YZERRプロフィール
YZERR(ワイザー)は、1995年11月3日生まれ、神奈川県川崎市出身のラッパー。本名は岩瀬雄哉とされる。双子の兄T-Pablowとの2WIN、8人組クルーBAD HOPで活動し、ラップだけでなく楽曲制作と全体のプロデュースを担ってきた。BAD HOPは2024年2月19日の東京ドーム公演で解散。その後も「Dark Hero」「Rich or Die 3」などを発表し、ソロ公演や事業へと活動を広げている。
CHAPTER 01 / SECTION 01YZERRのプロフィール|本名・年齢・身長・出身
YZERRは、川崎を拠点にしたBAD HOPのメンバーとして知られ、クルーの制作面でも中心を担ってきた。双子のT-Pablowは兄で、2人は2WINの名義でも活動してきた。
神奈川県川崎市を拠点に、2014年に結成された8人組のヒップホップクルーである。レコード会社に属さず、制作から運営までを自分たちで行う体制をとり、2024年2月19日の東京ドーム公演をもって解散した。
8人それぞれの経歴と役割を整理したクルー全体の記事。YZERR以外のメンバーも追いたい場合はこちら。

CHAPTER 01 / SECTION 02YZERRの生い立ち・経歴|川崎から少年院、そして高校生RAP選手権
YZERRの転機は、少年院を出た後の高校生RAP選手権優勝にある。その後、2WINとBAD HOPで活動を広げ、制作と全体のプロデュースに携わった。
2017年のQeticインタビューによると、音楽への入口は小学4年生の頃に地元のTSUTAYAで見たZeebraのDVDジャケットだった。2歳上の兄から音楽を教わり、T.I.の若さとスタイル、AtlantaやSouthの音楽に惹かれた。中学2年生では教員から渡されたノートに詞を書き、2歳上の兄、T-Pablowと手紙でリリックをやり取りした。15歳頃には、世話になっていた先輩のイベントで背中を押され、初めてステージに立った。
幼少期から中学時代|川崎で過ごした時期
双子の兄T-Pablowとともに、幼い頃から地元の仲間内で過ごした。本人によれば、保育園の頃から「ゴキブリギャングスタ」を名乗る仲間内で悪さをするのが日常だったという。
小学生の頃には喫煙や校内での争いがあり、他校にも出向いて争いに勝っていたと後年振り返っている。中学生の頃には学校側が専用の教室を用意し、監視役の教員にプロレス技をかけて被害届を出されたこと、先輩への上納金のために盗みをしていた時期があったことも本人談として残る。
少年院と、その後の転機|高校生RAP選手権優勝
2024年のABEMA番組では、初めて逮捕されたのは13歳だったと語られている。高校に入る頃の少年院経験についても本人が話しており、施設内の事情で複数の少年院を移った後、最終的に関東医療少年院へ移送されたという。
出所後、2014年3月28日に行われた第5回高校生RAP選手権で優勝。2WIN、地元の同級生と結成したBAD HOPへと活動をつなげ、前に立つだけでなく楽曲のクオリティコントロールと全体のプロデュースを担った。
双子の兄T-Pablowの経歴を整理した専用記事。2人の役割の違いを比べたい場合はこちら。

CHAPTER 01 / SECTION 03YZERRの人物像|タトゥー・髪型・ファッション
YZERRの装いには、地元やクルーへの帰属と、服や髪型を自分で選び取る姿勢が表れている。タトゥー、編み込みの髪型、ブランドの選び方までが人物像の一部になっている。
祖父母の家が居場所になった
少年期を語るYZERRは、厳しい環境だけでなく、自分に残されていた居場所にも触れている。2024年のABEMA番組では、祖父母の影響が大きく、自宅にいられないときも祖母の家にはいられたと話した。
僕は祖父や祖母の影響が大きくて、自分の家にはいられないけど、ばあちゃんの家にいることができた
本人は、誰もが同じように立ち直れるわけではないとも話している。自分の成功を努力だけの物語にせず、身を置ける場所があったことを挙げた言葉だ。祖父母をモチーフにしたタトゥーも、この家族とのつながりに重なる。
タトゥー|川崎とクルーを刻む
腕・指・首・顔・腹部まで広くタトゥーが入っている。地元の川崎やBAD HOPに関係するモチーフのほか、祖父母をモチーフにしたもの、翼が紙幣になった鳥などがある。地元、家族、お金という異なる主題が身体の各所に並び、髪型との組み合わせでも見え方が変わる。
髪型|コーンロウとブレイズ
コーンロウやブレイズなど編み込みのスタイルを基本に、ランダムな編み方と流れを整えた編み方を使い分けている。サイドをツーブロックにして、こめかみからもみあげにかけてのタトゥーを見せる組み合わせも特徴である。
ファッション|ハイブランドとデザイナーもの
Instagramにはファッションに関する投稿も多い。ハイブランドに加え、Jp Purnellによるオイル加工のデニムのように、デザイナーの作風が表れた服も取り入れている。着用ブランドには次の名前がある。
- OFF-WHITE
- Dior
- Louis Vuitton
- Jp Purnell
- SUGATA
CHAPTER 02 / SECTION 04YZERRの彼女・交際の噂|確認できている範囲
交際・結婚相手を特定できる本人発表は確認されていない。過去には、あるモデルのInstagramストーリーにYZERRが写ったことをきっかけに交際の噂が広まったが、二人きりの投稿ではなく、双方からの説明もない。
複数人で写ったSNS投稿だけでは、交際関係までは判断できない。結婚・配偶者や子供についても、ここでは未確認としている。
CHAPTER 02 / SECTION 05YZERRのMBTI|ENTJと考える根拠と限界
YZERR本人がMBTIを公表した事実は確認できない。ここでのENTJは、診断結果ではなく、作品と活動で見える役割から整理した編集部の見解である。
2017年のQeticインタビューでは、メンバーでメロディを相談し、USの音楽を聴き込んだ後に似すぎることを避けるため、あえて聴かない期間を作る制作法を語っている。2小節だけを反復して考えるという作り方も含め、制作の判断を具体的な手順へ落とす面は、目標から組織と作品を組み立てるENTJ像と重なる。また、BAD HOPで制作と全体のプロデュースに関わり、解散後にはソロ公演を組んだ行動も、この読みを支える材料になる。
| 公開された活動・役割 | ENTJと読む理由 | 解釈の限界 |
|---|---|---|
| クルーで制作・映像・ブッキングまで担う体制 | 作品だけでなく運営の仕組みを組む | メンバー共同の仕事をすべて個人の功績とはしない |
| 楽曲の品質管理と総合的なプロデュース | 全体の方向性と基準を決める | 制作上の役割と私生活の性格は別 |
| USの潮流を聴き込み、制作中は距離を置く | 目標に合わせて手順を調整する | 模倣を避ける方法であり性格診断ではない |
| 東京ドームでBAD HOPを締めくくる | 終わり方まで含めて計画する | グループ全体の選択でもある |
一方で、短い受け答えや制作上の役割だけから性格の型を決めることはできない。取材中にUSの音楽に日本で最も詳しいと言いかけ、少し大げさだったと自分で修正する姿勢には、強い指揮者像だけでは捉えきれない軽やかさもある。地元で共有してきた経験や運営の実務を重く見れば、ESTJと読む余地もある。ENTJはあくまで人物理解のための仮説であり、A/Tを含む細かな分類は置かない。
CHAPTER 02 / SECTION 06YZERRとBAD HOPの解散理由|個々の次のステージへ
BAD HOPの解散には、グループとしての区切りをつけ、メンバーがそれぞれ次へ進むという考えがあった。POP YOURSの公式インタビューでは、10代の頃から終わり方を話していたことや、自分たちだけでなく日本のヒップホップ全体を広げる意識が語られている。
映像の解散パートは13分34秒から。グループを終えることと、共に過ごした仲間との関係が終わることを同じには捉えていない。2023年のフジロックでも、T-Pablowは次のように説明していた。
一人ひとりがちゃんと違うステージヘ進めるように
これはT-Pablowがグループの解散について語った言葉だ。YZERR個人の引退報道や、その後のソロ作品の発表とは時点と主語を分けて読める。
CHAPTER 03 / SECTION 07BAD HOPの解散とYZERRの現在|東京ドームからソロへ
BAD HOPは2024年2月19日、東京ドームでの単独公演「BAD HOP THE FINAL at TOKYO DOME」をもって解散した。同公演は日本のヒップホップアーティストとして初の東京ドーム単独公演で、チケットは完売した。
東京ドーム公演の完売を受け、YZERRはInstagramで次の決意を示していた。
最後に全員で伝説をつくる
解散時にはラッパー引退と起業家への転身が報じられたが、その後も本人名義の音楽活動は続いている。2025年2月12日にはアルバム「Dark Hero」をNew Rich Entertainment表記で配信。2026年4月23日の「Rich or Die 3」は全14曲のシリーズ第3作で、YTG、Candee、Carz、Deech、Rashelを迎えている。
2026年4月28日には豊洲PITで初のソロワンマン「ROD III Concert」を開催し、その後は「RICH OR DIE III」JAPAN TOURとして福岡、仙台、名古屋、札幌、川崎、新潟などを回った。6月10日にはソロシングル「THE GAME」、7月27日にはeydenの「AF1」への客演が続く。クルーの解散は、YZERRの音楽活動が終わったことを意味しない。
2026年7月|ツアー3公演の中止
2026年7月には、ツアーの残り3公演(7月3日・広島、7月4日・香川、7月9日・東京)が中止となった。広島クラブクアトロの7月3日付告知は、本人の身体的な都合で公演が困難になったと説明している。
2026年10月の出演予定
2026年10月19日時点では、10月25日に川崎・東扇島東公園で開かれる「FORCE FESTIVAL 2026」の出演者にYZERRが名を連ねている。翌26日には、Zepp Osaka Baysideでの「FORCE FESTIVAL PRESENTS “Polo G & Lil Tjay” AFTER LIVE SHOW」にも、Polo G、Lil Tjay、Tiji Jojoらとともに出演予定だ。いずれも開催前の予定である。
「引退」という当時の報道だけで活動を区切らず、その後の作品、ソロ公演、客演を分けて追いたい。YZERRの場合、2025年以降のアルバムと2026年の公演が、BAD HOP解散後の歩みを具体的に示している。
CHAPTER 03 / SECTION 08YZERRのラップの特徴|USに近いフロウと重いリリック
YZERRのラップには、USのトレンドとの時差が小さいフロウと、自ら経験した事柄を素材にする言葉の重さがある。BAD HOPでは、楽曲単位だけでなくクルー全体のクオリティコントロールにも関わった。
EP「Lift Off」では海外プロデューサーとの制作も実現した。海外の作品をそのままなぞるのでなく、聴き込みと距離を置く時間の両方を作りながら、国内の前例に合わせない音を探してきた。
曲を集めるだけでなく、アルバムの流れを作る
「Mobb Life」の制作を語った2017年のQeticインタビューでは、まずメンバー全員で何十ものトピックを出し、絞った後にトラックを選ぶ手順を説明していた。曲の良し悪しだけでなく、最初から最後まで何を伝える作品なのかを重視している。
コンセプトがしっかり見えないアルバムは嫌いなんですよね。
この言葉は、聴き込んだUSの音楽から一度離れる制作法にも通じる。好きな音を集めて終わるのでなく、仲間と決めた主題へ合う形に組み直す。その判断を担うところに、ラッパーとプロデューサーの二つの役割が重なっている。
音の設計と主題の受け取り方
金銭、成功、少年期の記憶は繰り返し現れる主題である。穏やかな歌モノや叙情性を期待すると、その言葉の強さに距離を感じることもあるだろう。ただし、メロディへのこだわりも本人が語っており、歌モノとしての魅力がないと一括りにはできない。フロウやサウンドの設計、クルーとして積み上げた物語に耳を向けると、作品ごとの狙いを追いやすい。
- USのトレンドと同じ時間軸で日本語ラップを聴く
- サウンドの設計に注目する
- クルー単位の物語を追う
- 金銭や成功を扱う主題が多い
- 少年期の記憶に触れる曲がある
- 曲ごとにフロウの設計が異なる
CHAPTER 03 / SECTION 09YZERRの代表曲・最新曲|ソロの歩みと歌詞の読みどころ
入門には、歩んできた道を振り返る「Rich or Die」、ソロの実験性を感じる「ZION」、二人の旅を描く「Space Trip」がある。「Chapter 1」では母との関係、2026年の「THE GAME」とeyden「AF1」ではソロと客演それぞれの表現を追いたい。
| 曲名 | 発表 | 収録 | 聴きどころ |
|---|---|---|---|
| Rich or Die | 2019.03 | ミックステープ「Rich or Die」 | 積み上げた道のりを振り返る構成 |
| ZION | 2020.01 | ソロシングル | 近未来的な曲調とサウンド設計 |
| Space Trip | 2019.03 | ミックステープ「Rich or Die」 | 二人の旅立ちを宇宙旅行へ重ねた情景 |
| Chapter 1 | 2023.04.28 | 「Rich or Die 2」 | 働くことをめぐる母子の役割の変化 |
| THE GAME | 2026.06.10 | ソロシングル | 自分で進路を選び続ける言葉 |
| AF1(feat. YZERR) | 2026.07.27 | eydenのシングル | eydenと足元のモチーフを共有する客演曲 |
「Rich or Die」
2019年3月18日配信のミックステープ「Rich or Die」で、全13曲の最後に置かれた曲。ここまでの道のりを総括する内容で、タイトルは後年のソロ作品名にも引き継がれた。
場所にとどまることを拒む一行が、ミックステープの最後に置かれた曲の結び目になる。歩んできた経路を振り返るだけで終わらせず、次の作品名へ題を引き継ぐ動きにもつながる。
「ZION」
2020年1月19日に配信されたソロシングル。近未来的な曲調で、クルーの作品とは別の実験性を聴かせる。
公式MVはBAD HOP official YouTubeが2020年1月13日に公開し、配信は1月19日。3月1日の「BAD HOP WORLD 2020」を前に発表された曲で、ソロ名義で新しい表現を試す時期の作品として、クルーの活動と並べて聴ける。
「まるでVR」という比喩で、変わっていく現実を仮想空間の視界に重ねる。近未来的な曲調に沿いながら、環境の変化を景色の切り替わりとして描く言葉である。
「Space Trip」
同じミックステープ収録曲。相手の身支度を待つ部屋の景色から、二人で遠くへ旅立つ情景を宇宙旅行へ重ねていく。海外プロデューサーとの仕事にも通じる広がりを感じるが、これは作品からの読みであり、実際の海外進出を説明した歌詞とは限らない。
月のさらに先という目的地は、相手の予想より遠くへ二人で進もうとする誘いを大きくする。後半には過去の居場所を思い出しながら戻らないと誓うくだりがあり、親密な旅の場面に、自分で選んだ道を進み続ける意志も重ねて読める。
「Chapter 1」|母の仕事をめぐる言葉の変化
2023年4月28日配信の「Rich or Die 2」の1曲目。作詞はYZERR、作曲はZOT on the WAVEとTRILL DYNASTY。曲中では、母からラップをやめて働くよう勧められた頃と、音楽で道を切り開いた後に母が退職届を出す場面を対比している。
最初は自分が働くよう促され、後には母が仕事を離れる。同じ「仕事」を挟んで役割が入れ替わるところに、成功の意味が表れている。金額や装飾品だけではなく、家族の暮らしが変わる場面で到達点を描いた曲だ。これは歌詞で語られる回想であり、母の退職時期や勤務先を示すものではない。
「THE GAME」
JIGGとの共同作曲による2026年6月10日のソロシングル。YZERR自身が作詞・ラップを担い、New Rich EntertainmentからTOY’S FACTORYへの独占ライセンス表記で配信された。2026年10月19日時点の公式配信カタログで、単独名義の最新シングルに位置づけられる。
「ゲームみたいな人生」は、他人の視線より自分で設定して進むという後続の言葉と結びつく。成功を固定された到達点ではなく、選択と更新が続く局面として描く短句である。
「AF1(feat. YZERR)」
eydenがYZERRを迎えた98jamsの2026年7月27日シングル。TRILL DYNASTYが作曲・プロデュースを担い、eydenとYZERRが作詞者として記されている。「THE GAME」後に確認できる客演であり、ソロ名義の最新作とは分けて追いたい一曲である。
曲中で繰り返される白い靴が、ここでは汚れた靴ひもに変わる。「結び直し」は履き替えるだけでなく、走ってきた跡を抱えて再び進む動作だ。足元の具体物で、失敗を経ても止まらない共同曲の語りをつないでいる。
CHAPTER 04 / SECTION 10YZERRのビーフ|RYKEY・舐達麻との対立
YZERRのビーフでは、RYKEY DADDY DIRTYや舐達麻との応酬が知られている。舐達麻との対立では、2019年の客演楽曲をめぐる不満や、2023年の現場での衝突について当事者側の説明があり、双方が楽曲で応答した。2024年1月には「guidance」をBAD HOPのラジオ番組で先行公開している。
RYKEY DADDY DIRTYとの対立について、発端から経緯までを時系列で整理した専用記事。

舐達麻のBADSAIKUSHとの対立を、2019年の火種から2024年のアンサー曲まで時系列で追った専用記事。

CHAPTER 04 / SECTION 11YZERRに関するよくある質問(FAQ)
CHAPTER 04 / SECTION 12YZERRのまとめ|川崎から持ち出したもの
YZERRは、川崎の仲間と始めたBAD HOPで、ラップだけでなく制作と運営の設計に関わってきた。少年期の経験、双子の兄との2WIN、地元の同級生と作ったクルーという複数の関係が、作品の背景にある。
制作、映像、ブッキングまで自分たちで回して東京ドームに立った経験は、クルーの解散で消えるものではない。2026年にはソロで豊洲PITに立ち、全国ツアーを組んだ。作品の流れや活動の終わり方まで考える姿勢に、ラッパーとして前に立つだけではないYZERRの仕事が見える。
「川崎で始めた音楽を、仲間と東京ドームへ運ぶ」
Djtube 編集部 / 2026.10
