ACE COOL呉出身の歩みと「明暗」「Haigamine」
ACE COOL(エースクール)は、広島県呉市出身のラッパーだ。2020年の「GUNJO」、2024年の「明暗」、2026年の「Haigamine」とアルバムを重ねている。自分の来歴を語ることだけにとどまらず、幸福や人間の生き方への問いを、作品全体の構成へ持ち込んできた。
人物像を知る入口になるのは、「明暗」で何を変えようとしたのかという制作の話だ。ラッセルの「幸福論」を読み、好きな音楽の鳴り方も参照しながら、前作とは異なる作品の形を探している。
CHAPTER 01 / SECTION 01ACE COOLのプロフィール
「—」は本記事で採用できる情報がない項目。非公表や該当なしを意味しない。「最大の実績」欄は確認できる主な活動を示し、実績同士の順位をつけたものではない。
出身は広島県呉市。本名と正確な生年月日は、本記事では確定していない。誕生日には資料間の食い違いがあり、年齢を計算するために一方の日付を選ぶことはしない。
ACE COOLと、別のラッパーであるACEは同一人物ではない。活動名を短縮して検索するときも、作品名や公式プロフィールを一緒に見ると区別しやすい。
CHAPTER 02 / SECTION 02ACE COOLの生い立ちと音楽との出会い
呉を出て、東京で制作を続ける
公式プロフィールに記された地元は呉市。FNMNLの取材では、2013年に東京へ出てからの活動が振り返られている。「明暗」の考え方を知るには、作品名だけを追うより、地元を離れて音楽を続け、その後に表現の主題を広げた流れを押さえたい。
「GUNJO」の後に見つめ直した主題
2020年の「GUNJO」に続いて、2024年に発表したのが「明暗」だ。本人は「明暗」の制作の出発点としてラッセルの「幸福論」を挙げ、前作と同じ作り方を繰り返すのではなく、異なる構成を目指したと説明している。
ここで重要なのは、本を読んだという知識量ではなく、その問いをどう作品の形へ移したかだ。人生の出来事を並べるだけでなく、何を幸福と考えるのかという観点を持ち込むことで、聴き手にも考える余地が生まれる。これは制作説明を踏まえた編集部の読みであり、作品の意味を一つに限定するものではない。
CHAPTER 03 / SECTION 03ACE COOLのMBTIを公開言動から考える
Djtube編集部は、公開されている制作上の選択からINTJを一つの候補として考える。根拠は、先に大きな主題を定め、アルバムの構成と音の統一へ落とし込もうとする姿勢だ。哲学書を出発点にした「明暗」と、前作から構成を変えようとした説明が、この読みの材料になる。
これは本人が公表した診断結果ではない。作品を体系的に作る姿勢はINTPなど別のタイプとしても読めるうえ、制作の発言だけで日常の社交性や判断の仕方までは分からない。INTJという型よりも、問いを作品全体へ組み立てる作り手だという点を人物理解に生かしたい。
CHAPTER 04 / SECTION 04ACE COOLの活動歴と制作のつながり
「GUNJO」「明暗」「Haigamine」を分けて聴く
公式サイトは「GUNJO」を1st、「明暗」を2nd、「Haigamine」を3rdアルバムとして案内している。2020年、2024年、2026年という順番を押さえたうえで作品を行き来すると、同じ名義のなかで何を変えようとしたのかを比較しやすい。
「明暗」では、ジェイムス・ブレイクの「Overgrown」も音作りを考えるうえで挙げられている。ただし、好きな作品の影響を語ることと、個々の曲がその作品をサンプリングしていることは別だ。制作姿勢の参照と、音源の引用・使用は混同しない。
CHAPTER 05 / SECTION 05ACE COOLを知るための曲・作品
明暗
「明暗」は2024年の2ndアルバム。ラッセルの「幸福論」を出発点に、音の統一とアルバムの構成を考えた作品として本人が語っている。
本人の制作談では、ラッセルの「幸福論」を発想の出発点とし、音の統一と曲順を考えたという。歌詞の題材に加え、アルバムをどう組み立てたかも人物を知る手がかりになる。
興味
「興味」は2024年5月29日配信の「明暗」に収録された曲。作詞はACE COOL、作曲はACE COOLとMiru Shinodaが担当している。
「好きだからやってる」は、関心を持つ気持ちを、続けるという行動へ結びつける短い言葉だ。収録曲「興味」では、映画や漫画、ゲームから文学・思想まで、関心を向けてきたものを次々に挙げている。アルバムの題材を知りたい人は、好きなものとラップへの思いがつながっていくこの曲から入るのもよさそうだ。
Chisyu (feat. ACE COOL)
「Chisyu (feat. ACE COOL)」はNosh主名義の「MORFH」に収められた客演曲だ。公式MVは「智衆 feat. ACE COOL」という題名で、ACE COOLとNoshが出演し、Takashi Tokoroが制作している。
先行シングルを7曲入りEPへ組み込んだ曲で、2026年1月9日は「MORFH」の配信日だ。Noshが制作する作品で、ACE COOLは客演と映像出演の両方を担う。ソロアルバムの構想とは別に、他の制作者の作品へどう関わるかを知る入口になる。
Haigamine
「Haigamine」は2026年9月16日配信の9曲入りアルバム。題名は地元・呉市を見渡す灰ヶ峰に由来する。NoshやC.O.S.A.らが制作し、BonberoやJinmenusagiらを迎えている。 代表収録曲「Shakunetsu」のMVはNosh制作の曲を映像化したもので、REIYAが監督を務める。
公式の作品説明では、主題と構成を先に定めた「GUNJO」「明暗」に対し、一曲ごとの強さを重視したとされる。先行曲「Nakatani」はC.O.S.A.の制作で、中谷潤人の闘う姿に自身を重ねるという。地元の名前と他者への視線から、前二作とは違う作品の組み立て方を知る入口になる。
CHAPTER 06 / SECTION 06ACE COOLについてよくある質問
CHAPTER 07 / SECTION 07まとめ:ACE COOLの歩みと作品
ACE COOLを知るなら、呉出身という背景と、「GUNJO」以後に作品の構成を変えてきた歩みを一緒に追いたい。「明暗」の制作思想から入り、ソロ作品と客演を聴き分けることで、同じラッパーがどこに問いを置いているのかを考えやすくなる。
