AYA a.k.a.PANDA本音と韻を、踊れるメロディーに
AYA a.k.a.PANDA(アヤ・エーケーエー・パンダ)は、埼玉から活動を始めたラッパー。「甘えちゃってSorry」のヒットで広く知られたが、その前にはダンス、雑誌の編集、地元のクルーやS7ICK CHICKsで重ねた活動がある。
親しみやすいメロディーの中へ、韻を自然に織り込むのが持ち味だ。恋愛やクラブの夜を歌う曲にも、強がりと本音の間を行き来する言葉がある。2024年の「Aster」、2026年の「I like my life」などへ耳を広げると、代表曲だけでは見えない作風もたどれる。
CHAPTER 01 / SECTION 01AYA a.k.a.PANDAのプロフィールと名前
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誕生日は従来の記事で10月3日と紹介されている。2025年の本人取材でも10月が誕生月と語っているが、参照できた本人取材では生年まで確かめられないため、年齢欄は空欄にしている。本名、身長、血液型についても、確かめられた値はない。
名前の「a.k.a.」は「also known as」の略で、別名を示す言葉。「パンダことアヤ」といった意味合いだ。パンダが好きで名前に付けたと、以前から紹介されてきた。呼び名のアヤパンでも親しまれている。
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以前に所属先として紹介されたbashmentとレーベルBTB ENTは、当時の紹介情報。bashmentには本人の出演や客演の告知が残る一方、現在の契約全体を示す資料とは限らない。現行の配信作品にはGOOD NIGHT RECORDなどの表記があり、共同名義や客演は、それぞれの作品のレーベルで発表されている。
CHAPTER 02 / SECTION 02ダンスと雑誌の仕事からラップへ
ヒップホップへの入り口は映画「8 Mile」だった。以前の紹介はアメリカでの2002年公開に触れていたが、本人プロフィールは2003年公開としている。彼女が衝撃を受けたのは、音楽と生活、カルチャーがつながる映画の世界だった。以前は意味がつかめなかったキングギドラのラップも、その背景を知って聴き直すと、かっこよく感じたという。
クラスの男子から、MCだけでなくDJ、グラフィティ、ダンスもヒップホップの一部だと教わり、高校時代にブレイクダンスを始めた。2019年の取材では5、6年ほど真剣に取り組んだと語っている。
ダンスでのけがも一つのきっかけになり、歌へ興味が移っていった。ダンス雑誌の編集の仕事を通じてクラブへ行き、アーティストを知るうち、自分もやってみたいと思うようになる。初めはラップだけでなく、歌のためにボイストレーニングにも通っていた。
2025年の取材では、雑誌の仕事は文章だけではなく、企画、編集、撮影、デザインなどにも及んだと振り返った。スタジオでZeebraやRINO LATINA II、タイプライターを取材した際には、震えるほど緊張したという。音楽を伝える側にいた経験が、後に自分で表現する道につながった。
童子-Tに相談した「流派R」
雑誌の仕事で知り合ったメディア関係者から、テレビ東京「流派R」の、童子-Tに悩みを相談する企画へ誘われた。アーティストになりたいが方法が分からず、ステージでは手が震えると相談すると、小さな場所から始めたらよいと助言されたという。
本人が2019年に振り返った時期は2010年頃。放送を見た知人も活動を勧めてくれた。すぐに大きな舞台に立つより、まず一歩を踏み出せたことが大きかった。
CHAPTER 03 / SECTION 03地元のクルー、AP-1、S7ICK CHICKs
最初期に参加したPURPLE BLOOD MOTHは、空也MCを中心に埼玉の仲間が集まったクルー。本人の取材では7、8人ほどで、当初は女性が自分一人だったと説明している。アルバム2枚やB-BOY PARKへの出演などを通じ、曲作りとライブを重ねた。
2013年夏には、同じクルーのSAG.MIC、ROOKと3人でAP-1を結成。さらに2013年末頃、LADY CATを介してISH-ONEとつながり、渋谷で活動する女性ラッパーを集める企画が動き出した。
2014年のバレンタインに公開した「NEW MONEY」のFemale REMIXが反響を呼び、S7ICK CHICKsの結成へ。TEAM2MVCHがプロデュースし、AYA a.k.a.PANDA、LIPSTORM、AYA、CASPER、FUZIKOが参加した。AYAという別のメンバーとAYA a.k.a.PANDAは、表記の似た二人だ。
同年5月の1stシングルは「DROP GEM ON YA」。従来の紹介の「DROP GEM YA」は曲名を訂正した。年末に「LIPS7ICK」、2016年11月に「G7OSS」を発売し、後者はiTunesのヒップホップチャート1位を記録したと当時紹介された。2018年の解散まで、地方のライブなど、ソロとは異なる経験を積む場所にもなった。
CHAPTER 04 / SECTION 04ソロデビューと「甘えちゃってSorry」の広がり
客演では、Kanariaの「ハピネス~Thanks Giving~」や、2010年のMC祐樹「桜雨-サクラアメ-」などへ参加。後者は日本語ラップ専門の着うたサイトで、デイリーランキング3カ月連続1位となったと公式プロフィールに記載されている。2012年にはフランスのTHA NEW TEAMによる「YUP YUP FEAT.MAYA&AYA PANDA」にも参加し、Beatportで1位を獲得した。
正式なソロデビュー曲は2015年の「桜雨 SECOND STORY」。MC祐樹の曲に参加した立場から、今度は自分がMC祐樹を迎えて返すという発想だった。MVは大学の後輩でもある拳プロダクションとの出会いから実現した、と本人が説明している。大学名や卒業の有無までは、その発言からは分からない。
ただし、2025年の取材で、自分のキャリアの出発点として挙げたのは、以前にCD-Rをクラブで配っていた未流通曲「My Style」だった。朝の電車で埼玉へ帰る自分と、都心へ通勤する人の流れを対比して書いたという。正式発売と、自分で曲を作り始めた時期は別になる。
2017年11月の「甘えちゃってSorry」は、タイプライターとの制作で生まれた。雑誌の取材先で出会い、後にクラブで話すようになり、3曲ほど作ってみようと組んだ最初の曲だった。初めからこの曲だけを特別な勝負曲と考えていたわけではなく、毎回その時点の一番よいものを作るつもりだったと本人は話している。
YouTube1,400万回という数字は、過去の紹介時点のもの。TikTokやカバーを通じて広まり、ライブに呼ばれる場所や、観客の年齢層も変わった。本人は当時、知人からは自分らしい曲だと言われる一方、全体にオートチューンを使ったことは以前と違ったと振り返っている。
ソロ10周年以降の作品
2019年の「Anemone」、2022年の「Blue Ocean」に続き、2023年は3曲入りの「Disaster」シリーズを3作発表。2024年9月24日の「Aster」は、そのシリーズの曲に新曲やリミックスを加えた15曲入りのアルバムだ。
2025年はソロデビュー10周年。「時間がたって」はアルバムの曲、公式MV、「From blackboard」版で、それぞれの表現をたどれる。同年10月27日に「Ready yet ?」、2026年6月25日に「I like my life」を発表した。
TEAM2MVCHとの共同名義曲「Bespy」は、現在の配信ページでは2026年8月5日と掲載されるが、2024年12月7日の初出を伝える記事と公式MVもある。新コスメブランドとのタイアップで、S7ICK CHICKs以来のタッグによる作品。2026年に初めて作った新曲とは区別したい。
客演では心之助の「シンデレラフィット」に作詞・作曲でも参加。2026年3月のシングルと、5月の「STAY GOLD」収録版があり、Emo Filter版も別に収められている。t-Aceの「ぽっぷしゃんぱん」には原曲で参加し、別の共演者によるリミックスとは区別できる。
CHAPTER 05 / SECTION 05ラップの特徴とMBTIの編集部推定
グループでは決められたテーマに合わせて書くことが多かったが、ソロでは何を題材にするかも自分で決める。彼女が書きやすいと語ったのは、恋愛やR.I.P.の曲など、大きく感情が動くことだった。楽しいことだけでなく、悲しみや苦しさが長く残る時の気持ちも、言葉の入り口になる。
制作では、ビートを聴いて鼻歌でメロディーを作り、そこへ言葉を探す。「スパゲッティー」のように先に入れたいフレーズがある場合もあり、曲名は最後に付けることが多いという。「甘えちゃってSorry」の時にも、提示されたビートから、自分が書けると感じるものを選んだ。
親しみやすさの下には、クルーで鍛えた押韻がある。2025年の取材では、韻を踏めているか厳しく確認される環境だったと説明し、目立たせ過ぎず、しかし踏んでいないと思われるほど薄くもしない、自然なバランスを目指すと語った。
MBTIは本人公表ではなく、編集部ではISFPを一つの仮説として考えた。2019年に語った、自分の感情を題材にし、鼻歌とビートの感触から言葉を選ぶ制作方法と、2025年に話した、1966年式マスタングを見て映像や歌詞が膨らんだ具体的な経験を根拠にしている。外見や恋愛の人物像からの推測ではない。
感覚と個人の価値観を起点にする点を重視した読み方だが、ライブの反応や新しい土地の音から表現を変える側を重視すればESFPという見方もできる。限られた公開された制作の話だけでは、日常の性格までは確定できない。
CHAPTER 06 / SECTION 06代表曲と近年の曲
My chicks
S7ICK CHICKs時代の曲で、TEAM2MVCHが公開した公式MV。2015年8月11日の配信曲として告知され、後に「G7OSS」に収録された。彼女のソロ曲ではなく、5人のグループによる曲だ。
これはグループ曲の共通するフックとしての引用で、AYA一人のパートとはしていない。仲間と過ごす夜を繰り返し示すことで、一人で歌う恋愛曲とは違う連帯感を作る。
桜雨 SECOND STORY
2015年の正式ソロデビュー曲。MC祐樹の「桜雨」へ、自分の視点から後の物語を返した作品だ。公開MVはRECORD GOOD NIGHT、映像制作は拳プロダクション/BABEL LABEL。
本人がブログで公開した客演入り版の第1ヴァースからの短句。過ぎた時間を単に失敗とせず、大切な記憶へ置き直すことで、別れた後の時間の流れを描いている。
甘えちゃってSorry
2017年11月の代表曲。タイプライターがプロデュースし、酒の名前が続く歌詞とメロディーが広く届いた。飲み物の名前を覚えられるという反応も、本人が取材で語っている。
盛り上がるクラブの曲でありながら、友達のままではいたくない気持ちを置く。にぎやかな表面と、相手との距離を縮めたい本音が一緒に進むところに、恋愛曲としての引力がある。
まるでSaturday Night (feat. AYA a.k.a.PANDA)
BABY-Tとの共作で、2019年9月のULTRA JAPANで初披露された曲。HANABI RECORDINGSが公開する公式MVだ。作詞はAYA、作曲はBABY-Tで、失恋を抱えたまま外へ踏み出す場面を描く。
強く見える主人公にも手探りの瞬間がある。それでも明るい方へ進むという短い言葉が、恋が終わった後の夜を、次へ向かう時間に変えている。
とりまレイドバック feat. AYA a.k.a. PANDA
2019年5月29日、Full Of Harmonyのメジャーデビュー20周年の年に発表された共演曲。こちらはレーベルが提供したフル音源で、短いYouTube版MVとは分けて聴ける。
共演曲の歌詞全体から、二人で過ごす日常を示す短句を引用する。ソファやデリバリーといった身近なものを描くため、特別な場所へ行かなくても、親密な時間そのものが贈り物になる。
左ハンドルなう〜愛車は旧車のMustang〜
2023年の「Disaster ll」から、2024年の「Aster」へ収録された曲。YELLOW SPIDERのビートに、本人が2025年の取材で語った1966年式の愛車や、もっと先の夢を重ねている。
収入を、物を見せびらかすためだけでなく、自分で選べる範囲が増えることとして歌う。車の走る感覚と、自分の人生を動かしたい意志がつながる曲だ。
I like my life
2026年6月25日のシングル。作詞・歌唱・ラップはAYA、作曲とプロデュースはMelody Creator。本人名義の正規提供音源で、静かな日や、誰かと過ごす生活を肯定している。
よい日だけを集めるのではなく、うまくいかない日も生活のリズムとして受け取る。合わない靴と踊れない足の比喩を経て、いまの人生を好きだと歌う流れが自然だ。
Bespy
AYAとTEAM2MVCHの共同名義によるコスメブランドとのタイアップ曲。公式MVは2024年の発表で、現在の配信ページに載る2026年8月5日とは、掲載される版の時期が異なる。詞とボーカルはAYA、作曲と共同プロデュースはTEAM2MVCH。
Apple Musicが公開する歌詞の冒頭では、パーティーを回るレコードに重ねている。楽しむ時間を循環するイメージに置くことで、コスメの華やかさと、音楽の遊び心がつながる。
シンデレラフィット (feat. AYA a.k.a.PANDA)
2026年の心之助との共演曲。シングルの原曲版MVで、Emo Filter版とは区別したもの。作詞・作曲にAYAも名を連ね、ES-PLANTがプロデュースしている。
この短句は共演曲の詞からの引用。王子様や魔法を信じなかった人物が、少しずつ心をほどく場面として読める。歌の物語を、本人の現在の恋愛事情と同一視するものではない。
CHAPTER 07 / SECTION 07服、趣味、共演者との関係
ボーイッシュな服から、肌を見せる華やかな装いまで、幅広い着こなしが以前から紹介されてきた。好きな色はピンクから青のグラデーション、好きな食べ物は寿司、肉、エビ、マンゴスチンという、当時の小さなプロフィールもある。
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2025年の取材で、本人が考えるギャル像として挙げたのは、見た目だけではなく、流行への感度と、自立心や自分の芯を持つことだった。「Mustang」のMVに出演したしぴたん、まにゃについても、自分の仕事とブランドを持ちながら明るさを保つ姿を尊敬していると話している。
交流には、以前のグループのメンバー、タイプライターらがいる。以前の紹介には百足とSNSで作品を認め合う関係も紹介されていた。本人取材で語るKanaria、十影、SIMON JAP、DJ PMX、SEEDAらへの客演や、BABY-T、Full Of Harmony、心之助らとの曲をたどると、共演を通じた広がりも見える。
音楽以外の表情を知る映像
以前から紹介されてきた、アベテキトーーチャンネルの「あやパン先生のカラオケ」。本人の公式MVではなく、出演する別チャンネルの企画映像として、楽曲以外の表情を知る手掛かりになる。
CHAPTER 08 / SECTION 08AYA a.k.a.PANDAについてよくある質問
彼氏や結婚について公表している?
現在の恋人や婚姻状況について、確認できた公表情報はない。SNSに二人の写真が見当たらないことから恋人がいないとする過去の推測もあったが、写真の有無だけでは分からない。恋愛を題材にした歌詞も、現在の私生活をそのまま示すものではない。
過去の恋愛について話すインタビューは?
ニートtokyoが公開する「むかついた恋愛体験」という題のインタビューがある。ある時期の経験を話す映像であり、現在の交際状況の発表とは異なる。
長く続けてきた理由は?
本人は2019年の取材で、やりたくないことには明確にそう伝え、自分の感覚に正直でいたいと話した。ヒット曲だけ特別な作り方をしたのではなく、毎回その時にできる最善を尽くす。その姿勢と、グループや客演で積み上げた経験が、彼女の曲の背景にある。
軽やかなメロディーに、本音と韻を忍ばせる。
Djtube 編集部
