ONO-D / ODETRASHバトルのフロウから、HEROの音楽へ
ONO-D(オノディー)は、Lil ode、TRASH ODEを経てODETRASH名義で音楽を発表しているラッパーだ。埼玉県和光市出身で、百足、藤KooSとともに「00三連星」と呼ばれ、第14回高校生RAP選手権ではベスト4へ進んだ。バトルのフロウで知られた時期の後も作品を作り続け、2026年にはhirihiriと制作した「DEFENSE」を発表している。
CHAPTER 01 / SECTION 01ONO-D/ODETRASHのプロフィール
生年月日には2000年2月16日という記載がある一方、TRASH ODE名義の配信プロフィールには2001年生まれという表記がある。生年に食い違いがあるため、現在の年齢は確定できない。出身地と本名、177cmという身長は、それぞれのプロフィール情報として分けて扱う。
名義の変化と名前の由来
初期のバトルではLil ode、第14回高校生RAP選手権などではONO-Dを名乗り、音源ではTRASH ODE、その後ODETRASH名義へと移っている。「小寺利樹」という本名とONO-Dを結び付ける見方もあるが、命名時の本人説明として確かめられた由来とは分ける必要がある。
CHAPTER 02 / SECTION 02和光市からバトルの舞台へ
ラップを始めた具体的なきっかけは、はっきりした本人説明が得られていない。一方、初期の活動をたどるうえで欠かせないのが、ズキ子主催イベント「Nucleus vol 1」でのNiiSANとの対戦だ。当時はLil odeという名義を使っていた。
NiiSAN対Lil ode:初期のバトル
NiiSANとLil odeが対戦した、Nucleus vol 1の映像。ONO-D名義になる前の姿を見られる。大会出場以前からバトルに参加し、動画を通して名前が広がった時期があった。
Nucleus vol 1には2018年3月22日という開催情報があり、同年には第14回高校生RAP選手権にも登場した。短い期間にバトルで名前を知られるようになったが、ラップを始めた年は別の話で、確かな年までは分かっていない。
CHAPTER 03 / SECTION 0300三連星、服装と身近な人との関係
百足、藤KooSとの「00三連星」
百足、八咫烏から藤KooSへ名義を変えたラッパーとともに、ONO-Dは「00三連星」と呼ばれてきた。2000年生まれの世代を指す呼び方として知られ、名前に丸が二つあるという読み方も語られている。百足は「百=100」、藤KooSは「oo」、ONO-Dは二つのOという捉え方だ。ただし、この呼び名だけを各人の生年月日の証明にはできない。
2018年7月14日のU-22 MCBATTLE SP 3on3では、3人で「00の民」を組んだ。大会チームとしての名前と、普段の親しい関係を示す呼び名を区別すると分かりやすい。
ドゥーラグとトレンドへの関心
バトルではドゥーラグを着けた姿が印象を残した。第14回高校生RAP選手権では、T-Pablowから服装や流行のラップへの関心に触れられ、本人もうなずいていた。ファッションの全てをそのやり取りだけで説明はできないが、当時の見た目と音楽の関心が同じ場で話題になっている。
髪を覆う布としての役割を持ち、ブラックカルチャーやヒップホップのファッションとも結び付いてきた。ONO-Dの場合も、着用そのものと、身ぶりを含むステージでの使い方が印象を作っている。
好きな女性のタイプを語ったインタビュー
ニートtokyoの「好きな女性のタイプ」というインタビューで、ショートカット、明るさ、面白さ、一緒にいて気が楽で自然体でいられることを挙げていた。その中でも笑顔のよい人を重く見ているという。この動画は、交際相手を紹介したインスタライブとは別の資料で、相手の存在や交際期間を証明するものではない。
CHAPTER 04 / SECTION 04ONO-DのMBTIを編集部が推定
Djtube編集部はESFPを候補に挙げる。本人公表の診断結果ではなく、公開された表現からの推定だ。ニートtokyoで、滑舌や速さだけでなく、アクセントやグルーヴで聴き手をのめり込ませることをラップの巧さとして語った点、第14回大会でドゥーラグを投げて受け止めるなど、身体の動きも含めて観客へ働きかけた点を手がかりにした。
音楽を理屈の説明だけでなく、その場で受け取る感覚として捉える姿が見える。ただし、舞台上の積極性は演出でもあり、自分の表現を内側で練るISFPという読みもできる。実生活の性格や、全ての作品の意図を4文字で確定するものではない。
本人が考える、ラップが上手い人
ニートtokyoのインタビューでは、速くはっきり話せることだけを巧さの基準にせず、アクセントやグルーヴを作り、聴き手を引き込めることを挙げている。言葉の内容が聞き取りにくい場面があっても、声やリズムの組み立てから聴くという、ONO-Dのラップを捉える一つの軸になる。
CHAPTER 05 / SECTION 05高校生RAP選手権とバトルでの歩み
初出場の第14回でベスト4
1回戦は、互いに初出場だったyutoと対戦し、判定5対0で勝利した。埼玉から来た自分をODEと名乗る、問い掛けを交えた自己紹介も印象を残した。ステージを降りる、ドゥーラグを投げて受け止めるといった動きもあり、ラップ以外の振る舞いまで印象に残る一戦だった。
2回戦は、LITOから名義を変えたLITO STILLFIGHTとの対戦。売れていることと、かっこよさの関係を問い返す言葉や、一度で決めるよう促す言葉が、ONO-Dの応答の特徴を示した。
準決勝:ONO-D対HARDY
準決勝は、第11回から4大会連続で出場していたHARDYとの対戦。再延長までもつれた末にHARDYが勝ち、ONO-Dはベスト4となった。初出場のONO-Dと、4回目の出場で頂点を目指すHARDYという経歴の違いも、この一戦の背景になる。
藤KooSとのタッグで、ダテメギリ・ベルと対戦
凱旋MC BATTLEの2on2では藤KooSと組み、ダテメギリ・ベルと対戦した。ベルの遅刻が話題となり、藤KooSとベルの間にONO-Dが入るやり取りがある。ONO-Dはにらみ合いをやめるよう求め、喧嘩をしないという線を引いたうえで、舞台裏で争いたいならそこでやればよいと返し、自分の自信も示した。相手の威圧に同じ態度で応じるのではなく、その場をラップの応酬へ戻そうとする姿が見どころだ。最後はダテメギリがラブ&ピースを呼び掛ける形で締めた。
この一戦ではベルへの批判的な反応もあった一方、その後はベル自身の支持者も増えていった。当時の一場面を、後の関係や人物評価まで固定する材料にはしない。
ONO-D対SHOHEIと、ACE COOLへの参照
凱旋MC BattleでのSHOHEI戦では、先輩のプライドへの返答とともに、ACE COOL「RAGE」のリズムを参照した表現が見られる。既成曲のフレーズをそのまま流すのではなく、その場の言葉に組み替える引用的なラップとして捉えたい。
参照曲:ACE COOL「RAGE」
こちらはONO-Dの曲ではなく、SHOHEI戦のリズムの参照先として挙がるACE COOLの「RAGE」。二つを合わせると、先輩のプライドを話題にしたONO-Dの言葉と、元曲で外見と中身を対比する部分の、言い回しのつながりを追える。録音物そのものを使う制作上のサンプリングとは区別する。
ONO-D対DOPEMAN:00の民とYoung Osaka Kids
00の民で出場したONO-Dと、じょう・HARDYとのYoung Osaka Kidsで出場したDOPEMANによる対戦。どちらもフロウを前に出すが、同じ言葉の置き方にはならない。仲間たちの反応も含めて、同世代のMCがそれぞれのスタイルを示す試合だ。
CHAPTER 07 / SECTION 07TRASH ODEからODETRASHへの音楽活動
高校生RAP選手権後はTRASH ODE名義で、音源制作やライブへ重心を移した。RICK NOVA、NoZuとの共作や、anoopinaとの「Pills」など、バトル以外の場にも関係を広げている。バトルに出なくなった時期があっても、それを音楽活動そのものの終了と捉えるのは適切ではない。
ODETRASH名義では「ヒーローコア」(2022年)、「ODEBEAMZ」(2023年)などを発表。2025年にも「RIOT」「Not Hyper」「EXCALIBUR」を出し、2026年には「DEFENSE」をリリースした。名義を横断して追うことで、ONO-D時代から現在へ活動がつながる。
CHAPTER 08 / SECTION 08ONO-D/ODETRASHの作品を聴く
TRASH ODE × RICK NOVA「Sky Driver」
2018年12月19日にRICK NOVAと発表した「Sky Driver」は、TRASH ODE名義の初期作品。ミックスを釈迦坊主が担当したことも話題になった。声やトラックの音量、音色、効果のバランスをまとめるミックスの役割を知ると、参加者名をラッパーの客演と混同せずに作品を追える。
当時のコメント欄でも釈迦坊主のミックスへ反応する声があった。歌い手だけでなく、音をまとめた制作側にも関心が向いていた曲だ。
NoZuと共作した「Go Home」
「Go Home」は、第11回高校生RAP選手権にも出場したNoZuとの共作として紹介されてきた曲。以前のDjtube記事では、バトル時とは異なるオリジナルのフロウを楽しめる曲として挙げていた。勝敗を競う場での即興と、NoZuと一曲を作る際の言葉の置き方を聴き比べる入口になる。
Anoopina「Pills Feat. Ode」
anoopinaとの共作「Pills」。制作のきっかけは、anoopinaがYouTubeで見つけたトラックを使うためにPR BEATSへ連絡し、購入したことだった。バースと曲名を考えた後、日本のアーティストを迎えたいと考え、ONO-Dへ声を掛けたという。国内のバトルで知り合った仲間とは異なる経路で、曲の共演が生まれた例だ。
ODETRASH「DEFENSE」
2026年5月20日配信のシングル。作詞と歌唱はODETRASH、作曲とプロデュースはPAS TASTAのhirihiriが担当する。POP YOURSのTohji presents u-ha stageでも披露された曲で、守ることを主題へ置いている。攻める姿だけでなく、守りたい相手や対象を持つHEROとしての表現を読める。
相手へ向かう力を、傷つけるためではなく「護る」ためのものとして書く短句だ。レーザーという非日常の道具を使うことで、身近な相手を守ろうとする姿勢がHEROのイメージへつながる。歌詞の主人公を本人の私生活の行動と同一視せず、作品内のキャラクターとして読みたい。
CHAPTER 09 / SECTION 09当時のリスナーの反応
2018年には三浦彩門がかっこよさへ反応し、ひでてぃは第14回大会の言い回しや、自分のスタイルを守るところを評価していた。元ケ○ト名義の投稿者によるJP THE WAVYが好きそうだという感想もあるが、これはリスナーの推測で、本人が影響源を公表したこととは別だ。
じんは藤KooS対じょう、ONO-D対DOPEMANの対戦を繰り返し見られると述べ、soraz.PNは百足との組み合わせに反応した。illequalityはバトルだけでなく音源にも驚いたと発信し、UZIthe9mmは藤KooS、百足との3人を評価している。レンコンはRENKA戦の乗り方を挙げた。どれも当時の個別の声であり、現在の評判を一括で表すものではない。
CHAPTER 10 / SECTION 10よくある質問
名義が変わっても、グルーヴは先へ進む
Djtube 編集部

