「ハスラー(Hustler)ってギャングスタラップとかでよく聞くけど、どんな人を指すんだろう」
「プッシャーやディーラーと同じ意味なのかな」
ハスラー(Hustler)はドラッグの密売人を指すスラングです。
「ドラッグを密売する」という意味のハスリング(Hustling)から派生し、主にギャングやラッパーが使います。
ヒップホップのヘッズにとってマストなスラングなので、詳しく解説していきます。
目次
そもそもハスラー(Hustler)の意味とは?
意味は以下の通りです。
- ドラッグの密売人
ハスラー(Hustler)は、ギャングやヒップホップではドラッグの密売人を指すスラングです。
ヒップホップのルーツであるアメリカの貧困層では、若い頃から貧困から抜け出すためにドラッグの密売人を経験しているラッパーが多くいます。
そのため、日本と比較してリリックに登場する頻度がかなり多いです。
ハスラー(Hustler)には他の意味もある?
ハスラー(Hustler)にはドラッグの密売人という以外の意味もあります。
- ビリヤードプレイヤー
- 仕事ができる人
- 詐欺師
- 賭博師
- 売春婦
- 売春の元締め
世間一般的にはビリヤードプレイヤー、仕事ができる人という意味合いで使うことが多いです。
しかし、アンダーグラウンドな世界では詐欺師や賭博師などの、イリーガルなことをしてお金を稼ぐ人全般を指すスラングとして使います。
ハスラー(Hustler)の語源は何?
ハスラー(Hustler)の語源は「ドラッグを密売する」という意味のハスリング(Hustling)です。
「〜する人」を意味する「er」を語尾に付けて、ドラッグを密売する人を指すスラングとして使われるようになりました。
また、ヒップホップのジャンルのひとつとして、ドラッグの密売をテーマにしたラップをハスリングラップと言います。
ハスラー(Hustler)の使い方や例文
ここで、使い方を例文を交えて解説していきます。
ハスラー(Hustler)の使い方
意味について理解したところで、使い方について説明します。
特に日本の日常会話で使う機会は極端に少ないです。
ハスラー(Hustler)の前に名詞を付けることで「〜の売人」「〜で稼ぐ人」という意味でも使えます。
この使い方だと、より日常会話やリリックでも使いやすく、幅が広がります。
ハスラー(Hustler)の日常会話の例文
使い方を解説していきましたが、日常会話やリリックではどのように使えばいいでのしょうか。
次に例文を挙げて解説していきます。
- 俺は昔、ハスラー(Hustler)だった。
- 悪そうに見えるけど、ハスラー(Hustler)ではないよ。
- やっぱりアメリカのラッパーは、ハスラー(Hustler)が多いのかな。
- 絶対に売れて、ハスラー(Hustler)から成り上がってやる。
- ラッパーは言葉のハスラー(Hustler)だ。
本来の使い方は、日本ではあまり現実的ではありません。
しかし、名詞をつけるとヒップホップが好きな人や親しい関係の人などに、格好良く使うことができます。
ハスラー(Hustler)の例文
アンダーグラウンドを代表する舐達麻から、オーバーグラウンドで活躍するVERBALまでリリックに入れていて、日本語ラップにおいても欠かせないスラングであることがわかります。
日本語ラップを聴く上でも、知っているのと知らないのでは、リリックの理解度が大きく変わってきます。
ハスラー(Hustler)の言い換え表現や対義語
更にハスラー(Hustler)というスラングを深く理解するために、言い換え表現や対義語についても解説していきます。
ハスラー(Hustler)の類義語
類義語は以下の通りです。
- プッシャー(Pusher)
- ディーラー(Dealer)
両方とも、ドラッグの密売人を指すスラングです。
それぞれ世間一般に別の意味も持つ言葉ですが、ヒップホップやギャングにおける隠語的な意味合いでドラッグの密売人という意味で使います。
特に大きな意味の違いもないので、同じ感覚で使っても問題はありません。
ハスラー(Hustler)の対義語
ハスラー(Hustler)の対義語はオネスト(Honest)です。
オネスト(Honest)は誠実な人、真っ直ぐな人という意味です。
ネガティブな意味ではなく、相手を褒める、敬意を払うポジティブな意味合いで使います。
ハスラー(Hustler)の英語表現と例文
ここまでは日本におけるスラングのハスラー(Hustler)について詳しく解説しましたが、実際に英語圏ではどのように使われているのでしょうか。
英語表現と例文について解説します。
ハスラー(Hustler)の英語表現
ハスラーの英語表現は以下です。
- Hustler
もともとのハッスル(Hustle)には「頑張る」「張り切る」というポジティブな意味があります。
しかし、スラング的には広く「違法にお金を稼ぐ」「博打で稼ぐ」という意味です。
アメリカのギャングや貧困層にとって違法にお金を稼ぐ方法がドラッグの密売だったため「違法にお金を稼ぐ=ドラッグの密売」ということで、ドラッグの密売人のことを英語でハスラー(Hustler)と呼ばれるようになりました。
ハスラー(Hustler)の例文
では、実際に英語圏のヒップホップでどのようにリリックに使われているか、例文を紹介します。
Kendrick Lamar
JAY-Z
Kanye West
A$AP Rocky
2Pac
90年代から最新のラッパーまで、色んな年代のラッパーがリリックに取り入れています。
中でもセレブと言われる、メインストリームでアメリカンドリームを叶えたJAY-ZやKanye Westもリリックで使っているのも特徴です。
やはり、アメリカは元ハスラー(Hustler)をバックボーンに持つラッパーが多い故の傾向と言えます。
まとめ
この記事では、以下のテーマでハスラー(Hustler)について紹介しました。
- ハスラー(Hustler)の意味
- ハスラー(Hustler)の使い方や例文
- ハスラー(Hustler)の言い換え表現・対義語
- ハスラー(Hustler)の英語表現と例文
アメリカのヒップホップシーンでは、元ドラッグの密売人というバックボーンを持つラッパーが多く、楽曲を聴いていると頻繁に耳にします。
この言葉自体にもたくさんの意味がありますが、ヒッポホップ的な解釈を理解することで、ヒップホップカルチャーを深く理解できます。
日本語ラップにも登場することが多く、MCバトルでも使えるので、ヘッズは絶対に覚えておいてください。