「ライムが固いってどういうこと? 」
「そもそもライムってなんだろう」
音楽用語のライム(Rhyme)は、主にラップを中心に使われているフレーズ作りのテクニックを表す言葉です。
ただ、「リリック」や「フロウ」など混同しやすい単語もあり、とくにラップに最近ハマった場合は「あらためて意味を聞かれると答えられない」という人も多いでしょう。
本記事では、ほかの用語と間違えがちなライム(Rhyme)について、用語の意味から使い方まで解説します。
目次
ライム(Rhyme)の意味とは? 「韻」と違う?
歌詞としてよく使われるライム(Rhyme)は、一般的にいうところの「韻」や「韻を踏むこと」などを表す音楽用語です。
「韻を踏む」とは、共通の母音(a・i・u・e・o)を持つ単語どうしを組み合わせて使うテクニックのことを指します。
たとえば下記の歌詞なら、「地方都市」をローマ字に直すと「chi・ho・u・to・shi」、「リゾート地」をローマ字に直すと「ri・zo・o・to・chi」です。
このように母音の並びが完全に一致している、または似通った単語を並べるのが「韻を踏む」、すなわちライム(Rhyme)というテクニックにあたります。
ICE BAHN
ライム読みとは
ライム(Rhyme)に関連する用語として、MCラップバトルなどで用いられる「ライム読み」というものがあります。
「ライム読み」とは、相手がライム(Rhyme)で使おうとしている言葉を先読みして言い当てる、という行為のことです。
相手より格上であることを見せつける目的で使われる傾向がありますが、MCラップバトルの団体戦でメンバーに対して「ライム読み」を行うという連係プレイも使い方の1つです。
場を盛り上げるパフォーマンスのような側面も強く、「ライム読み」集の動画がラップバトル運営元の公式チャンネルから上がるなど人気があります。
ライム(Rhyme)の使い方や例文
ここまで、ライム(Rhyme)の意味とライム(Rhyme)のテクニックが文中でどうやって使用されているかについて説明しました。
続いて、ライム(Rhyme)の用語としての使い方や例文を紹介します。
ライム(Rhyme)の使い方
音楽的な意味でのライム(Rhyme)の使い方としては、下記の例が挙げられます。
- ライムを削る(刻む)
- ライムするのがうまいラッパー
- ライムの韻が固い
- (ラップの歌詞などにおいて)韻を踏む
- 韻を踏むのがうまいラッパー
- 韻を踏んでいる音の数が多いこと
中には「ライムを吐く」「ライムをかます」、または韻と同じように「ライムを踏む」などの使い方をする人もいます。
ライム(Rhyme)は母音が一致している、または近い言葉を並べるテクニックのことを指しますが、一致する母音の数が増えるほど難しいとされています。
このように、韻を踏んでいる母音の数が多い、という状態を伝えるための表現が「韻が固い」です。
ライム(Rhyme)の例文
前項ではライム(Rhyme)の使い方について紹介したので、次は例文を交えて実際にライム(Rhyme)がどう使われているか見ていきましょう。
ライム(Rhyme)が使用されている歌詞について、例文として以下で5つ紹介します。
UZI
Q(Mr.Q)
DJ PMX
HAN-KUN
「ビーツ」や「ブレイク」など、ライム(Rhyme)はほかの音楽用語と組み合わせて用いられることも多いです。
DJ PMXの例文では「犯罪級」と「関西流」、HAN-KUNの例文では「マイク」とライム(Rhyme)のように、ライム(Rhyme)の前後で実際にライム(Rhyme)が刻まれています。
ライム(Rhyme)の類語や言い換え表現
音楽用語で使われるときのライム(Rhyme)の類語としては、下記のものが挙げられます。
- 脚韻(押韻)
- 韻
また、「韻を踏む」という行為のことを伝えたい場合には、「脚韻」「押韻」を用いることができます。
ほかには、ライム(Rhyme)と同様の意味で「ライミング」という言葉を用いる場合もありますので、ライム(Rhyme)の代わりにそちらを採用しても問題ありません。
ライム(Rhyme)の英語表現と例文
これまでライム(Rhyme)の日本語表現について見てきましたので、次は英語表現について紹介します。
ライム(Rhyme)の英語表現
日本語表現のライム(Rhyme)を英語で表現する方法としては、以下の2通りが挙げられます。
- Rhyme
- rime
動詞として「Rhyme」を用いることも可能で、その場合には「韻を踏む」「詩や韻文を作る」といった意味を表します。
「Rhyme」は「rime」とつづることもありますので、こちらも同じように使用することが可能です。
ライム(Rhyme)の英語表現の例文
ライム(Rhyme)の英語表現の例文としては、以下のものが挙げられます。
Eminem
Robin Thicke
Denzel Curry
Logic
The Notorious B.I.G.
ラップやヒップホップに携わる人々にとってライム(Rhyme)は欠かせない存在ですので、多くの楽曲の歌詞中に登場しています。
エミネム(Eminem)を筆頭に、ロジック(Logic)、ノトーリアス(The Notorious B.I.G.)などそうそうたる面々にも使用されています。
ライム(Rhyme)のwikiまとめ
本記事では、ライム(Rhyme)について主に以下のことを解説しました。
- ライム(Rhyme)の意味
- ライム(Rhyme)の使い方
- ライム(Rhyme)の関連語・言い換え
- ライム(Rhyme)の英語表現
MCラップバトルにおける「ライム読み」など、ライム(Rhyme)はラップやヒップホップジャンルで深く取り入れられており、これらを語るうえで必須の要素です。
「今まで意識して聞いたことがなかった」という人は、ぜひライム(Rhyme)が使用されている部分を探しながらお気に入りの楽曲を聞いてみてください。