「Digる(ディグる)ってよくDJが使ってる言葉だけど、ラッパーも使う言葉なのかな」
「実は意味がよくわからない」
Dig(ディグ)の和訳は「掘る」で「いい音楽を探す、掘り下げる」という意味のスラングです。
レコードショップに並べられた無数のレコードの中から良いレコードを1枚1枚確認しながら探す姿が、まるで地面を掘っている様に見えることから、スラングとして使われるようになりました。
DJ用語として生まれましたが、今ではDJ以外のアーティストからリスナーまで使います。
意外と知られているようで、深くは知らない人が多いDigる(ディグる)について、しっかりと解説していきます。
目次
Digる(ディグる)の意味
- (いい音楽やアーティストを)探す
- 掘り下げる
主にDJが自分がプレイしたいと思えるようないい音楽を探す、さらに掘り下げていくという意味で使います。
しかしDJやトラックメイカーだけでなく、ラッパーやリスナーまで広く浸透したことで、スラングとして一般的に使われるようになりました。
Digる(ディグる)の語源
Digる(ディグる)は、DJたちがレコードショップで無数に並べられたレコードを1枚1枚掘る様に探す姿が語源です。
昔のレコードショップでは、箱の中にレコードがパンパンに詰められていました。
CDのように帯もないため、抜き取って1枚1枚確認する必要があり、まるで地面を掘る姿に見えたことから、Digる(ディグる)と使われるようになったというのが通説です。
現代におけるDigる(ディグる)の定義とは?
本来のDigる(ディグる)は、物理的にレコードを掘るように探す姿が語源です。
そのため、厳密にいうと「レコードが周流だった時代に、いいレコードを探すこと」を指します。
しかし、音楽の在り方も時代の流れとともにレコードやCDといった物理的なツールは廃れ、アナログからダウンロードなどのデジタルに移行していきました。
現代におけるDigる(ディグる)は、レコードだけでなく「いい音楽を探すこと」を全般的に指す広い定義です。
Digる(ディグる)の使い方や例文
意味がわかったところで、より実践的に使い方を例文を交えて解説します。
Digる(ディグる)の使い方
Digる(ディグる)は、基本的には音楽用語的なニュアンスが強いスラングです。
そのため、音楽に対して使います。
- (いい楽曲、アーティストなどの音楽)をDigる(ディグる)。
日本語にすると、このようになります。
- (いい楽曲、アーティストなどの音楽)を探す。
ブラックミュージックが発祥で、一般的にはヒップホップで使われるスラングです。
しかし、現在ではジャンルは問わず、ロックやポップスでも使います。
また、音楽以外のアニメや漫画など、様々なシチュエーションで使うこともできます。
Digる(ディグる)の日常会話の例文
使い方がわかったところで、実際に日常会話ではどのように使えばいいのでしょうか。
いくつか例文を紹介していきます。
- アメリカのヒップホップをもっとDigりたい。
- とりあえずレコード屋さんに行ってDigりまくる。
- この前おすすめしてもらったアーティストがかっこよかったから、他の曲もDigる。
- 最近はアニメにハマってて、Digっている。
- 90年台のヒップホップの格好良さに気付いたから、もっとDigる予定でいる。
- 旅行先もホテルも決まったし、周囲の遊ぶところとか食べるところとかもDigってみる。
「もっと掘り下げて、その物事を深く知りたい」という時に使います。
探究心が強く、知識を深める、深めたいというシチュエーションで使うのがベターです。
音楽やアニメなどの作品に対しての知識だけでなく、情報を深く調べるという時にも使えます。
Digる(ディグる)の例文
GENERATIONS from EXILE TRIBE
音楽に対して使うだけでなく、SNSが発展した現代らしく「SNSを見る」という使い方もしています。
ラッパーだけでなくGENERATIONS from EXILE TRIBEも歌詞で使っていることから、日本でも浸透しつつあるスラングであることがわかります。
Digる(ディグる)の言い換え表現や対義語
意味や使い方について解説していきましたが、他の言葉に言い換えるのでしょうか。
対義語も含め、更に掘り下げて解説していきます。
Digる(ディグる)の類義語
Digる(ディグる)の類義語は、Examine(エグザミン)です。
よりネイティブに近い発音だとイグザミンになります。
意味は「(ある物事や事柄について)深く調べる、調査する」です。
あまり日本では聞き馴染みのない言葉ですが、親しい間柄でカジュアルに使う場合はDigる(ディグる)、ビジネスや目上の人などフォーマルに使うならExamine(エグザミン)と使い分けられます。
Digる(ディグる)の対義語
Digる(ディグる)の対義語はuninterested(アンインタレステッド)です。
「興味」という意味のInterested(インタレステッド)に、否定形のun(アン)が付いて「興味がない」という意味です。
強く興味があるという前提のDigる(ディグる)とは、全く逆の意味になります。
Digる(ディグる)の英語表現と例文
日本でDigる(ディグる)がどのように使われているか解説していきました。
しかし、アメリカではどのように使われているか気になります。
リリックを深く理解するためにも、英語圏でのDigる(ディグる)について解説していきます。
Digる(ディグる)の英語表現
日本語のスラングのディグるを、英語表現にすると以下の通りです。
- Dig
- Diggin’
DigとDiggin’は同じ意味ですが、Diggin’は現在進行形です。
本来はDiggingと表記されますが、スラングでは省略形のDiggin’(ディジン)として使うのが一般的です。
どちらでも意味は通じるので、場面によって使い分けます。
Dig(ディグ)を使った別のスラング
Dig(ディグ)を使った、Digる(ディグる)以外のスラングがあります。
意味は以下の通りです。
- 夢中
- 気に入っている
I Love Youは「あなたを愛している」という意味ですが、I Dig Youは「あなたに夢中」「あなたを気に入っている」という意味になります。
アメリカのR&Bやヒップホップのリリックにも頻繁に登場する、ポピュラーな使い方なので覚えておいてください。
Drake
2Pac
Digる(ディグる)の例文
XXXTENTACION
Kendrick Lamar
J. Cole
A$AP Rocky
Havoc
オールドスクールからニュースクールまで、幅広い世代のラッパーが使っています。
Diggin’と現在進行形で使うことが多いのも特徴です。
Digる(ディグる)のwikiまとめ
以下のテーマで、Digる(ディグる)について解説していきました。
- Digる(ディグる)の意味とは?
- Digる(ディグる)の使い方や例文
- Digる(ディグる)の言い換え表現・対義語
- Digる(ディグる)の英語表現と例文
DJ用語として「いい音楽を探す」という意味のスラングとして、DJを中心に使われていました。
しかし、時代が流れるにつれて音楽だけでなく、SNSなどで情報収集をするなど、広い意味で使われるようになりました。
温故知新というヒップホップの精神を体現したような意味のスラングなので、ヘッズは絶対に覚えておくべきスラングの一つです。