炒炒プロフィールと音楽
炒炒(チャオチャオ)は、和歌山県出身のラッパー。覆面姿と、オートチューンを使ったハイトーンの声が印象的だ。「Night Dream」の広がりをきっかけに注目され、7、Young zetton、Yvng Patraらとの共演でも、その歌心を聴かせてきた。
軽やかにも聞こえる声と、痛みや迷いを含んだ言葉。その落差が、炒炒の曲をただ明るいだけでも、ただ重いだけでもないものにしている。和歌山でのつながり、活動名が広まった経緯、代表曲から近年の作品までをたどる。
PROFILE炒炒の読み方・年齢・出身
「炒炒」は「チャオチャオ」と読む。Yvng Patraとの共作「B1lli0n」の配信紹介では、二人とも2002年生まれとされている。月日までは確認できていないため、誕生日を補って年齢を計算することはできない。
出身は和歌山県の白浜。市町村名では「白浜町」で、和歌山市とは別の場所だ。7は2022年のPRKS9の取材で、炒炒が白浜から和歌山市へ来て活動していたと話している。活動の発信は本人のInstagramからたどれる。
以下は炒炒本人のInstagram投稿。音楽活動の発信として掲載する。
HISTORY和歌山のスタジオから広がった活動
7との出会いはHomunculu$のスタジオ
7と出会ったのは、プロデューサーHomunculu$のスタジオだった。炒炒もそこで録音しており、交流が生まれたという。7によれば以前は別の名前で作品を配信していたが、「7-11」への参加時に改名した。以前の名義や作品を、憶測で結び付けることはできない。
Homunculu$は7のデビューEP「7-11」を全曲手がけたほか、WatsonやYoung zettonらとも制作してきたプロデューサー。炒炒にとっても、曲を録る場所が、新しい相手と出会う場所になった。
2022年11月のHomunculu$の投稿にも炒炒への言葉がある。スタジオでの共作だけでなく、継続した交流を知るための当時の投稿だ。
「罰ゲーム」で始まった、7との共演
「罰ゲーム」は、2022年6月12日発売の7のEP「7-11」に収録された炒炒の客演曲。7と炒炒が作詞し、Homunculu$が作曲した。炒炒名義の初期を知るうえで重要な一曲だ。
nana – Topicにある「罰ゲーム (feat. 炒炒)」の配信音源。主名義は7であり、炒炒のソロ曲ではない。作品の言葉については、後の楽曲紹介でも触れる。
覆面と声だけで、別人の正体を決めない
炒炒は覆面姿で知られてきた男性ラッパー。顔を見せない表現や高い声が、どんな人物なのかという関心にもつながった。ただし、声の印象だけで性別や別のアーティストとの同一性を決めることはできない。
ピーナッツくんとの声の似方をめぐる話もあったが、「No Peanuts」という題名だけを、本人による経緯説明や身元の証明とするのは早計だ。曲としてどのような言葉を選んでいるかを聴くほうが、炒炒の表現に近づける。
Yvng Patraによる関連Instagram投稿。炒炒本人のアカウントとは区別して掲載する。
PERSONALITY痛みだけでなく、家族や未来にも向く歌
炒炒の人物像を考えるとき、曲に現れる危うさだけを拾うと一面的になる。2024年の「Back To The Past」の公式紹介では、母と未来の自分へ向けた家族愛も、作品のテーマとして説明されている。
過去を語ることは、過去のままでいることとは違う。成功への願い、離れたくない仲間、身近な人への思いが同じ曲の中に入るところに、炒炒の歌の複雑さがある。ただし、歌詞の一人称をそのまま家族構成や事件の記録に置き換えることはできない。
本名、卒業した学校、兄弟姉妹、結婚や子どもについては、本人が公に説明した情報を確認できていない。共演相手や周囲の話から音楽上の関係はたどれても、明かしていない私生活まで埋める必要はない。
MBTI炒炒のMBTIを考えるなら
本人が公表したMBTIは確認できていない。作品での感情の扱い方から編集部が候補を挙げるなら、INFPという見立てになる。ただし、実際の性格を判定するものではなく、公に出ている表現への限定的な考察だ。
「Night Dream」では夢を見続ける言葉と、人との距離をめぐる迷いが並ぶ。「Back To The Past」の紹介には、母や未来の自分へ向かう視線がある。周囲との関係を、自分の感情や理想へ引き寄せて表すところに注目した。
一方、感情を説明し尽くすより声や旋律の感覚で伝える面には、ISFPのような読み方もできる。覆面、声の高さ、犯罪をめぐる噂からタイプを導くことはできず、作品の主人公と私生活の本人も同一ではない。
CREWBLACK BOXという場所と、仲間たち
バー兼レコーディングスタジオから生まれた集まり
BLACK BOXは、和歌山市にあるバー兼レコーディングスタジオを中心とした集まり。オーナーATKは、2022年末に行われた取材で、同年11月11日に営業を始めたと説明している。QUWØNらが自宅で録音していたことから、録音できる場所を作る計画が始まったという。
ATKはQUWØNの母で、7もこの場所で働き、制作していた。炒炒はQUWØNの家での録音を通じてつながってきた仲間の一人として紹介されている。高校時代から親しかったという話も伝えられるが、音楽の拠点ができる前からの関係と、店の開業時期は分けて見たい。
BLACK BOXの関連投稿。施設と、そこへ集まる仲間の発信を知る入口になる。
ラッパー、DJ、プロデューサーが集まる
当時の紹介には、7、MIKADO、QUWØN、Toshi、DJ JAY CORPSE、YJ EIGHT、ISAKITOKIA、e.r.o.o.、Gemmage、Lion melo、Stella Nova、炒炒らの名前が挙がる。現在の全メンバーや契約関係を確定した一覧ではなく、活動を形作ってきた顔ぶれとして捉えたい。
録音とライブの両方で集まれることは、互いの音楽に触れる機会にもなる。BLACK BOXではクルーを中心にしたライブも行われてきた。以下はBLACK BOXの別の関連投稿で、現在の公演日時を示す告知としてではなく活動の記録として掲載する。
BANM、WILLSONGとの関係
BLACK BOXの取材では、7が炒炒にBANMとWILLSONGという「弟子」がいると紹介している。ただし、7自身も詳しい事情はわからないと添えており、正式な師弟制度や所属契約があるという意味までは読み取れない。
BANMによる関連投稿。名前は取材本文の表記に合わせ、VANMとは区別する。
WILLSONGは「夢」の名義でも紹介されてきた。顔をお面で隠す表現が炒炒と共通する、と取り上げられていた人物である。以下は夢の関連投稿で、現在の名義変更や活動状況を新たに断定するものではない。
MUSICハイトーンの声で、日常の痛みを歌う
炒炒のラップは、オートチューンを強く使ったハイトーンの声と、メロディアスなフロウが特徴だ。淡々とした言葉の運びに憂いのある旋律が重なり、日常の痛みや迷いが残る。いわゆる「ペイン系」と呼ばれる音楽性にも通じる。
少しコミカルにも聞こえる声と、重い内容の歌詞の落差も魅力になる。ただし、詞に描かれる犯罪や危険な場面を、すべて本人が実行した事実として受け取ることはできない。ここでは、声と言葉がどんな世界を作るかに注目する。
「RED TAPE」:初期の6曲をまとめたEP
「RED TAPE」は2023年2月11日に配信された1st EP。「G-KID」「Nightmare」「Hustler」「19jail」「No Peanuts」「Life Goes On (feat. young zetton)」の全6曲を収録する。ソロ曲だけでなく、Young zettonとの共演も初期作品の一部だった。
現在までの作品数を「EP1枚」と区切ることはできないが、初期の声や曲の方向性をまとめてたどるには重要な一作。「RED TAPE」の配信ページから聴ける。
「19jail」
「19jail」は「RED TAPE」にも収録された初期曲。本人チャンネルに公開されている公式MVを掲載する。もともとラップスタイルの紹介とともに聴かれてきた曲で、題名や歌詞の設定を、そのまま本人の犯罪経歴の証明にはしない。
同じ短い言葉を繰り返すことで、動きの少ない街の像が耳に残る。その近くに置かれる浅い眠りやサイレンの描写と対照をなし、静けさの中の落ち着かなさを作る。具体的な事件の再現ではなく、歌詞の反復が作る情景として読む。
「No Peanuts」
「No Peanuts」は2022年8月27日のシングルとして配信され、のちに「RED TAPE」にも収録された曲。03- Performanceでは2023年1月にパフォーマンス映像が公開された。音源の配信とは別の発表機会だ。
名前を知られていないという言葉が、覆面のアーティスト像と重なる。同時に、歌詞の語り手は自分の立場や周囲との関係を強く主張する。明かさない部分と、声で押し出す部分の両方があるからこそ、曲の人物像が単純には定まらない。
「Night Dream」
「Night Dream」は2023年8月31日配信。作詞はchao、作曲はGOLD DIGGAが登録されている。TikTokなどを通じて広がり、炒炒を知るきっかけになった代表曲だ。
03- Performanceによる同曲のパフォーマンス映像。通常の物語形式のMVと同じものではなく、歌を届ける企画映像として紹介する。2023年11月には187万回再生と紹介されていた。これは当時の数字で、現在の再生数を示すものではない。
冒頭で夢を語り、曲の終わりにも今なお夢を見る言葉が戻ってくる。過去から抜け出したい気持ちと、人を大切にしたい気持ちが、その反復の中に残る。単純な成功の自慢ではなく、進んでも消えない迷いを含むところに、この曲の余韻がある。
「Nightmare」
「Nightmare」は2023年2月の「RED TAPE」収録曲。本人チャンネルの公式MVが公開されている。「Night Dream」と似た題名でも、別の曲であり、初期EPの一曲として聴き分けたい。
靴や素材、ドルでの買い物といった具体物のあとに、円安を気にしないという言い切りが続く。大きな言葉で強さを説明するのでなく、買い物の感覚で余裕を演出する表現だ。その強がりも含めた語り口を、歌詞の人物像として味わいたい。
「Chandelier」:Young zettonとの共作
「Chandelier」はYoung zettonと炒炒の共同名義の曲。2023年4月にMVが公開され、確認できる配信ページでは6月24日発売となっている。配信の作曲表記はNova。映像公開と配信開始を一つの日付へまとめないことが大切だ。
炒炒本人チャンネルの公式MVは2023年4月28日公開。2023年4月29日のYoung zettonの投稿でも公開が案内されている。
薄暗い部屋で録音していた過去と、シャンデリアの下で詞を書く現在を対比する。照明の違いだけで、環境の変化と先へ進みたい気持ちを伝える表現だ。仲間と土台を作る話が近くにあることで、一人だけの成功ではない視点も生まれる。
「罰ゲーム」:7との言葉の掛け合い
「罰ゲーム」では、明るいビートとシリアスな言葉の関係が印象に残る。7はPRKS9の取材で、ギャップを作ること自体を狙ったのではなく、自分たちが受け取った印象を曲にした結果だと説明している。
BLACK BOXの取材では、炒炒のヴァースの締めを関西弁のツッコミとして読む話題も出た。7とPornoによる制作をめぐる受け止めであり、炒炒本人の逐語解説と同じではない。冒頭で紹介した配信音源を、言葉の終わり方にも注目して聴き直したい。
曲全体のフックでは、一緒に笑える幸せを繰り返す。重い場面を描くヴァースと並ぶことで、失いたくない普通の関係が浮かぶ。個別の歌唱者をこの一節だけから決めず、二人が参加する曲の対比として受け取りたい。
「B1lli0n」:Yvng Patraとの同世代共演
「B1lli0n」はYvng Patraと炒炒が2023年7月29日に配信した共作。Homunculu$によるUK Garageのトラックに、炒炒のメロディアスなフックとYvng Patraのラップが並ぶ。同じ2002年生まれという二人の関係も、曲の中に入っている。
炒炒本人チャンネルの「B1lli0n」公式MV。楽曲の配信は7月で、映像の公開時期とは分けて捉えたい。
Yvng Patraの言葉として紹介されてきたこの短句は、到達点を決めるより、二人がこれから進む距離への期待を示す。大きな金額を思わせる題名も、単に金を数えるだけでなく、同世代で先を目指す想像へつながっている。
DISCOGRAPHY家族への思いから、働く日々と未来の歌へ
「Back To The Past」と「Jimmy Choo」
「Back To The Past」は2024年3月4日配信の6曲入り作品。「Jimmy Choo」「Slow Town」「Die young」「Liar」「Night Dream」「Dokubou」を収録し、母や未来の自分に向けた思いを軸にしている。初期曲の痛みを残しながら、誰に何を届けたいかが、より身近な関係へ向かう。
「Jimmy Choo」:ブランド名の先にいる母
「Jimmy Choo」は「Back To The Past」の冒頭曲。配信の作曲欄はGOLDDIGGAとLionMelo。ブランド名を掲げながら、自分が身につける物の自慢より、母への贈り物と感謝が中心にある。
炒炒本人チャンネルの「Jimmy Choo」公式MVは2024年1月29日公開。3月の作品配信より先に公開された映像として紹介する。
弁当や食べ物の好き嫌いといった日常の記憶を重ね、言えなかった感謝へ進む。お金を否定するだけではなく、贈り物をできるようになりたい気持ちと、物では置き換えられない愛情を一緒に歌うところが、この曲の切実さだ。
「1LAMP」:四つの場面をまとめたEP
「1LAMP」は2024年7月16日配信の4曲入りEP。「Jetski」「Air bnb」「job」「Last sun」を収録する。前半2曲はLionMelo、後半2曲はR.I.Kが作曲欄に並び、一人の制作だけで統一された作品ではない。
「Last sun」:休む時間と制作の間
「Last sun」は「1LAMP」の最後を飾る、R.I.K作曲の曲。海辺で過ごす恋人との時間と、電話や友人の誘いから離れて制作へ向かう時間が、同じ歌詞の中に置かれている。
休息を求める短い言葉のそばに、スタジオや仕事の描写がある。そのため、ただ遊び続けたい歌ではなく、夢へ集中する生活の中で誰と息をつくか、という迷いが見えてくる。歌の情景を、本人の勤務先や健康状態の証明にはしない。
「RED TAPE ll」:12曲のファーストアルバム
「RED TAPE ll」は2025年2月11日配信の12曲入りファーストアルバム。「計画通り」「Blah Blah」「10年後」などを収録し、初期の「RED TAPE」とは曲数も構成も異なる。これから得たい生活と、先が分からない現実の両方が並ぶ作品だ。
「計画通り」:欲しい暮らしと買えないもの
「計画通り」は「RED TAPE ll」の3曲目。配信の作曲欄はFOXとLionMeloで、公式MVではFOUX & Lionmeloの表記が使われる。豊かになりたいという願いの中に、母への思いや言えない謝罪が差し込まれる。
炒炒本人チャンネルの「計画通り」公式MVは2025年2月9日公開。アルバムの配信より2日早く公開された。
家やお金を手に入れる未来を思い描きながら、それで愛情まで解決できるわけではないと気付く。題名の確信に対し、歌詞には計画だけで埋められない人間関係が残る。そのずれが、成功を言い切るだけの曲とは違う余韻を作る。
「10年後」:ラッパー以外の未来も含めて
「10年後」は同アルバムの8曲目で、LionMeloが作曲・プロデュース、fRoachがギターを担当する。将来の家や家族、仕事、友人を想像する言葉が並び、成功の形を一つに固定しない。
音楽で大きくなる未来だけでなく、早起きして働く暮らしも視野に入る。先が読めないことを弱さとして切り捨てず、年月が過ぎた後にこの曲を聴き直すような呼びかけへ変える。未来の自分と友人に残す手紙としても読める曲だ。
「NENZYU」:変わらない毎日の中で
「NENZYU」は2025年10月4日配信。LionMeloが作曲・プロデュースを担当する。朝の電車や仕事、夜に書く歌詞という、繰り返す日々の描写を重ねていく。
同じ日が続くという実感の中に、夢へ向かう作業が組み込まれている。特別な出来事だけが曲になるのではなく、変わらない生活を続けること自体が主題になる。実際の職種を推測するより、労働と制作が並ぶ言葉の関係に注目したい。
「Samui Yoru」:寒さと心の温度を対比する
「Samui Yoru」は2026年1月1日配信のシングル。作曲・プロデュース・ギターはgegが担当する。スタジオを出て恋人を迎えに行く場面から、夢と二人の時間の間で揺れる気持ちへつながる。
手の冷たさと心の温かさを並べることで、相手といる意味を感覚的に伝える。成功できるか分からない未来がある一方で、今そばにいる人を大切にしたい。大きな夢と身近な愛情を同じ曲の中で扱う点に、近年の炒炒の作品をつなぐ視点が見える。
「Samui Yoru」を各配信サービスで聴く。2026年10月20日に確認できた主名義作品のうち、最新の配信作に当たる。
PEOPLE共演を通じて見える交友関係
Young zetton、Yvng Patra、7、QUWØNは、炒炒と関わりの深い名前として挙げられてきた。和歌山のスタジオやBLACK BOXで出会った関係と、同世代のアーティストとしての共演が、作品の広がりを支えている。
Young zettonとは「Chandelier」や「Life Goes On」で共演。古くからの仲間と紹介されてきたが、関係の長さを、未確認の犯罪や職業の話で説明する必要はない。二人の声が並ぶ楽曲こそ、そのつながりに触れる入口になる。
Yvng Patraとの関係は「B1lli0n」だけでなく、関連投稿からもたどれる。ここでは交友の文脈で、先ほどのYvng PatraのInstagram投稿を再掲する。
CONTEXT噂やディス曲と、確認できる活動を分ける
炒炒には、歌詞やSNSをきっかけに、正体や過去をめぐるさまざまな話が結び付けられてきた。しかし、歌詞に登場する行為を本人の経歴として断定したり、別の実名報道の人物と十分な根拠なく結び付けたりすることはできない。
逮捕の具体的な罪名、処分の結果、当時の職業について、本人との確かな対応を確認できる資料は得られていない。第三者による切り抜きや投稿を、本人の説明や司法判断と同一視せず、ここでは未確認とする。
wick4ea「Peel off feat. ADAN」をどう受け取るか
「Peel off feat. ADAN」は、2023年7月に公開された、和歌山で活動するwick4eaとADANによる炒炒へのディス曲として紹介されてきた。wick4eaはJapanese South side boysのメンバーとして知られる。ただし、曲が存在することと、そこで主張される内容が事実であることは別だ。
「Peel off」の第三者による歌詞紹介動画は、本人公式MVではない。攻撃的な歌詞や実名とされる情報をここで再掲せず、対立の原因も推測しない。以前に近しいグループだったという関係まで、歌詞だけでは証明できない。
FAQ炒炒についてよくある質問
SUMMARY声の個性から、誰に届ける歌かへ
炒炒の魅力は、ハイトーンの声の個性だけではない。和歌山でつながった仲間との共演、過去の痛みを含む初期曲、母や恋人、未来の自分へ向けた近年の曲を通して、言葉の届け先が見えてくる。
覆面や噂だけで人物像を決めず、誰と作り、何を歌っているのかを一曲ずつたどる。その聴き方が、軽やかさと切実さをあわせ持つ炒炒の音楽を、より立体的にしてくれる。
