、それ自体が記録に値する。変更したのは、当編集部の結論として断定するか、流通してきた見方として提示するかの一点だけである。断定を外し、根拠とあわせて見方の一つとして並べた。当事者の発言と歌詞は、いずれも原文のまま残している。
CHAPTER 01 / SECTION 02用語の整理|ビーフ・アンサー・バティマン
この一件を追うには、ビーフ・アンサー・フリースタイルの3語を先に押さえる必要がある。いずれも日常語とは意味が異なり、混同すると経緯の読み方を誤る。とくに「ビーフ」は私的な敵対と同義ではない。
本文で繰り返し出てくる語を先に定義しておく。いずれもヒップホップの文脈で意味が変わる。
アンサーとは、相手からの言及に対して楽曲やフリースタイルで応じることを指す。応じない選択も含めて、態度の表明になる。
フリースタイルとは、あらかじめ書いた歌詞によらず即興でラップすることを指す。バトルや配信の場で用いられる。
アウェーとは、相手側が主催する場に出向くことを指す。観客の多くが相手側の関係者や支持者で構成されるため、同じ発言でも受け取られ方が変わる。
なお、発端となった楽曲には差別的な語が含まれている。本記事では、その語が使われたという事実の記載にとどめ、語義の詳細な解説は行わない。旧版は語義を独立した囲みで解説していたが、経緯を理解するうえで必要な範囲を超えるため、本文中の最小限の説明に置き換えた。
CHAPTER 02 / SECTION 03発端|楽曲でのディス
対立は、KNZZの楽曲から始まった。アルバム「Z」に収録された「THIS IS DIS! feat. 敵刺」の中で、漢が率いるMSCへの言及がある。
該当箇所は次のとおりである。
ここで用いられている語は、同性愛者を侮辱する意味を持つ英語圏のスラングである。相手の集団そのものを貶める形になっており、楽曲を通じた批判の域を超えていると受け取られた。この一節が、以降の応酬の起点になっている。
MSCは2000年に結成され、新宿を拠点に活動するクルーである。漢はこのクルーのリーダーにあたり、当時は自身が設立した鎖グループのレーベル「BLACK SWAN」に所属していた。
CHAPTER 02 / SECTION 04経過|アンサーとSNS
楽曲での言及に対し、漢はフリースタイルで応じた。その後、やり取りの場はSNSへ移る。
SNSでのやり取り
KNZZは自身のSNSに、漢の著書「ヒップホップ・ドリーム」に書き込みをした画像を投稿したと報じられている。当編集部が確認した時点で、当該の投稿は閲覧できない状態にある。
これに対し、漢はKNZZへ電話をかけたが、応答がなかったとされる。その際に残した音声を、漢自身がSNSで公開している。
この発言には、性的指向に関する侮蔑語が含まれている。当編集部は本人が公にした発言を改変しない方針のため、原文のまま掲載している。掲載は事実の記録であって、内容への同意を意味しない。
池袋での話し合い
その後、池袋のクラブで両者が話し合いの場を持ったとされる。この場について、漢は後に次のように説明している。
漢はこの時点で一度は収束したと認識していた、というのが本人の説明である。後述するイベントでの衝突は、この認識が共有されていなかったことを示している。当編集部は、話し合いの内容そのものを確認できていない。
CHAPTER 03 / SECTION 05衝突|2016年7月31日、R Lounge
2016年7月31日、東京・R Loungeで開催されたイベント「TOKYO NIGGAZ」に、両者が出演した。同イベントはKNZZが所属していた18PRODUCTIONの主催である。
| 項目 | 確認できている内容 |
|---|---|
| 日付 | 2016年7月31日 |
| 会場 | 東京・R Lounge |
| イベント | TOKYO NIGGAZ |
| 主催 | 18PRODUCTION(KNZZが当時所属) |
| 経緯 | KNZZが発端の楽曲を漢の面前で披露したと報じられている |
| 衝突 | KNZZが唾を吐きかけたのち、身体的な接触に至った |
映像では、漢がフリースタイルで応じている最中に、KNZZが妨害する動きを見せている。漢は後に、マイクのコードを引かれた、唾を吐きかけられた、と説明している。その後、両者の間で身体的な衝突が起きた。
当編集部は、この場面について、どちらの行為が正当だったかという判断を行わない。旧版はこの場面に、殴られても仕方がないという趣旨の一文を付していたが、暴力を正当化する記述にあたるため削除した。何が起きたかの記載にとどめる。
※本記事は当該の映像を紹介していますが、暴力行為を推奨する意図はありません。
この場面をどう受け取るか
同じ映像を見ても、受け取り方は立場によって分かれる。当編集部として結論は出さないが、実際に流通している見方を整理しておく。判断は読者に委ねる。
| 見方 | 根拠として挙げられるもの | 向いている人(この見方を取る立場) |
|---|---|---|
| 挑発の側に問題があった | 唾を吐きかける行為が先行している | 挑発が身体的な反撃を招くことを許容する場合 |
| 反撃の側に問題があった | 身体的な衝突に至った点 | 挑発の有無にかかわらず暴力を認めない場合 |
| 双方に問題があった | 一度は話し合いが持たれていた点 | 合意の履行を双方の責任と見る場合 |
| 判断しない | 映像だけでは前後関係が確定しない | 一次情報の不足を重く見る場合 |
当編集部の立場は、表の最下段にあたる。公開されている映像は編集されたものであり、その場の全体を確認できていない。前後の経緯についても、双方の説明が揃っているわけではない。
この記事で判定を扱わない理由
当編集部は、この場面について正否の判定を行わない。理由は2つある。第一に、公開されている映像は編集されたものであり、その場で起きたことの全体を確認できていない。第二に、双方の説明が揃っておらず、片側の説明だけで判定すれば偏る。
ただし、判定しないことは記録しないことではない。何が起きたか、当事者がどう説明したか、シーンでどう語られてきたかは、確認できた範囲ですべて記載する。判断の材料を並べ、結論は読者に委ねる。
CHAPTER 03 / SECTION 06その後|アンサー曲の応酬
イベント後、双方が楽曲で応じた。やり取りの場は再び音楽へ戻っている。
KNZZ側のアンサー
KNZZ側から発表された楽曲である。当編集部が確認した範囲では、この楽曲の正式なタイトルと発表日を特定できていない。
漢側のアンサー「って事だよね?」
2016年8月14日、漢がアンサー曲「って事だよね?」を発表した。楽曲による応酬としては、これが最後にあたる。
旧版は、この後にKNZZがSNSでさらなる行動を示唆したと記していた。当編集部は当該の投稿を確認できていないため、本記事では扱わない。いずれにせよ、この時点から3か月後には和解に至っている。
CHAPTER 04 / SECTION 07収束|2016年11月の和解
2016年11月、漢の配信番組「漢たちとおさんぽ」に両者が揃い、和解が成立したと報じられている。漢がKNZZを番組に呼び出す形だった。
| 項目 | 確認できている内容 |
|---|---|
| 時期 | 2016年11月 |
| 場 | FRESH LIVEで配信された「漢たちとおさんぽ」 |
| 形式 | 漢がKNZZを番組へ呼び出す形 |
| 期間 | 発端から収束まで約半年 |
| 報道 | 複数の媒体が和解宣言として報じている |
発端から収束まで、およそ半年である。楽曲で始まり、SNSとイベントを経て、最終的に両者が同じ場に出る形で終わった。
当編集部は、この対立について勝敗の判定を行わない。編集方針として、当事者間の対立に優劣を付けないためである。両者が同席する形で収束したという事実のみを記載する。
CHAPTER 04 / SECTION 08関係者の相関
この対立は、所属先どうしの全面的な対立には発展していない。双方の周辺には、以前から交流のある人物が複数いる。
| 所属 | 主な人物 | 補足 |
|---|---|---|
| 9sari GROUP | 漢 a.k.a. GAMI、D.O | 漢が率いる |
| 18PRODUCTION | KNZZ、敵刺、RYKEY | 当時の所属 |
| 交流の例 | RYKEYと9sari GROUP | 楽曲での共演が確認できる |
表のとおり、所属先としては対立の構図に見えるが、個々の関係はそれと一致していない。次に挙げる楽曲は、その典型例である。18PRODUCTIONに所属するラッパーが、対立の当事者である漢を客演に迎えている。
RYKEYは18PRODUCTIONに所属しながら、漢を客演に迎えた楽曲を発表している。所属先が対立の当事者であっても、個人の関係がそれに従うとは限らない。
旧版は、この点について当事者以外の心境を推測する記述を置いていた。本人の説明を確認できないため、本記事では推測を行わず、確認できる事実のみを記載する。
CHAPTER 05 / SECTION 09本記事で扱わないこと
この一件については、確認できない情報も多く流通している。当編集部が意図的に扱わないものを、理由とともに明示する。
| 扱わない事項 | 理由 |
|---|---|
| どちらが正しかったかの判定 | 編集部として勝敗や正否の判断を行わないため |
| 暴力の正当化 | 理由の如何にかかわらず、暴力を是認する記述は行わないため |
| 動機の断定(当事者が説明していない事柄) | 当事者の説明が確認できない事柄を、事実として断定しないため |
| 匿名アカウントの投稿 | 投稿者を確認できず、出典として成立しないため |
| 差別的な語の詳細な語義解説 | 経緯の理解に必要な範囲を超えるため |
| 当事者の身体・私生活に関する噂 | 一次情報を確認できず、本人の説明もないため |
| 当事者の逮捕歴に関する記述 | 本件と直接の関係がなく、専用記事で扱うため |
| 和解後に再び対立したとする説 | そのように述べる媒体はあるが、一次情報を確認できないため |
いずれも、当編集部が事実として断定しない事項である。一方、シーンで語られてきた見方そのものは記録に値する。次節では、この一件で最も多く語られてきた見方を、見方として提示する。
売名という見方|シーンで語られてきた説明
この一件については、当初から「売名を目的としたものではないか」という見方が語られてきた。本記事の旧版も、その立場を取っていた。当編集部は、この見方を削除せず、見方として提示する。
| 見方 | 挙げられてきた根拠 | 向いている人(この見方を取る立場) |
|---|---|---|
| 売名を目的としたものだった | 知名度で上回る相手へ仕掛ける構図であること | ビーフを興行の一部と捉える立場 |
| 同 | 所属レーベルが映像を公開し、SNSで拡散していたこと | 関係者の関与を重く見る立場 |
| 実際の対立だった | 楽曲での言及から身体的な衝突まで発展していること | 当事者の言動をそのまま受け取る立場 |
| 両方の性質を持つ | 当事者の意図と結果は別であること | 動機の単一化を避ける立場 |
当編集部は、このいずれが正しいかを判定しない。当事者が動機について説明した記録を確認できていないためである。旧版は「あらかじめ売名を目的に仕組まれたものである可能性が極めて高い」と断定していたが、本記事では断定を外し、見方として並べる形に改めた。
この処置は、見方そのものの削除ではない。シーンでどう語られてきたかは、この一件を理解するうえで欠かせない要素である。変更したのは、それを当編集部の結論として提示するか、流通してきた見方として提示するかの一点である。
※当編集部は、いずれの当事者についても、動機を事実として認定していません。
CHAPTER 05 / SECTION 102026年時点の両者
対立から10年が経過している。2026年8月時点で確認できる範囲を記載する。
| 項目 | 確認できている内容 |
|---|---|
| 漢 a.k.a. GAMI | 2022年から料理番組「漢 Kitchen」を配信、2026年3月に最終回 |
| 同 | 2024年に料理本「漢 Kitchen公式BOOK HIPHOPめし」を発売 |
| 同 | 2026年8月11日、Kアリーナ横浜「BATTLE SUMMIT III」にDABOとのタッグで出場 |
| KNZZ | 2025年7月、自身の記事投稿サービスで漢について寄稿 |
| 両者の関係 | 確認できる範囲では対立していない |
表のとおり、両者はそれぞれ別の領域で活動を続けている。対立の当時に見られたような相互への言及は、当編集部が確認した範囲では見つかっていない。
2025年7月、KNZZは自身の記事投稿サービスで、漢について複数回にわたる文章を公開している。冒頭では、初めて相手を認識した時期に触れている。
漢君のことを認識したのは多分B-BOY PARKのMCバトル
KNZZ「HIPHOPアーティスト辞典 漢 aka GAMI」対立とは無関係の、初期のMCバトルでの印象が中心である。当編集部が確認した範囲では、そこに敵対的な記述は見られない。対立から9年を経て、一方が他方について公に書ける関係にあることを示している。
漢は2026年8月11日、Kアリーナ横浜で開催されるMCバトルイベント「BATTLE SUMMIT III」に、DABOとのタッグで出場することが発表されている。DABOもかつて漢と対立した相手であり、こちらも現在は共闘の関係にある。
CHAPTER 06 / SECTION 11漢 a.k.a. GAMIとKNZZのビーフに関するよくある質問(FAQ)
この一件への検索で繰り返し現れる疑問は、経緯、結末、そして動機の3方向に集中している。確認できている範囲で回答する。
CHAPTER 06 / SECTION 12まとめ|半年で終わった対立と、その残り方
2016年、漢 a.k.a. GAMIとKNZZの間で対立が起きた。発端はKNZZの楽曲内での言及であり、漢がフリースタイルで応じたことから応酬が始まった。
7月31日、東京・R Loungeのイベントで両者は身体的な衝突に至った。その後は双方が楽曲で応じ、11月には漢の配信番組で共演する形で収束している。発端から収束まで、およそ半年である。
対立から10年が経過した現在、確認できる範囲で両者は敵対していない。当編集部は、この一件について勝敗の判定を行わず、暴力を正当化せず、確認できない動機を書かない。記録として残すべきは、何が起きて、どう終わったかである。
この記事の要点
- 発端はKNZZの楽曲「THIS IS DIS! feat. 敵刺」でのMSCへの言及
- 衝突は2016年7月31日、東京・R Loungeのイベント「TOKYO NIGGAZ」
- 和解は2016年11月、漢の配信番組「漢たちとおさんぽ」で成立
- 発端から収束まで、およそ半年
- 旧版にあった暴力を正当化する記述2箇所を削除
- 売名という見方は削除せず、断定を外して根拠とあわせた見方の一つとして提示
- 2026年8月11日、漢はDABOとのタッグで「BATTLE SUMMIT III」に出場
— Djtube 編集部 / 2026.08
※本記事は、当事者の発言・映像・報道で確認できた事実のみを記載しています。暴力を推奨する意図はなく、いずれの当事者についても勝敗や正否の判定を行っていません。確認できていない情報は「確認できていない」と明記しています。確認日:2026年8月18日。

