Candee川崎SouthSideから広げてきたラップと経歴
Candee(キャンディー)は、1998年生まれ、神奈川県川崎市で育ったラッパーです。Snozzz、DeechらとのOGF、2021年のSELF MADE加入を経て、「Candemic」やZOT on the WAVE「TEIHEN」で注目を広げました。3連符や間を生かすフロウと、生活の厳しさから派手な遊びまで扱う言葉が特徴です。
2026年7月15日には10曲入りの「RAINMAN」を発表しました。地元の仲間との制作を続けながら、MIKADO、Vingo、Bark、A-THUGらを迎える作品へ広げています。出生のルーツや貧しかった暮らしは、外見から推測されたものではなく、本人の言葉や歌詞に表れている話として捉える必要があります。
CHAPTER 01 / SECTION 01Candeeのプロフィール
1998年生まれで、2026年に28歳になる世代です。両親はともに韓国生まれの韓国人で、本人は韓国語を話せないと説明してきました。川崎に0歳から住んできたという自己紹介と、家族のルーツは別々の情報です。
CHAPTER 02 / SECTION 02Candeeの生い立ちとラップの出発点
川崎SouthSideで過ごした幼少期
本人の歌詞では、風呂のない家、電気や水道、ガスが止まる生活、腹違いの兄との経験が語られています。高級ブランドのコピー品を扱っていた過去にも触れていますが、曲中の表現を、日時や処分が確定した事件の記録へ置き換えることはできません。
そうした暮らしから抜け出したいという思いは、成功した後の服やジュエリーの描写とつながります。単に豪華な物を並べるのではなく、以前は手に入らなかった物に自分の手が届くようになる、という前後の関係があるからです。
ダンスをやめて、友人のサイファーへ
最初に取り組んだのはダンスでした。やめた後に周りの友人がラップしているところへ混ざったことが、ラッパーとしての出発点です。FNMNLのOGFへの取材でも、Candeeはダンスをやめてやることがなくなり、いつもラップしていた仲間に加わったと説明しています。
Snozzzとは中学生のころから行動をともにし、Deechとは高校時代につながりました。公園でのサイファーや、身近な友人同士の遊びが制作へ移っていきます。MVで軽いダンスや振り付けを見せる姿にも、ラップ以前から体で音楽を楽しんでいた経験が残っています。
CHAPTER 03 / SECTION 03Candeeの服・タトゥー・人物像
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Burberryと白いAir Force 1
Nike、Burberry、1017 Alyx 9sm、GUCCI、Off-White、AMIRI、AVALANCHEなどを着用してきました。USのトレンドを意識しつつ、総柄や全身を同じブランドで合わせる着こなしもあり、とくにBurberryのアイテムを集めています。
スニーカーでは白のAir Force 1 Lowを愛用し、白さが失われると買い替えると話していました。当時の目安は2週間から1か月ほど。白い靴をきれいに保つこだわりと、タイトロープの髪型、ジュエリーを組み合わせた姿が、本人のビジュアルを作ってきました。
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ト音記号と三つの稲妻
首にあるト音記号と三つの稲妻のタトゥーは、Candeeの印象的なモチーフです。左腕にもタトゥーがあります。2023年にはDS455のKayzabroが手がけるAVALANCHEとコラボし、ト音記号を再現したジュエリーやメッシュキャップを発表しました。
ブランド公式のコラボページでも、タトゥーを再現したシルバーペンダントとして紹介されています。見た目だけの記号で終わらず、本人を示すデザインが身につける作品へ広がった例です。
派手さの裏にある音楽の探し方
Candeeは、多くの人が聴いている曲だけでなく、あまり知られていないアーティストも探して聴くと話してきました。USの流行は日々追いながら、そのまま同じものを作るのではなく、他の人が選ばない表現を制作のヒントにしています。服のトレンドを追う姿と、音楽の掘り下げ方は別の側面として知っておきたいところです。
CHAPTER 04 / SECTION 04CandeeのMBTIを編集部が考える
Djtube編集部ではESTPを候補に挙げます。本人が公表した診断結果ではなく、活動と制作上の選択からの推定です。ダンスをやめた後、身近なサイファーへ入ってラップを始めたことに、実際の場で試しながら進路を作る傾向を読みました。
FNMNLの取材で、USの動きを毎日追っていると述べたことや、服と音楽を必ずしも同じジャンルにそろえていなかった説明も材料です。現場の変化や具体的な刺激に反応し、自分に合う部分を選び取る姿として捉えています。
一方、生活の経験を作品に変え、独自の好みを保とうとする側面からはESFPという見方もできます。曲中の豪快な主人公、飲酒時の失敗、家族のルーツを性格型の根拠にはしていません。仕事や対人関係での普段の判断まで確定できる材料ではありません。
CHAPTER 05 / SECTION 05CandeeのOGFとレーベルの歩み
OGFは地元の仲間から始まった
「TAKI」は、OGFとしての活動をたどるMVです。Candee一人のソロ曲ではなく、Snozzz、Deechら地元の仲間と進めた時期の作品として見ると、その後のソロとのつながりが分かります。
OGFはOnly Grizzly Familyの略です。Snozzz、Candee、Deechが中心となり、2019年ごろからこの名で制作を進めました。FNMNLの2020年の取材では、ほかにも2人のラッパーがいると説明しているため、3人だけで構成されたと固定するのは正確ではありません。
前身のOGは、中学生のころの地元のチーム名でした。当時はほかの仲間を含む8~9人ほどで、おそろいのバンダナや黒い服で集まり、公園にスピーカーを持ち込んで遊んでいたといいます。Grizzlyという名前は、ハードな音楽と熊のイメージが合うこと、響きが気に入ったことから選ばれました。
2020年に「DROP OUT」を発表。のちにInstagramの名前からOGFが外れたり、Only Grizzly Flyという表記が使われたりしたことで脱退説もありましたが、アカウント名の変化だけで正式な脱退を認定することはできません。
OGFの「No Money Days」を入口にCandeeのラップを好きになったという当時の感想や、BAD HOPが広げた川崎のシーンを受け継ぐ存在として語る反響もありました。クルーでの発表が、個人の声を知ってもらう機会にもなっています。
SELF MADEへの加入とBAD HOPの影響
2021年には、同じ川崎出身の先輩KOWICHIが設立したSELF MADEへ加入しました。レーベルのサイファーや共作を通じて、ソロのCandeeを知る人も増えていきます。
BAD HOPからは音楽だけでなくファッションの影響も受けました。本人は、当時ウェストコーストの音楽を特に聴いていたわけではないが、BAD HOPを見てその服装をしていたと説明しています。ライブに帯同した時期もあり、YZERRの「Rich or Die 2」への参加など、先輩との接点が制作の機会にもつながりました。
「RAINMAN」まで続く制作
2023年は3月31日に「Candemic(Deluxe)」、9月1日に「Rockdown」を発表。ソロ作品を重ね、2025年4月16日にはDeech、ZOT on the WAVEとの共同名義で「DROP OUT 2」を送り出しました。同年のシングルは2月26日の「Vintage」、10月20日の「Compass」、12月26日の「三度の飯より」と続きます。
2026年にはYZERR「100 Bottles feat. Candee & Carz」(4月22日)、NOV「I’m goat」の「Berby Race」(5月10日)、Tiji Jojo「LONG LIVE LOUD」の「Manga」(5月29日)、Bark「Bling 2 Tape」の「Snap & Pose」(6月15日)に参加。ソロの発表と並行して、川崎内外のラッパーとの制作を続けています。
7月15日の「RAINMAN」はBallin’の表記で発表した作品です。SELF MADEへ加入した2021年の経歴と、この作品の発売元は区別できますが、クレジットの変化だけで現在の専属契約を決めることはできません。
CHAPTER 06 / SECTION 06Candeeのラップと楽曲
3連符、言葉を詰める部分と間を取る部分の緩急、USの動きを取り入れたフロウが軸です。貧しかった生活を語る曲と、性的な冗談や派手な遊びの曲を両方作っています。曲の主人公が語る行為をすべて現在の私生活として読むのではなく、作品の題材や演出と区別することが大切です。
「SELF MADE CYPHER」
KOWICHI、Candee、SATORU、ERASER、Merry Delo、ZOT on the WAVEの名が並ぶ、KOWICHI公式チャンネルのサイファーです。レーベルの仲間が一つの企画でラップをつなぎ、Candeeも自分の育ちやルーツを言葉にしています。ソロMVとは違う、周囲のラッパーと並んだときの立ち位置を知る映像です。
当時の反響では、貧困やルーツをまっすぐな言葉とワードプレイで伝えることや、独特の発声とフロウが支持されていました。風呂のない家で磨いたラップによって、底辺から頂点へ向かうという言葉を好む声もありました。
「Candemic」
ソロのファーストシングルで、同名アルバムの入口にもなる曲です。名前をもじったタイトルを軸に、成功への欲や、自分の存在が広がっていく感覚をラップにしています。MVでは冒頭のマジギレ氏原やKOWICHIらも登場し、周囲の出演者が曲の勢いを支えています。
自分を好きになる人が広がっていく様子を、タイトルの「Candemic」という造語へ集めています。お金だけでなく、人気や自分の価値も上がるという言葉の連続が、貧しさから抜け出す物語とつながっています。
ZOT on the WAVE「TEIHEN feat. YZERR & Candee」
ZOT on the WAVEのビートに、川崎の先輩YZERRとCandeeが参加した曲です。Candeeのパートでは、風呂のない家や止まるライフライン、兄との生活が語られ、現在の成功を過去と対にして描いています。YZERRのパートとCandeeの自分史は混同できません。
自分の名前と同じ響きのキャンディーを言葉遊びに使い、過酷な境遇から抜け出す意思へつなげています。過去を説明するだけでなく、このバースそのものを次の生活へ進む手段として置いているところに、ラップで成り上がるという主題が表れています。
「Good Fuck feat. Watson」
2023年の発表当時、徳島を拠点としていたWatsonを迎えた共演曲です。Candeeのシリアスな自分史とは違い、性的な言葉遊びと奔放な主人公像を前面に出しています。二人の組み合わせを楽しむ曲であり、題材の刺激の強さだけで本人の生活や他者との関係を断定することはできません。
相手の年齢や子供がいることも、欲望へ進む主人公の歯止めにならないと言い切る一節です。奔放さを押し出す曲全体の言葉として読み、共同曲の個人パートまでは断定しません。「TEIHEN」の生活の描写と比べると、一つの深刻な物語だけに表現を限定していないことが分かります。曲の主人公の言葉から、本人や相手の私生活を認定することはできません。
「Put It On The Floor feat. Vingo」
2026年の「RAINMAN」に収録され、9月1日に公式MVが公開されたVingoとの共演曲です。AKIRA THE G.O.A.Tが制作を担当し、アルバムが打ち出す踊るための曲という方向を具体的に示しています。
フロアへ向けた呼びかけを砂浜に移し、クラブだけに収まらないパーティーの景色を作っています。繰り返す言葉と場所の組み合わせが曲の軸です。貧しさを振り返る曲とは異なる、仲間と今を楽しむ側面へ進める一曲です。
10曲入りミックステープ「RAINMAN」
2026年7月15日発表の10曲入りミックステープです。「Gucci Mane feat. MIKADO」「HaHa(Hi Hater)feat. Deech」「MYBLOCK feat. Bark & A-THUG」などを収録。異なる共演者を迎える構成にも、地元から広がった制作のつながりが表れています。
タイトル曲「RAINMAN」
同じ作品の1曲目に置かれた、約2分のタイトル曲です。Candeeが作詞し、AKIRA THE G.O.A.Tが作曲とプロデュースを担当。クラブで踊ることを中心にした作品の方向を、この曲から打ち出しています。
タイトルを自分の呼び名として何度も繰り返し、曲の人物像を押し出しています。派手に遊ぶ描写だけでなく働く言葉も入り、華やかな現在を続けるために動くという題材にも接続しています。
CHAPTER 07 / SECTION 07Candeeと仲間のつながり
Snozzz、Deech、そして世代を超えた共演
Snozzzとは、中学生のころに相手が学校へ乗り込んできたことから出会ったと振り返っています。Snozzzは第6回、第7回高校生ラップ選手権の出場者でもあり、Candeeはその頃から行動をともにしていました。AKLO「RGTO feat. SALU、鋼田テフロン & Kダブシャイン」のMVにも一緒に出演しています。
2023年には「RGTO」のMVにCandeeもいたことに驚く投稿があり、Vingo、M-6PO(Hideyoshi)、Weny、Snozzzの名前とともに話題になりました。当時の共演を、後年それぞれの活動を知ってから見直す楽しみもあります。
Deechとは高校時代からのつながりが、その後の制作へ続きます。SELF MADEではMerry DeloやERASER、ほかにもWatson、Eric B. Jr、JP THE WAVY、AKLOらと接点を持ってきました。川崎の仲間や先輩だけでなく、別の土地のラッパーとの共演も作品の幅になっています。
KOWICHIとの「Wi-Fi」
KOWICHIとCandeeの共演MVで、KOWICHIの公式チャンネルが公開しています。レーベルオーナーが所属ラッパーを紹介する関係にとどまらず、二人で曲を作る相手でもあることが分かる作品です。
通信の接続を、相手との関係を続けたい気持ちへ重ねる一節です。パスワードなしでつながりたいという言葉もあり、機器の仕組みが二人の距離を表す比喩になります。共同曲全体の表現として読み、各行を誰が歌うかは推測しません。家族の過去や地元を語る曲とは異なる恋愛の題材も、KOWICHIとの組み合わせで表現してきました。
CHAPTER 08 / SECTION 08Candeeの留置所の話をどう捉えるか
Candeeは、酒に酔い、気がつくと留置所にいて、そこへ行くまでの記憶がなかったと語ったことがあります。友人が翌日迎えに来たこと、本人が若気の至りと振り返ったことも伝えられています。YZERRへ酔ってけんかを売ったという話もありますが、同一の出来事だったと結びつける根拠はありません。
こうした本人談と、逮捕の日時、容疑、裁判や処分が分かる公的な記録は別です。歌詞にある収容を示す表現やSNSのうわさだけから、逮捕回数や有罪判決を数えることはできません。
CHAPTER 09 / SECTION 09Candeeについてよくある質問
Candeeの作品には、川崎で育った生活と、そこから遠くへ広がりたい気持ちが並んでいます。貧困を語る「TEIHEN」から、「Candemic」、踊ることを軸にした「RAINMAN」へ進むと、同じ生い立ちを背景にしながら表現の目的を変えていることが分かります。
地元で得た言葉を、次の景色へ
Djtube 編集部

