LEXプロフィール・生い立ち
LEX(レックス)は、神奈川県湘南エリア出身のラッパー。2002年生まれで、ラッパーのLANAは実の妹だ。14歳でSoundCloudに曲を上げ始め、16歳で「LEX DAY GAMES 4」を発表。「なんでも言っちゃって feat. JP THE WAVY」などで知られるようになった。2026年はアルバム「SPEEDSTAR」に続き、9月にシングル「So Sad」をリリース。10月30日には初のアリーナ公演を予定している。
CHAPTER 01LEXのプロフィール|年齢・本名・身長・学歴
LEXは「レックス」と読む。公式プロフィールは2002年生まれ・湘南出身と紹介しており、2026年は24歳になる年だ。生年月日は媒体プロフィールで2002年5月1日と紹介されている。本名の読みは「りょうま」。GQ JAPANの「Tattoo Tour」で本人が紹介している。姓を含むフルネームや、名前の正確な漢字表記までは確認できない。
身長180cmは推定値で、本人の公表値ではない。2024年にはPOP YOURSのヘッドライナーを務めた。所属事務所とレーベルは別の情報だ。「SPEEDSTAR」「So Sad」の配信にはiDeal recordingsのクレジットがあり、Mary Joy Recordingsには過去作のリリース歴とアーティスト紹介がある。これらだけで現在の専属契約先までは判断できない。
高校1年で中退。アルバムにかけた決断
2019年12月のRolling Stone Japanのインタビューで、LEXは高校1年のアルバム制作中に学校を辞めたと話している。作品を出せば状況を変えられると信じていたという。学校名や、その後の進学先は公表情報から確認できない。
CHAPTER 02LEXの生い立ち|湘南で育ち、音楽へ向かった理由
LEXは湘南で、姉と妹のいる3人きょうだいの真ん中として育った。幼少期を振り返る本人の話には、経済的な苦しさや、いじめを受けた経験が出てくる。一方で、音楽はラッパーになる前から生活のそばにあった。母親は音楽好きで、妊娠中もライブハウスへ通っていたと、LEXは2019年の取材で話している。
「LEX」の名前の由来は、義父の名前
LEXは2019年5月のTHE MAGAZINEの取材で、名義はアメリカ人の義父の名前から取ったと説明している。母が暴力を受けた経験を語り、許せない気持ちがあるからこそ、あえて同じ名を選んだという。
義父はアメリカのヒット曲を好み、LEXもその音楽に触れたと話している。母からのジャズやロックの影響もあった。名義の背景にある複雑な記憶と、家で聴いてきた音楽。その両方を本人は語っている。
ラップを始めたきっかけ|「白紙」からLEXへ
中学生の頃には荒れていた時期があった。2019年12月の取材では、集団で暴行を受けたことが非行から離れる転機となり、母を思う気持ちも大きかったと話している。傷つけられた相手に対する悔しさはあったが、その後に選んだのが曲を作ることだった。
最初からLEXという名義だったわけではなく、初期は「白紙」と名乗っていた。なぜ歌うのかを考えるなかでLEXへ改名したという。14歳の終わり頃にビートを作り始め、XXXTentacion「Look At Me!」のリミックスをSoundCloudへ投稿。既存曲で表現する楽しさを知り、オリジナルの制作へと進んでいった。
CHAPTER 03LEXの家族と私生活|LANA・ファッション・タトゥー
妹はLANA。姉もダンスに携わる
妹のLANAもラッパーとして活動している。LEXにはダンス講師を務める姉もおり、3人が音楽やダンスに関わってきた。兄妹だから同じ歩みをしているというより、それぞれが自分の名義で活動し、ときに作品で交わる関係だ。
LEXとLANAによる「明るい部屋」は2024年4月に発表され、同年7月の「Logic 2」にも収録された。2026年8月には、2人が10代の若者たちと向き合うNHK Eテレの番組「居場所を探す君へ LEX LANA 10代と紡ぐ歌 PASS THE MIC」が放送されている。
母のカズミさんも、2026年5月の音楽ナタリーの取材で子供たちの歩みを振り返っている。幼い3人が家で替え歌や動画を作ったこと、LEXの初期ライブ用の音源を母がCD-Rに焼いていたことを話した。本人だけでなく、そばで支えた家族の言葉からも、活動が大きくなる前の日常が見えてくる。

ファッション|ハイブランドとストリートを組み合わせる
キャップや腰履きのパンツを軸に、ハイブランドとストリートブランドを混ぜる装いもLEXの特徴だ。下の映像はHIPHOP脳による着用アイテムの紹介で、「WORLD PEACE」「HAPPY」「CHAMPION」のMVを題材にしている。本人へのファッションインタビューではなく、2021年当時の衣装をたどる映像として見られる。
| 系統 | これまでに紹介されてきたブランド |
|---|---|
| ハイブランド | GUCCI/Louis Vuitton |
| ストリート | NEW ERA/NIKE/PUNK DRUNKERS/B.B.SIMON |
| ドメスティック・インディー | A NOT FOR SALE/DEEPRIVER |
| 海外インディー | JONE$500(タイ) |
2021年5月のGQ JAPANでの対談では、本人が以前のTimberlandやXLARGE、購入したChrome Hearts、取材時のSkinsのデニムやGucciのスニーカーについて話している。着るものを固定するのではなく、時期によって好みや選び方も変えてきた。
タトゥー|「flower」と、体に残した言葉
2019年9月公開のニートtokyo「LEX : タトゥーについて」は、LEX本人がタトゥーを話題にしたインタビューだ。初期の腕・胸・腹部のデザインを知る手がかりになる。後年の姿と比べる際は、撮影時期の違いにも目を向けたい。
| 部位 | 初期に紹介されていたデザイン |
|---|---|
| 右腕 | flowerのレタリング |
| 胸 | 英語のレタリング |
| 腹部 | アナーキーマーク |
この取材でLEXは、初期のタトゥーを彫師志望の女性の友人に入れてもらったと話している。当時はタトゥーにあまり意味を持たせていないと説明しつつ、腕の「flower」については別の話をした。「flower」は亡くなった交際相手へ向けた曲のタイトルと結びつく文字で、装飾だけではない個人的な記憶を持つ。すべての図柄を同じ意味で解釈することはできない。2024年12月公開のGQ JAPAN「Tattoo Tour」では、「坂本龍馬2002」の文字も紹介。本名の「りょうま」が坂本龍馬に由来することを、本人が説明している。
恋愛・結婚|過去の告白と、現在の私生活を分ける
2026年10月18日時点で、現在の交際相手、結婚・配偶者、子供について確実に示せる本人発表は確認できない。歌詞に登場する相手を、そのまま実生活の恋人と結びつけることもできない。
一方、2019年6月のFNMNLのインタビューでは、過去に交際相手を亡くしたこと、自身も命を絶とうとしたことがあると話している。これは当時の本人が公にした経験であり、現在の健康状態を意味しない。取材では、その後も自分にやるべきことがあると考えた心境を語っていた。喪失や苦痛を、成功するために必要な経験だったと美化することはできない。
CHAPTER 04LEXのMBTI|INFPという編集部の推定と限界
LEXのMBTIを、本人公表の診断結果として示せる情報はない。ここでのINFPは、公開された制作姿勢をもとにした編集部の仮説である。日常の性格全体を判定したものではなく、A/Tの区分まで推定する材料もない。
| 公開された言動 | INFPという仮説につながる読み方 | 限界 |
|---|---|---|
| 周囲が求める音より、自分の音楽を作り続けたいと話した | 判断の軸を自分の価値観に置く姿勢 | 仕事上の信念だけで性格全体は決まらない |
| 「!!!」では革命という言葉を軸に、収録曲や音の方向を考えた | 単発の曲から作品全体のイメージへ発想を広げる | コンセプト作りは他のタイプにも見られる |
| 納得するまで録音し直し、感情を曲に込めると語る | 内側の感覚と言葉の一致を重く見る姿勢 | 感情豊かな表現とF型は同義ではない |
別の読み方としては、声の手触りやその瞬間の感覚を大切にするISFP像にも重なる。自宅で録音しているから内向型、服にお金を使うから感覚型、と一対一で決めることはできない。家庭の経験や心の不調を性格判定の根拠にせず、作品づくりで見せた一面に限った推定として受け止めたい。
CHAPTER 05LEXの活動歴と仲間|S.O.Gからアルバム8作へ
2019年4月の1stアルバム「LEX DAY GAMES 4」がデビュー作。16歳で発表し、Apple Music「今週のNEW ARTIST」に選ばれた。THE MAGAZINEの取材で語った映画「レディ・プレイヤー1」からの影響は、当時のビジュアルイメージとも結びついている。同年12月には「!!!」を発表。2020年に予定された初ツアーは、後半の公演が新型コロナウイルスの影響で中止となった。
| 発表時期 | アルバム | キャリアの中での位置づけ |
|---|---|---|
| 2019年4月 | LEX DAY GAMES 4 | 1st。SoundCloudからアルバムへ |
| 2019年12月 | !!! | 2nd。革命をキーワードに制作 |
| 2020年8月 | LiFE | 3rd。15組のゲストを迎えた作品 |
| 2021年9月 | LOGIC | 4th。「なんでも言っちゃって」を収録 |
| 2023年1月 | King Of Everything | 5th。10代を終えた時期の作品 |
| 2024年7月 | Logic 2 | 6th。全15曲、「明るい部屋」を収録 |
| 2025年11月 | Original | 7th。「普通の人間だって言えないよ」などを収録 |
| 2026年6月24日 | SPEEDSTAR | 8th。全9曲 |
アルバム以外にも、BEXEYとの「LEXBEX」、Only U・Yung sticky womとの「COSMO WORLD」、初期音源をまとめた「20(Complete Mixtape)」がある。2026年3月には「Original」のデラックス版も登場。ソロアルバムだけでは見えない共作や、過去の音源を聴き直せる作品も、活動の一部になっている。
S.O.Gと、who28・JP THE WAVYらとの共演
S.O.Gは、LEXが地元の友人たちと活動してきたクルー。初期の取材では制作する仲間が8〜9人ほどいると説明しており、音楽を作らないメンバーもいた。これは当時の話で、現在の固定メンバー数を示すものではない。友人同士の関係が、曲を作る環境にもなっていた。
- who28:「UPDATE」で共演
- JP THE WAVY:「なんでも言っちゃって」で共演
- kZm:「27club」で共演
- Hiyadam、SANTAWORLDVIEW:同世代のシーンで交流・共演
- ¥ellow Bucks:「力をくれ」で共演
- BAD HOP:「Friends」「Fam*ly」などへの参加
- STUTS、Yo-Sea:「Shall We」で共演
客演の顔ぶれをたどると、同年代のラッパーだけでなく、異なる音作りをするアーティストとも曲を重ねていることが分かる。共演歴と現在の私的な交友関係は同じではないが、誰とどんな曲で組んだかは、LEXの表現の幅を知る手がかりになる。

CHAPTER 06LEXの現在|So Sad・SPEEDSTARと初アリーナ公演
2026年10月18日時点で、公式ディスコグラフィの直近のシングルは9月9日発売の「So Sad」。最新アルバムは6月24日発売の「SPEEDSTAR」だ。新曲の発表とライブ活動が続いており、引退したという状況ではない。
「SPEEDSTAR」は、先行曲「ELDEN RING」に新録8曲を加えた9曲入り。公式発表では「センス feat. Siero」を軸に、歪んだシンセと重いベース、2人の異なるフロウを紹介している。ジャークやレイジの感覚を取り込んだサウンドが、前作「Original」とは違う方向を示した。
| 曲順 | SPEEDSTAR収録曲 |
|---|---|
| 01 | INTRO |
| 02 | V12 |
| 03 | Melo |
| 04 | センス feat. Siero |
| 05 | NEWDAY |
| 06 | POPSTAR |
| 07 | Hey アリアナ |
| 08 | ELDEN RING |
| 09 | リーリエの手紙 |
6月30日にはCircus Tokyoで入場無料の「SPEEDSTAR FREE LIVE」を開催すると告知された。続く「So Sad」は、18歳の頃に作った未発表曲を、10代の若者との交流を経て送り出した作品。発表の新しさと、作った時期の新しさが一致しないこともLEXらしい。
10月30日の「LEX LIVE AT TOYOTA ARENA」は、キャリア初のアリーナ公演として発表されている。10月18日時点では開催前であり、すでに実現した実績ではない。
CHAPTER 07LEXの音楽性|影響を受けた音楽と曲の作り方
LEXのラップでは、日本語と英語がメロディの中で連続して聞こえる。オートチューンで加工した声も、単に音程を整えるためではなく、曲全体の質感をつくる一部だ。言葉の意味を追う聴き方と、声の響きから入る聴き方の両方ができる。
歌声の音程を補正する技術。効果を強く出し、声の質感そのものを変える表現にも使われる。
XXXTentacion、美空ひばり、そして日本語ラップ
最初にリミックスしたXXXTentacionについて、LEXが惹かれたのは曲だけではなかった。THE MAGAZINEの取材では、歌詞やSNSでの振る舞いを含めたリアリティを挙げている。作品と、その人が発する感情とを切り離さずに受け止めていたことがうかがえる。
リリックや曲、インスタの動き含めすごくリアリティがあるんです
もうひとつの原点は、母が好きだった美空ひばり。FNMNLの取材では、子供の頃に風呂で歌っていたことを話している。小学生の頃に夢中になったのは「柔」だった。演歌と現代のラップを直接同一視することはできないが、幼い頃から声を伸ばして歌う楽しさがあったという話は印象的だ。
日本のラッパーでは、KID FRESINO、PUNPEE、KANDYTOWN、BIMをリスペクトする存在として挙げてきた。とくにKID FRESINOを自分にとってのレジェンドと捉え、曲を作り始めた頃から聴いていたという。BIMの「Bonita」を口ずさんだという初期のエピソードにも、日本語ラップとの距離の近さが表れている。
宅録と膨大なストック。制作ペースも変化してきた
初期のLEXはiPadを使い、自宅で録音やミックスまで行っていた。こうした自宅での録音が「宅録」だ。2019年5月の取材では多いときに週8曲ほどを作り、400曲以上のストックがあると語っている。同じ取材では、手元に曲がないと焦り、曲がたくさんあれば安心して構えられるという感覚も話していた。原点には、思いついたときに自分の環境ですぐ形にできる身軽さがあった。
2019年3月16日には、未発表曲を407曲保存し、聴き手へ届くタイミングを計っているという投稿も伝えられた。ただ、曲数は現在の在庫数ではない。同年12月のRolling Stone Japanの取材では、量だけでなく内容を重視するようになり、月3〜4曲ほどのペースだと説明していた。
作品ごとにテーマや音の方向を考える姿勢もある。「!!!」の革命というキーワード、未来的な初期作、ブーンバップも含む幅広いサウンド、そして「SPEEDSTAR」の強い電子音。同じ声を使いながら、アルバムごとに置く場所を変える。その違いを追うと、単に多作というだけではないLEXの作り方が見えてくる。
CHAPTER 08LEXの代表曲・おすすめ曲|初期3曲と2026年の2曲
広く知られた曲からなら「なんでも言っちゃって feat. JP THE WAVY」「力をくれ feat. ¥ellow Bucks」「明るい部屋」が入口になる。ここでは、原点を聴ける初期の3曲と、2026年の異なる表情を示す2曲を取り上げる。
95 Project|短い曲に残る、失われた時間への感覚
「95 Project」は2020年4月15日発表のEP「NEXT」に収録された曲。アカペラから入る2分15秒の短い構成に、思い描いていた未来と、そこに届かない感覚が重なる。後年の「95 Project(Reprise)」とは別の、2020年版を聴きたい。
LEX「NEXT」の配信リンクから、オリジナルの「95 Project」を聴ける。公開当時のMVは、ツアーやプライベートの映像を組み合わせたものとして紹介された。
ここで止まる「思い描いてた」という言葉は、何を失ったのかを細かく説明しない。続く断片的な言葉と合わせて、理想の輪郭だけが残るように読める。短さを情報不足と捉えるより、言い切れない感情が途中で残されている曲として聴くと、その余韻を受け取りやすい。
ALIEN|英語と日本語を行き来するフロウ
「ALIEN」は2019年12月の「!!!」収録曲で、公式MVの公開は2020年1月20日。曲の発売日と映像の公開日は異なる。Nasty Men$ahが監督したこのMVは約1分35秒で、LEXの短く鋭い初期曲をたどる一本だ。
「俺」と「like」が同じまとまりに置かれ、言語を切り替える境目が小さい。意味を日本語へ訳し直す前に、短い音の連なりとして届く書き方だ。曲中の危うい描写を実際の犯罪歴の証拠にするのではなく、言葉の置き方と声の運びを聴きたい。
UPDATE feat. who28|落ち込みと、それでも続く声
「UPDATE feat. who28」は2019年4月の「LEX DAY GAMES 4」に収録された共演曲。公式MVは同年11月に公開され、Bugs/Kohei Makitaが監督を務めている。アラビア語の字幕を使った映像表現も特徴として紹介されている。LEXとwho28、異なる声が同じ曲を受け渡すところが聴きどころだ。
この短い言葉だけなら、すべてを諦めた歌にも見える。しかし歌詞は、希望がないという言葉と、めげないという態度を繰り返していく。強がって上向くだけでも、絶望にとどまるだけでもない。その揺れを、反復するフレーズが保っている。LEXは2019年の取材で、この曲がつらさを抱えるティーンへの救いになればという思いも語っていた。
センス feat. Siero|直感を前に出す2026年の共作
「センス feat. Siero」は2026年6月の「SPEEDSTAR」収録曲。歪んだシンセと重いベースの上でLEXとSieroが交差する。7月1日公開の公式MVはMasaki Watanabeが監督を務め、アルバムの勢いを映像でも示すリード曲となった。
この一節は、題名の「センス」を生まれつきの才能だけでなく、その場で選び取る感覚として読ませる。計画を否定する人生論とまで広げず、曲の中で押し出される即断の強さとして聴くと、自由度の高いフロウとのつながりが見えてくる。
So Sad|18歳の曲を、24歳になる年に届ける
「So Sad」は2026年9月9日発売のシングル。公式発表によると、LEXが18歳の頃に作り、NHKの番組で出会った10代との交流を機に発表した曲だ。In Bloomが作曲に関わり、ピアノとストリングスを使ったバラードとして紹介されている。
Apple Musicの「So Sad」で、2026年発売版を聴ける。「SPEEDSTAR」の激しい音からこちらへ進むと、LEXの感情表現の違う一面に触れられる。
この一節には、同じ人間として扱われたいという切実さがある。相手との違いを誇るよりも、同じであることを訴える言葉だ。古い曲をいま発表した背景を踏まえると、当時の孤独を閉じた記録のままにせず、別の世代へ手渡す歌として読むことができる。
| 聴きたいもの | 入口になる曲 | 注目するところ |
|---|---|---|
| 広く知られた共演曲 | なんでも言っちゃって feat. JP THE WAVY | 2人の声とポップなフック |
| 初期の喪失感 | 95 Project | 短い構成と、言い切られない感情 |
| 言語をまたぐフロウ | ALIEN | 日本語と英語の音のつながり |
| 同世代との掛け合い | UPDATE feat. who28 | 異なる声と繰り返されるフレーズ |
| 現在の鋭いサウンド | センス feat. Siero | 重いビートと直感的な言葉 |
| 歌としての表情 | So Sad | 同じ人間として届こうとする言葉 |
歌詞の物語を明快に追いたい人には、初期の断片的な書き方がつかみにくいこともある。その場合は「So Sad」や「明るい部屋」から入り、声の印象をつかんでから初期へ戻る聴き方もできる。曲の尺も一様ではなく、「ALIEN」のMVは1分台、「UPDATE」のMVは3分台だ。短いという理由だけで初期作をひとまとめにはできない。
LEXを発表順だけで追うと、曲を作った時期とのずれを見落とす。「So Sad」のように、過去の曲が新しい出会いを経て届くこともある。いまの声から昔へさかのぼる聴き方と、昔の作品から順に進む聴き方。その両方で、同じ曲の見え方が変わる。
CHAPTER 09LEXに関するよくある質問
CHAPTER 10まとめ|LEXの曲を、ひとつの人物像に閉じ込めない
湘南で育ち、自宅で大量の曲を作り、16歳でアルバムを発表したLEX。名前の由来や家庭の経験は人物を知る大切な話だが、それだけで音楽のすべてを説明することはできない。美空ひばりを歌った幼少期、XXXTentacionのリミックス、地元の仲間やLANAとの共作も、同じ歩みの中にある。
2026年の「センス」と「So Sad」を並べると、強く押し出す声と、傷つきながら相手へ届こうとする声が共存している。ひとつのイメージを決めてから聴くより、気になった一曲から別の時期の一曲へ進んでみたい。LEXの作品の多さは、そのための選択肢でもある。
「LEXの声は、ひとつの過去にも、ひとつのジャンルにも収まらない。」
DJTube 編集部 / ドリブルX
