KID FRESINO本名・結婚と妻、Fla$hBackSから現在まで
KID FRESINO(キッド・フレシノ)は、埼玉県所沢市出身のラッパー、DJ、ビートメイカー。febb、JJJと組んだFla$hBackSで注目され、2013年に「Horseman’s Scheme」でソロデビューした。
英語と日本語を行き来するフロウから、生演奏の中で拍をまたぐラップへ。妻のFish Zhangや家族との暮らしを大切にしながら、作品ごとに表現を変えてきた。プロフィールだけでなく、機材を買ったきっかけ、グループを離れた経緯、バンドとの関係までたどる。
CHAPTER 01 / SECTION 01KID FRESINOのプロフィール
ステージ名での活動に加え、周囲からは本名の「佐々木」と呼ばれる。高校卒業後は大学へ進まず、音楽の道へ向かった。身長や血液型は確認できていない。公式サイトはKID FRESINO。作品の発売元と、所属先の専属契約は同じ意味ではないため、レーベル欄には確認した作品の表記を載せている。
CHAPTER 02 / SECTION 02本名とKID FRESINOという名前の由来
本名は佐々木寛明。名義について、長い名前にしたかったこと、KIDという言葉をかっこいいと感じたことを話している。FRESINOについては、ロサンゼルスの地名から取ったと説明していた。
CHAPTER 03 / SECTION 03生い立ちとラップの始まり
幼いころからの友人febbとは、小学校時代の塾の合宿で知り合った。別々の小学校から同じ中学校へ進み、ヒップホップを介して親しくなる。中学1年でEminemに刺激を受け、2年ごろにはfebbとの付き合いを通じて、聴く側からDJをする側へ近づいていった。
高校は進学校へ進んだが、成績はよくなかったという。大学へ行くことを前提にせず、卒業後に音楽を続ける道を選んだ。後には酒を飲まず、読書や勉強にも時間を使う生活を語っている。派手なラッパー像だけでは見えない一面だ。
MPC2000を買ったのはJAY-ZのDVDがきっかけ
ビート作りの入口は、JAY-Zの「FADE TO BLACK」に出てくる制作風景だった。映像を一時停止しながら機材を調べ、まずKORGの機材を買い、その後ディスクユニオンのアウトレットで2万円のMPC2000を手に入れた。
トラック制作中に海外ラッパーのまねをして音へ言葉を当てることはあっても、当初は自分がラッパーになる意識はほとんどなかった。ラップの始まりも、友人とビートを作って遊ぶ時間にある。ラップしてみたらと勧められ、15分ほどで言葉を書いて初めての曲を録ったという。ラップを始めて約10か月でソロアルバムへ進んだ速さには、この周囲の反応と制作環境があった。
CHAPTER 04 / SECTION 04結婚した妻は写真家Fish Zhang、子供について
2018年のインタビューでは、すでに結婚し、子供がいることを明かした。妻は中国出身の写真家Fish Zhang(フィッシュ・チャン)。VOGUE、PARCO、VALENTINOなどの仕事にも携わってきた。
2017年には二人の親密さが伝わるInstagram投稿もあったが、投稿年だけで交際開始日や結婚日までは決められない。楽曲「LOVE」の時期や印象と、実生活の出来事も同じものとして混ぜずに見たい。
C.O.S.A.との「LOVE」は、親密な相手への言葉が気になる人に聴いてほしい共同曲だ。代表曲の章で紹介する。曲の内容から結婚日や家族の出来事まで決めつけることはできない。
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CHAPTER 05 / SECTION 05髪型とファッション
ツーブロックやツイストヘアの印象を持つ人も多いが、2018年11月21日発売の「ai qing」のころには短く刈った髪型になった。アルバムごとの写真や映像で印象が変わることも、KID FRESINOの楽しみの一つだ。
2019年1月1日には、NUCKがXで以前のKID FRESINOの髪型にしたいと投稿していた。坊主姿だけでなく、それ以前のヘアスタイルも印象を残している。
- adidas
- KUDOS
- GAP
- Levi’s
- COMME des GARÇONS
- LANDLORD
ストリートウェアだけでなく、デザイナーズの服も組み合わせる。Ollieに登場し、LANDLORDやGap、Diaspora skateboardsのモデルも務めた。初の公式グッズのルックでは、自身と鎌田らい樹がモデルになっている。
FASHIONSNAPは2018年9月9日に、初の公式グッズとしてTシャツとフーディーの発売を伝えている。
CHAPTER 06 / SECTION 06KID FRESINOのMBTIを編集部が考える
Djtube編集部は、制作について語る内容からINTPを仮説として挙げる。本人が公表した診断結果ではない。
具体的には、JAY-ZのDVDを止めて機材を調べたこと、ラップを始める前から音の仕組みに興味を向けていたこと、従来の拍の取り方にとどまらずバンドと変拍子の曲を作ったことを手がかりにした。与えられた型を覚えるだけでなく、仕組みを試す姿勢に注目した読みだ。
ただし、材料は制作の場面に偏っている。理論よりもその場の音への感覚を中心に見るなら、ISFPという別の読み方も成り立つ。機材の調べ方一つで普段の対人関係まで説明できるわけではなく、限られた公開情報からの推定にとどまる。
CHAPTER 07 / SECTION 07Fla$hBackSとソロの歩み
febb、JJJと出会い「FL$8KS」を発表
febbと池袋のクラブを回り、自作トラックのサンプルを配っていた時期、KID FRESINOはfebbのライブDJも務めた。もともとJJJとfebbの二人で動いていたところへ加わり、Fla$hBackSは三人に。全員がラップ、トラック制作、DJを担い、2013年のデビュー時にはfebbとKID FRESINOはまだ10代だった。
2012年9月29日にJJJのSoundCloudへ公開した「Come In」を、DOGEAR RECORDSのSORAが聴き、アルバム制作を勧めた。遊びの延長で録った曲が、グループとソロの発表へつながっていく。
febbとKID FRESINOが出演した「ブレス式」
febbとKID FRESINOが出演したラジオ「ブレス式」を扱う、当時の参考音声。二人の名義や初期の関係を知る資料で、楽曲のMVではない。投稿元は番組の公式チャンネルと確認できていないため、当時の話をたどる参考として位置づける。
ニューヨークとC.O.S.A.との共作
約2年間のニューヨーク生活を経て帰国。愛知県知立市を拠点とするC.O.S.A.とは、Campanellaのライブへ向かう車内で初めて会った。年齢も地元も異なるが、価値観が合い、その後は頻繁にメールを交わす仲になった。
KID FRESINOは、C.O.S.A.のライブに涙が出るほどの敬意を寄せてきた。人とむやみに曲を作るわけではないというC.O.S.A.と、共同名義の一枚「Somewhere」を完成させた意味は大きい。それまでフロウへ向けていた関心が、歌詞の内容にも広がった。強い自己主張だけでなく、恋人や家族を含めた人への言葉を書く転機になったという。
2016年には、ニューヨーク在住中にバンド編成での制作を始めている。初めてラップした年ではなく、共作や演奏家との制作を通じて、取り組み方が深まった時期だ。
Fla$hBackSを離れた理由は公表されたのか
2017年5月24日、グループを離れる旨が伝えられた。ただし、細かな理由まで本人たちから説明されたわけではない。febbとの不仲や音楽性の違いは当時ささやかれた見方であり、確定した脱退理由ではない。
Eazy Breezy
同じ2017年5月に発表された「Eazy Breezy」は、脱退の時期に近い曲として注目された。歌詞に登場する名前や、出てこない名前だけでは、不仲の証拠にはならない。本人のSoundCloudに公開され、2026年にはライブ版も配信された曲として、その後の活動へ続いている。
好きな場所や身近な人、仲間を挙げたうえで、ものの見方が変わったと記す。その変化は、一人で進むことを受け入れる言葉とも重なる。特定の友人の名前がないことから不仲を推測するより、何を大切にして次へ進もうとした曲なのかに耳を向けたい。
febbの死後、もし一時間だけ誰かと話せるなら誰を選ぶか、という問いにKID FRESINOはfebbを挙げた。グループを離れたという事実だけでは測れない、長い時間を共有した相手だった。
CHAPTER 08 / SECTION 08KID FRESINOのラップスタイルと代表曲
日本語と英語が混じり、言葉が小節の頭にきれいに収まるとは限らない。それでもラップとしての推進力がある。中学生のころ現場で見たBES from SWANKY SWIPEからの影響に加え、LOOP JUNKTIONのバンド編成やNEW ORDERの音楽にも関心を持ち、ヒップホップの外へ耳を開いてきた。
2017年の「Salve」では三浦淳悟、佐藤優介、柿沼和成、斎藤拓郎らと生演奏の作品を作った。その後のバンド編成は固定した型の再現ではなく、曲ごとにラップが置かれる場所を変えていく試みでもある。
Champion
ソロの初期作「Horseman’s Scheme」の収録曲で、JJJがビートを担当。Dogear Recordsの公式プロフィールでも、この映像が案内されている。初期のラップを知る入口になる。
言葉を選び、交わすよう促す短い一節。勢いよく名乗る曲の中にも、ただ声を張るだけではない言葉への意識がある。後年の曲と比べるときも、初期から言葉の扱い方に触れていた点は押さえておきたい。
Coincidence
変拍子の演奏にラップを重ねる曲。拍にただ言葉を当てるよりも、演奏の変化を受けながらラップの入り方をずらす。バンドとの共同作業が、聴き手の予想を外す展開につながっている。
歌う理由を自分の才能や成功だけに求めず、目の前の誰かへ置く一節。変拍子という構造の面白さとともに、誰へ声を届けるのかという言葉にも注目すると、技巧だけではない曲の焦点が見えてくる。
Turn. (who do) feat. JJJ
「Conq.u.er」に収録された、JJJを迎える曲。noshが制作を担い、Diaspora skateboardsのBanri Kobayashiが映像を監督した。
はっきりした像が、考え抜いて出す答えではなく、落ちてくるものとして書かれる。続いて絵を描く行為へつなぐため、制作のひらめきを言葉に置いた読みができる。ここでは共同曲の短句として取り上げ、個人のパートは断定しない。
C.O.S.A. × KID FRESINO「LOVE」
「Somewhere」に収録されたC.O.S.A.との共同曲。JJJが制作し、二人のラップが一つの曲を作る。C.O.S.A.の重みのある言葉と、フロウの動きを重視してきたKID FRESINOの組み合わせは、この共作を知る手がかりだ。
関係が近いことを、全く同じ速さで歩くこととは捉えない。ニューヨークへ向かう人と、知立にとどまる人を並べる歌詞の中で、それぞれの選択を理解する愛情が描かれる。二人の曲全体の一節として読み、KID FRESINOの結婚事情を直接説明する歌とは決めつけない。
C.O.S.A. × KID FRESINOのインタビュー
この映像は「INTERVIEW FILE」の取材映像で、楽曲のMVではない。C.O.S.A.は、KID FRESINOが共同名義のアルバムを作った相手。「Somewhere」は客演一曲にとどまらず、同じ作品を二人で完成させた関係を示す。互いの声を聴き比べると、共通点と違いがわかる。
Fla$hBackS「Fla$hBackS」
febb、JJJ、KID FRESINOの声が並ぶFla$hBackS。ソロの表現が広がった今、原点に戻って三人の違いを聴くと、それぞれがどの位置で曲を動かしていたのかを確かめられる。
CHAPTER 09 / SECTION 092026年の活動
2026年は2月4日に「back for me feat. YONCE」、5月27日に「scuse my state feat. 折坂悠太」を発表。8月19日には初のライブアルバム「21(live)」を配信した。2月の東京ガーデンシアター公演を収めた26曲には、JJJの曲のカバーや「Eazy Breezy」もある。スタジオ作品だけでなく、バンドと作った一夜を作品として聴けるようになった。
runnin shot feat. Tiji Jojo
2026年9月18日発表。Tiji Jojoを迎え、KID FRESINO自身がトラックとアートワークを制作した。MVの監督はSpikey John。作詞と作曲には二人の名が並ぶ。
光る目を宝石へたとえ、自分たちの存在感を短い像にする。服や装飾品の具体名が並ぶ曲の中で、身に着ける物だけでなく、目そのものを輝きの中心に置く一節だ。共作の反復句として取り上げ、個人の歌唱パートまでは推測しない。
同年7月にはDaichi Yamamoto「thinking about you」に客演し、ISSUGI、GRADIS NICEとの「XL (Remix)」も発表した。自身の作品だけでなく、別の作り手との共演も続けている。
2026年11月6日に名古屋、12月10日に東京、12月14日に大阪を回る「still water tour」を予定。三浦淳悟、佐藤優介、斎藤拓郎、石若駿、小林うてな、西田修大、CH.0の編成が発表されている。初期のDJとビートメイクを起点に、他の演奏家とラップを作り続ける現在につながっている。
「hikari」と「21(live)」はどんな作品?
「hikari」は2025年7月9日のシングル。三浦淳悟、佐藤優介、西田修大、石若駿のバンド編成で録音し、STUTSがアレンジとミックスに参加した。一方、「21(live)」は2026年のライブアルバム。似た時期に名前を見る作品でも、同じアルバムの別名ではない。初期のソロ、C.O.S.A.との共作、生演奏の録音、ライブ盤と順に追うと、ラップの置き方が変わってきた過程がつかめる。
機材を調べるDJから、短期間で作品を出したラッパーへ。その後も、仲間との共作やバンドとの演奏で、自分の声を置く場所を変えてきた。旧作の人間関係を噂だけで説明するより、一枚ずつの作品と、そこで交わす言葉をたどって聴きたい。
Djtube編集部
