CBD(カンナビジオール)には高齢のペットの苦しみや病気(老犬介護や認知症)などを和らげる可能性があります。
苦しむ家族(ペット)を「助けてあげたい」「病院ではどうしようもない」そんな悩みの解決にCBDを選択する人が増えています。
CBDは大麻由来成分の一種であり、人間以外の動物にも幅広い効果が期待されているからです。
- 疼痛緩和
- 鎮静効果
- 抗腫瘍効果
- 認知症の進行抑制効果
特に苦痛緩和効果が特に期待されています。
短期的・長期的に使用した場合でも副作用がかなり少ない、またはほぼない考えられていて、獣医学の分野でも利用が進められています。
本記事は、ペットの苦痛緩和におけるCBDの解説です。
ありがちな疾患・症状に対するCBDの効果について、研究的な知見から探ります。
緩和ケア効果や実際にCBD製品を使うときの注意事項なども解説するので、CBD使用の実践に役立ちます。
ペット用CBDオイルを見る目次
ペットの病気や老衰の緩和ケア
緩和ケアとは、疾患の根本的な解決ではなく、症状などの苦痛を取り除くための治療・対応を指す言葉です。
残された時間を無理な延命ではなく、心安らかに最期を迎える手段として、ペットの医療でも広く行われるようになりました。
呼吸補助や医療用麻薬、鎮静剤など様々な手段で身体的・精神的苦痛を和らげます。
CBDはその作用の幅広さから、新しい緩和ケア戦略の1つとして、関心が高まりつつあります。
苦しみを取り除きながら、疾患の完治を目指すこともあります。
また、早めの緩和ケア導入が余命の延長に繋がるという報告もあります。
犬や猫にCBDを使用すると、かなり改善するケースが多い
出典:https://animalcbd.jp/case
改善するケースがかなり多いことに驚きます。
もっと詳しくを見るペットのターミナルケアでCBDが期待される理由
CBD関連の研究では、ペットの緩和ケアに有用な様々な効果が報告されています。
炎症性や神経性、癌性の疼痛の抑制作用は様々な研究で示されています。
また、てんかんの動物を対象とした研究では、発作予防への有効性も示唆されました。
多様な疾患への有効性のみならず、短期的・長期的な使用による副作用も少ないという報告も挙げられています。
これらCBDの効果に注目し、獣医師による動物病院でのCBD利用も増えつつあります。
ペット用CBDオイルを見るペット用CBDオイルの口コミのまとめ
- 夜鳴きが減った。
- ぐっすり眠っている
- 嫌がらずに飲んでくれる
- けいれんの頻度が落ちた
- けいれん後の興奮状態も和らいでいる
- 吠える頻度が減った。
- すごく落ち着いている
- なんだか怪しい
- もっと早く知りたかった。日本は情報が遅れている
全く効果を感じないという口コミは少ないです。もっと早く知りたかったという声が非常に多いです。
ペット用CBDオイルを見るペット用CBDで期待できる効果
CBDは実に様々な疾患や症状に効果があります。
癌や関節炎、神経疾患によって生じる痛み全般を軽減させる効果が報告されています。
また、てんかんや認知症のような神経系の疾患の症状を抑えたり、進行を遅延させる効果も示唆されています。
鎮静・リラックス効果や食欲増進効果も緩和ケアの場で、重要な役割を果たします。
加えて、試験管やマウス実験レベルの報告では、抗腫瘍効果も示唆されました。
上手く活用すれば、ペットとの最期の時間を安らかにすることができます。
① 癌
癌はとても痛い疾患です。
癌は内臓を内側から押しつぶしたり、骨を溶かしたり、神経を侵します。
癌が数少ない医療用麻薬の適応疾患であることからも、痛みの強さが伺えます。
そんな想像を絶する癌の痛みも、CBDによって軽減できると言われております。
愛するペットの最期の時間から、痛みを取り除いてあげられる可能性があります。
腫瘍細胞の増殖抑制
CBDは癌の進行を遅らせる可能性があります。
癌細胞やマウスを用いた実験では、癌細胞の増殖や腫瘍の拡大を抑える効果が認められました。
念を押しておきますが、この抗腫瘍効果は癌を完治させるようなものではありません。
しかし、多少は進行を遅らせて、一緒に過ごす時間を増やすことができるかもしれません。
② 腎不全はCBDオイルで緩和
腎不全はペットの猫の死因として、最たるものです。
ネットを見ていると、CBDが腎不全の症状を緩和するのに有効である、と謳う記事を見かけます。
CBDの腎への機能はまだまだ不明な部分が大きく、腎不全の緩和ケアとして適切な処置かは疑問が残ります。
ただし、CBDには鎮静・抗不安作用があるので、腎不全の症状による苦痛には効果があるかもしれません。
また、腎機能の低下は薬の用法・容量に大きな影響を与えます。
腎不全のペットに使用するときは慎重になりましょう。
ペット用CBDオイルを見る③ てんかん
CBDによるてんかんの発作抑制は広く知られています。
CBDがてんかんによる脳の異常な活性化を抑えます。
16頭のてんかんを患った犬を対象とした研究では、CBDの投与によって平均で発作の回数が33%の有意な減少を示しました。
てんかんのペットの飼い主には、日常的にCBDをエサに混ぜる方もいます。
ただし、てんかんの発作予防には、獣医師による医薬品の処方を最優先で考えましょう。
参考 Does the addition of cannabidiol to conventional antiepileptic drugBritish Veterinary Association④ 老衰・老犬介護
どんな動物でも、年を取り続ければ、最期には老衰に至ります。
実は、CBDが老衰の一部の症状に有効と言われています。
老衰で元気がなくなったり、活動度が下がる理由の1つとして、内因性カンナビノイド系の活性低下が考えられています。
CBDはこの内因性カンナビノイド系に働きかけて、ペットの活力をある程度まで取り戻すことができると期待されています。
ほかにも老衰に伴う、不安などの精神症状や関節の痛みにも有効と言われています。
ペット用CBDオイルを見る⑤ 認知症
認知症は記憶や理解ができなくなるとともに、気分の変化や幻覚を呈します。
想像してみて下さい、見知らぬ場所で知らない人と一緒に過ごすところを。
しかも、ときどき自分にしか見えないものや聞こえない声がします。
とても不安で恐怖を覚えるでしょう。
この認知症にもCBDが役に立つ可能性があります。
CBDに認知症を治す作用はありませんが、認知症の進行を遅らせたり、随伴症状を抑えりする効果があると言われております。
ペットの認知症の症状として不眠や夜鳴き、徘徊などがありますが、CBDの鎮静・リラックス作用によってこれらを抑えられる可能性があります。
また、特に猫の高齢認知機能不全の進行を遅らせることができたという報告も挙げられました。
ペットが認知症になっても、CBDがあれば、穏やかに過ごすことができる可能性があります。
参考 Alzheimer’s disease in the research of CBDJournal of Cannabis Research.ペット用CBD製品と一般のCBD製品の違いは?※一般のCBD製品を使ったらダメ?
基本的にペット用のものはペットに、ヒト用はヒトに用いるのが原則です。
動物の種類によって、毒となるものは異なります。
例えば、タマネギやチョコレートなど、ヒト以外には毒となるものは意外と多いです。CBDで注意したい毒性の差はテルペン系化合物です。テルペン系化合物は大麻やCBD製品にも含まれています。テルペン系化合物は猫にとって毒になるので注意が必要です。
CBD製品を猫に使う場合は、獣医師に相談の上、成分をよく見て使用しましょう。
他にも、ヒト用のCBD製品にはキシリトールやチョコレートなどが含まれているものがありますが、これらはペットには毒となります。
ペットには必ずペット用を使いましょう。
犬向けCBDの用法・用量の目安
2022年現在、CBDの用法・容量に統一の見解は在りません。
前述の犬を対象とした、てんかん発作抑制の実験では2.5mg/kgでCBDを与えました。
一方、関節痛緩和・歩行改善を目的とした実験では2.0mg/kgでCBDを投与しました。
これらの結果を踏まえれば、目安として2.0-2.5mg/kgが適量と考えるのが妥当です。
しかし、癌性疼痛でも同量で疼痛緩和が望めるかは不明です。
また、長期的には、副作用が出ないような管理なども必要です。
ペット用CBDオイルを見る猫向けCBDの用法・用量の目安
猫のCBD使用の用法・容量については、犬以上にエビデンスに乏しいです。
獣医師に相談の上での使用を強くおすすめします。
猫の死因として腎不全がありますが、腎臓の機能を損なうと、薬の量の調整が必要になります。
CBDやCBD製品に含まれる成分について、腎機能の低下によって、どんな調整が必要になるのかは不明な部分が大きいです。
参考 Hemp in Veterinary MedicineFrontiersペット用CBDオイルは動物病院でも買える
獣医師の間で、少しずつCBDの有用性が認められるようになりつつあります。
実際、治療に用いる動物病院も増えてきており、動物病院でペット向けのCBD製品を販売しています。
ペット用CBDを検討中の方は、まずCBDを扱っている動物病院で相談することをおすすめします。
CBDのペットへの使用については不明な部分が大きいため、専門家の指導がある方が安心です。
緩和ケアとしてのCBDを検討中の場合は、必ずかかりつけの獣医師に相談しましょう。
ドリブルX